見出し画像

アコギ探しの旅

年末にふつふつと物欲が開花しまして、この二ヶ月、アコギを探しています。色々悩んでまだ買ってないのですが、なかなかモドカシイんですよね、アコギの買い方って。腕前は中級者くらい? と一応思ってますが、まあ初心者ではないというくらいが妥当かもしれません。ステップアップの2本目を探していると感じです。ですので、ハイエンドを探している方や、ギターを始めようとしている方にはあんまり参考にならないでしょう。

安いエレアコを一本もっていて、そのエレアコの音と演奏性に不満が出てきたので、弾き語りにちょうどいいアコギを買いたいなあと思ったんですね。それとちょうど、ソロギター的なものにも興味が出てきて、前から弾いてみたかった押尾コータローのMerry Chrismas, Mr. Lawrenceを始めたんです。ところが、これが迷う要因だったんですね。楽器屋に足を運んで、20本ほどいろいろなギターを弾いて、ああでもない、こうでもないと、迷走して考えた結果を書いてみます。

ギターに求める2つの事

 1.弾き語りにはある程度の低音が欲しい
 2.ソロギターにはスケールの長さと抱えやすさが欲しい
 *もちろん、音がいいとか作りがいいとか、デザインが秀逸とかもw

弾き語りでは歌とのバランスを考えると、ややドンシャリ傾向が好ましいんですね。声との兼ね合いがあって、ギターの中音域が主張してくると声がかぶります。人の耳は人の声に反応しやすい様に出来ているので、その帯域のギター音量が多いとあまり良くないわけです。やや小ぶりなギターは中音域が良く出てくるので、声には合わせにくくなります。また、ストロークが多めになるので和音にまとまり感がある方が好まれます。すると弾き語りに向くのは、ドンシャリなギターで、一般にやや大きめの胴体を持つギターという事になります。
 一方で、ソロギターは指で弾くことが多いので、小さい力でも反応が良く、1音がはっきりとした方がベター。メロディを奏でるわけですからギターが「歌ってくれる」必要があるんですね。それでいてなるべく上から下まで万遍なくバランス良く音が出るというのが理想です。ギターは大きすぎると指弾きしにくいので、ほどほどで、1音ずつしっかり鳴らすためにはやや広めの指板、ハイフレットの音が必要になることもあるのでカッタウェイ、といった方向になります。

そうなんです、2つの事柄を満たそうとするとどうも齟齬が出てくるんですよ。

ギター図

上記の図は、MartinやGibson辺りを例にとって考えたベン図です。GibsonのJ-45はとても多くのシンガーソングライターが使用しています。MartinだとD-28辺りになる感じですね。これらが弾き語りに使われるのは、音域とストローク主体の楽曲がためでしょう。歌がメインなのだからギターが目立ったらぶつかってしまいます。また、声とのバランスということで大きめの胴体が必要というでもあります。最近はエレアコやピックアップが優秀になってきたので音量面は気にしなくてもいいのかもしれません。

一方で、トリプルOサイズ以下は、フィンガー・ピッキングに向いていると言われています。図の赤線です。低い音は省略されていますが、ギターを歌わせるという意味では小さいギターは良く音が飛んでいきます。またストロークを弾くとタイトな音になるのでカッティングとかリズムを取ることに向いています。もちろん、これで歌うことも出来ますが、低音がない分、ちょっと軽い伴奏になります。

弾き語りとソロギターを両方やるとして、上記のどちらかを選ぶと、片方に不満がでます。そこで、この2つを取り合わせたギターが良いのでは? と思うわけですね。それがOM〜やや小ぶりなドレッドノートタイプです。

OMは、胴体はトリプルOサイズ程度で、スケールがドレッドノート同じ645前後というギターになります。スケールが伸びた分だけ、物理的に低音が出やすくなり、胴体がこぶりな分だけ、中高音のメリハリも残るというわけです。また、ソロギターではダウンチューニングを使うこともしばしばなのですが、弦がゆるくなりすぎずに弾くことが出来ます。弾き語り時の音量と低音感に目をつぶり、スケール長めでのテンション感高めに慣れれば、私のニーズにはベターなチョイスです!!というわけでOM辺りで探そう!というのが今の所の方針になっています。

というかさ、二本買うつもりで予算を組んで、役割別に買えばよいのでは? というツッコミは十分にありえます。OMにして弾きやすさを妥協したり、低音の音量を抑える事はないわけですからね。ちゃぶ台返し的になりますが、それもありかなと思い始めているこの頃です(汗

さて、一般論はここまでにして、ここから上記に至るまで何を迷ってきたのかを備忘録として、もうちょっと具体的に説明します。流れの順がわかりやすいでしょうから、当初からのながれをつらつらと。

最初はもっぱら、弾き語りができればいいやと探していたんです。ソロギターは一先ず脇において。それで弾きやすくて、音に特徴があるGibsonのJ-45を探そうとしていました。ところが、胴が結構厚めなんですよね。慣れちゃうんでしょうけど、小柄な私にはやや持て余します。この時は、Gibsonの音に拘っていたので、B-25とか小さめを探してみたのです。現行品のB-25やLG-2を弾いてみて、音はいいけど弾き心地がなんか違うなあと。それで、その時、店にあったビンテージのLG-3を握らせてもらったら、これがいい感じ。まるで違うんですよ、ネックが。他でもビンテージのGibsonでLG-1で良い鳴りのものがあったので、そうかビンテージなんだなあと。そこからGibsonのビンテージを調べたり、弾きに行ってみたり。ですが、なんでしょうね、たしかにインテリアとしても、ビンテージのGibsonのB-25とか部屋にあったらかっこいい。けれど、お高いわけですね。無理できなくはないけど、そこまでするかどうか。

それで方向を変えて、コピーモデル系はどうなんかと、、、(まだまだ続きますが、ここからは有料パートにしようと思います。以下では実際に巡った店や楽器の詳細の情報なども加えていきたいと思います。J-45 からOMまで変遷を知りたい方はぜひ。また、中級者が次のアコギ選びという意味で参考になるかもしれません。)

ここから先は

10,788字

¥ 100

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?