キモシェアハウス漂流記第十六話
夏が過ぎ、肌寒くなってきたというのにまた、「臭い」の話がキモシェアハウスで問題になっている。
キモシェアハウスには「ストイックハウス」という名前のグループLINEがあるのだがそこでこんな投稿がされた。
キモシェアハウスの構造的にリビングに行くには毎回古川さんの部屋を通らないといけなくて毎回うっすら臭みが鼻の中に侵入してくるのだが、ここ最近、その臭みの濃度が増していた。
そして古川さんは常に部屋に閉じこもって、きったないパソコンでYouTubeを見ながら、きったないグラスで酒を飲んでるので、同じ家に住んでるのに顔を合わす回数も少なく、それを言う機会も無かった中で木田が痺れを切らせてLINEで怒りの弾丸をぶっ放した。
ここまで反省出来る人間がなぜ。
そう思ったのは俺だけじゃないはずだ。
そしてこのあと会話は「10月10日までに部屋の臭さを無くせなかったらどうするか」という話になった。
その結果が「オリジナルダンスを踊る」ことになったのだが。
ごねよった。
しかし、これ以上強制してもキモシェアハウスがギクシャクするということから、もし臭さを無くせなかったら
古川さんが我々に「全力で謝る」ということになった。
さっそく古川さんは掃除を始めていた。
しかし、その日10分だけ。何かゴミをまとめてた雰囲気を出していただけだった。
古川さんはすごく満足気な顔をしていたが、俺は多分今日だけやろうな。と一発で見抜いた。
そして次の日それは当たった。
古川さんはリビングに来て何か掃除をする動きをするのかと思いきや、きったない焼きそばを作り出した。
そしてそのきったない焼きそばを皿に盛り、部屋に戻った。
そのあとキッチンでタバコを吸おうとしたら、右足でウインナーの破片、左足でキャベツを踏んだ。
2つとも古川さんの焼きそばの残骸だ。普通に生活するだけでこうも人を不快に出来る彼に俺は感心した。
そして現在10/26。
もう俺達はすっかりオリジナルダンスのことなど忘れて日常に戻っている。
この間古川さんの部屋に入ったら何をしたのか、あの強烈なにおいの角は取れているように感じた。
多分誰も何も言わないということは、気にならないくらいにはなったか、もしくは鼻が慣れきったのだろう。
さて今回は、24000字のギャンヒスnoteで文章を書くことに疲れ切っていて3週間ほど更新していなかったが、この短期間でものすごい数の事件が起きたので流石に書こうと思ったのだ。
まず、【勃起古川横切り事件】から語ろう。
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