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ベトナムで日本語教師してた人間がITベンチャーのバックオフィスとして3年働いて気づいたこと

私は普段いわゆるITベンチャーのバックオフィスをしています。
自己紹介するときは、今はITベンチャーのバックオフィスで、その前はベトナムで日本語教師をしてました。と言うようにしています。
みなさん「えぇ?」ってなるので、自己紹介には困らなくなりました。

ただ、ここでいきなり自己紹介してもおもしろくないので、自己紹介に変えて、ベトナムで日本語の先生してた人間がITベンチャーのバックオフィスとして3年働いて気づいたことを書いておこうと思います。

ベトナムでの日本語教師生活

前提として、ベトナムで滞在していたのは南部の田舎の方だったので、基本的にのんびりしていて、ベトナムの中でも自由な方だったんじゃないかと思っています。


どのくらい自由なのかと言うと、日本語の授業の途中でベトナム人の日本語の先生が彼女の電話に出て15分ぐらい戻ってこないぐらいです。
もちろん生徒も同じくらい自由で、テスト中に「先生、答え教えて!」って言われることもありました。
同じように私自身もよく教室の窓から外を眺めながら、こんなに自由にしてていい環境があるんだなーって思いつつ、ぼーっとさせてもらってました。

よく言えばお互いに寛容で、個人の良さや個性を認め合うことに関しては日本より得意なんだろうと思います。

そんなのんびりとしつつも楽しい日々を過ごしていたある日、20代のうちにこんなにのんびりしてていいのかな?って思いまして。
何をしたいか考え、日本に帰ってWebマーケティングをしよう!と決意します。


実際に帰国して1週間で面接し2週間後から働き始めました。
帰国時は東京に家がなかったので、1週間で会社を決めて、物件を探して引越ししてとだいぶ慌ただしかったのを覚えています。

ITベンチャーで言語の壁にぶち当たる

そんなこんなで運よくITベンチャーに拾ってもらったわけですが、そこからの日々はベトナムでの想像以上でした。
まずベトナム語以上に何を言っているのかわからない。ベトナムに行く前は農業系の専門新聞社で働いていたので、私のIT用語の前提知識はゼロでした。


そんな状態の私がカタカナと英語の頭文字をとったであろう3文字が怒涛のように飛び交っている社内にポツンといても同じ言語を話しているとは思えないわけです。

最初の頃はWebサイトの記事を毎日書いていたんですですが、文章の書き方を学んだのはベトナムに行く前の新聞社で働いていた頃のこと。

新聞とWebサイトでは文章の書き方が違うので、文章の書き方についてめちゃくちゃ怒られてました。
(今は感謝していますが)

 1人目の採用担当になって

3ヶ月たって記事作成にも慣れてきたある日、いつものように記事を書いていると急に代表に呼ばれてひと言、

「採用やってみない?」

会社としてはこれから採用にも力を入れていきたいけど、専任の採用担当がいないので、ということでした。
もともと人の働く環境づくりには興味があり、人に関わる仕事をするのは楽しそうだと感じてそのまま異動しました。
とはいっても、何からやればいいのかもわからないので、他社の人事の方にお話を聞いたり、勉強会に出たりの日々。

出社すれば、大量のスカウトと求人のABテスト。
採用担当ではあるけど、バックオフィス全般をカバーするために毎日バタバタです。
目の前にあるタスクを1つひとつ片付けて、地道な作業をひたすら繰り返していました。

それでも?だからこそ?1人採用できたら泣くほど嬉しかったんです。
そうやって入社してくれた仲間と働くのはとても楽しくもありました。

ただ、一方で採用しても採用しても社員数が増えないことが、徐々に自分の中で大きくなっていました。
入れ替わりが激しく、採用するも社員数は変わらない状態が続いていたんです。

個性を活かせる環境を作りたいと思う

自分の中で採用に対する熱が冷めていったのは採用担当になって1年ぐらいたった頃です。
採用担当だけでは会社は回らないし、人がすぐ辞めるような会社に成長はないなーと、自分の無力さを感じていました。

それと同時に、自分は強制されることに楽しみを感じないってことを意識するようになりました。
仕事に関しての守破離とかはわかるんですが、そうではなく基本的に同化を求めてくる組織が合わないんだろうと思います。
それぞれが自由に考えて動いている状態が好きで、それはベトナムで感じた、個性を認め合うことをやっと理解できたという感じです。

そこで魅力を感じたのがバックオフィスでした。
今はハードもソフトも働く環境を変えられるのはバックオフィスしかないんじゃないかと思っています。

個性を認め合うところから個性を活かせるような環境を作ってみたいなっていうのがベトナムでの生活とITベンチャーのバックオフィスを経験して気づいたことです。

そうやって作った環境で自由に働いている仲間を見つつ、自分自身は窓際でぼーっとしているために。

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