なぜ薬学部を志したのか? #5
このnote投稿をはじめてから、(匿名薬学生)と名乗ってるのに、そういえば全然薬学部の話してなかったなって気づきました。
(まだ5日目だからそんなもんじゃね?というツッコミはさておき、)
おそらく、どこにも需要のなさそうな、僕が『なぜ薬学部を目指したのか』というお話を今日はしたいと思います。
進路に悩む高校生などのお力になれたら(たぶんなれない)と、思います。社会人や大学生の方はこんな奴もいるんだな程度に……
もともとは、薬学部志望ではなかった。
ときは高校2年のはじめまで遡ります。
進路をそろそろ決めないとなぁとなってきた時期に、僕は将来何がしたいのかを真剣に考えていました。漠然とやりたい仕事はあったのですが、その夢は物理の知識が必要で、当時物理が理系科目の中でかなり苦手だった僕は「これは無理だな」と諦めてしまいました。
(今思えば、諦めるには早すぎたと思っていますが…)
高校生の僕は、ひとつの特定の分野に興味あるというより、広く浅く色んなところに興味の裾野が広がっていました。そんなとき、僕は"学際領域"という分野があることを知ります。
これだ!と、進路に迷える一人の少年は思うわけです。
僕はわかりやすく学際領域を扱っている「国際教養学部」というところに進路を定めます。
いつか留学したいとは思ってたし、まぁ海外とかも興味なくはないかな!って思ったわけです。
そう、この頃はまだ、薬学部ではありませんでした。
そこ行ってなにができるようになるの?
では、ナゼーこんな自分が薬学部に入学することになるのでしょうか。
それは、友人の一言がきっかけで決定打でした。
「そこ行ってなにができるようになるの?」
進路を国際教養にしようかな〜って話をした時、彼はこう言ったのです。僕は考えました。
「……留学できるよ」
僕にとって、そこに入ってできることといったら、留学ができるくらいでした。しかし、絞り出した答えもこのように返されてしまうのです。
「留学は大学院とか行ってから研究のためにとかでもできるじゃん」
(ぐぬぬ…)
もちろん、国際教養学部を否定するという意思は一切ありません。僕にとっては、マッチングが違ったという話です。(苦情は受け付けませんので悪しからず笑)
結局、フワフワしたままだったんですよね。
自分が何をやりたいのか、興味が広いという理由でそこから目を逸らしてしまっていたわけです。
薬調べるの、嫌いじゃないな。
高校2年の冬、志望校に合格するにはそろそろ進路を定めたい時期です。
この頃ふと思ったのは、
「薬の効果とか調べるの嫌いじゃないな。」ということ。
もともとアレルギーなどで薬を日頃から飲んでいたので、薬と一緒に渡される、薬の効能とかを書いてある小冊子を眺めることがありました。嫌いじゃない。
これだ!と、進路に迷える一人の少年は再び思いました。
あと、なぜか最悪のことを考えてしまう癖のあった高校時代の少年は、世界がものすごい危機に瀕したとき、薬という知識を持ってたら他人の役に立てるし、なにより自分の必要な薬も分かるな、なんて思ってたりもしました。実践的な知識が欲しいと思ってたのでしょうね。
いずれにせよ、考えの二転三転がありながらの進路選択だったということです。
けっこう浅はかな動機で、ここまで熱心に読んでくれた方が(もし)いたとしたら、拍子抜けされたことでしょう。でも、人生を決める分岐点なんてこんなもんだと思います。
悩める高校生は悩める大学生になった。
ただ、その判断が本当に正しかったのかはまだよくわかりません。薬学部を受験するのに、結局物理は必要だったし、今本当にこれがやりたかったのかどうか悩んでいるところでもあります。
悩める高校生はその未来も、相変わらず悩める大学生でいるのです。そして、悩める社会人、悩めるおじいちゃんとなっていくのでしょう。
いつか、その悩みも解消されるように祈りながらも、そのためにはやっぱり常に自分のことを考えておかないといけないんだなと思います。悩める全ての人たちにとって、この記事がなにかのお役に立てたら幸いです。(たぶんない笑)