【薔薇のない棘】新作MV公開【イチバン】
はいこんにちは。
引っ越しにより疲労困憊の作詞家、藤橋です。
極度のミニマリストを自認しているはずだったのに、いざ段ボールに詰め始めるとまぁ物の多いこと!
あと、もう着なくなった(正確にはサイズ的に着られなくなった)柄シャツとか尖った靴とかいっぱい出てきました。誰かに押し付けようと思います。
恒例の自己紹介はこちら。
さて今回は
1年後に解散するロックバンド「薔薇のない棘」の
ミュージックビデオが公開されたぞ!というお話です。
楽曲制作時の苦労(?)話はこちらに書いてあります。
そしてこちら!
MV史上初(!?)お笑い芸人スレンダーパンダによる前・後説付きとなっております。
素晴らしいでございます。
舞台イチバンガラス2の劇中歌として使用した曲ということもあり
その舞台でカリスマ前説師として名を馳せたスレンダーパンダを
どうしても捻じ込みたいという気持ちで、
このようなちょっと変わった仕上がりのMVとなりました。ありがとう。
舞台から飛び出してきたキャラクター達や番組・映画等でお世話になっている方々とバンドが一緒になって青春している、若さと苦さが溢れる作品です。
撮影・編集は、ここ二年連続でヒカルさんのYouTube企画「下剋上」に参戦しているカメラマン・ナオト氏。
1年後に解散するロックバンドでは、イチバンガラス、CANDY HONEY BABYに続いて三作目となります。最高です。
さて、この曲に関連して、
少し作詞家っぽい話をさせてください。
歌詞って、誰に向けて書くのか。という話です。
マーケティングとか広告とかの業界でよく言われること、
それは「ターゲットを明確に」ということです。
業界の人からしたら常識中の常識ですが、意外と一般的には知られていません。
小難しい話はここでは割愛するとして、
とにかく作品を届けたい相手をより具体的にイメージして、その相手に刺さるように作りこんでいくことが大切なのです。
そして、名曲と呼ばれる曲はその類の逸話を持っていることが多いです。
嘘か本当かは分かりませんが、例えば
GLAYの「ずっと2人で・・・」はTERUさんの姉にTAKUROさんが贈ったウェディングソングだ。とか
ザ・ハイロウズの「日曜日よりの使者」はダウンタウンの松本人志さんのことを歌った曲だとか。
エックスの「紅」はYOSHIKIさんのお父さんがアレした時のアレだとか。
これらは作詞家が意図して設計した「ペルソナ」のことを書いたわけではなく
実在の人物に向けて作った(と言われる)ものではありますが、
ストーリー性に深みや説得力が出ることはもちろん、その人物との関係性の中でしか出てこない尖った表現などが見られます。
これが、名曲を名曲たらしめている理由の一つです。
まるで「薔薇のない棘」も名曲であるかのような話し方になってしまいましたが、、、
ある日、前出のスレンダーパンダの木谷カレーくんが面と向かって言ってきました。
「ぼく、この曲の歌詞が好きです。こことか。『おしゃべりのあの子 海の見える町から来たって 名前についた糸ヘンは誰と紡ぐためだろう』。どんな名前だろう、誰だろう!とか考えちゃうんですよねー。」
彼は歌詞の感想をいちいち伝えてきてくれる少し変わった子なのですが
それは置いておいたとして。
鳥越アズーリFMのせっまい楽屋で逃げ場がないときにまぁまぁの熱量で言ってきてくれたのが暑苦しかったのも置いておいたとして。
この時、正直言うと心の中でガッツポーズをキメてました。
ちょっと変わった表現で、聴き手の想像が少しでも膨らんでくれたら
それは作詞家の勝ちです。
そしてこの曲、特定の人物のことを綴った曲でもあります。
迷いはありましたが、本当に書いて良かったと思える歌詞でした。
そんなこんなで、是非みなさま色々と想像しながらMVをご覧いただけると嬉しく思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ではでは。
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