同級生の女子に電気アンマされたら足奴隷に堕とされた 5
じめじめとした梅雨が終わりを告げ、季節は夏に移り変わっていた。陰鬱な雨雲が立ち込めている間中、ずっと江崎さんの脚のことばかり考えていたことになる。
退屈な授業の間も、学校から家に帰る道でも、宿題に向き合っている間も、お風呂に浸かっている間も、寝る前の布団の中でさえも、ふとした瞬間にストッキングを履いた綺麗な彼女の脚のラインが思い浮かび、温かな足で踏みつけにされた股間の感触がまざまざと蘇ってきて、僕のことを悩ましい気分にさせる。それに、あの毒々しい赤色の爪先が目に焼き付いて離れることはなかった。
思い出すのは、一人で部屋にいるときだけではない。学校にいる間でさえも、江崎さんの脚のことばかりが気になってしまってしまうのだ。授業中も黒板を見ているつもりが、気が付くと彼女の脚に目が行ってしまっている。
江崎さんが上履きのかかとを踏みつけにして、手持ち無沙汰に足をぶらぶらと揺らしていたりすると、電車内でされた電気アンマの悩ましいバイブレーションを思い出してしまい、勃起するようになっていた。
寝ても覚めても彼女の脚のことが頭から離れなくなっていた僕はとうとう本当に手を出してしまう。と言っても彼女の脚そのものではなく、彼女の靴下に手を出すというのが、なんとも情けない話だ。
プールの授業の時間に体調不良を偽って授業を抜け出し、保健室に向かうフリをして女子更衣室の中に忍び込むことに成功した。今は、江崎さんの着替えの入ったロッカーの前に立っている。
たったそれだけのことで、心臓の音が自分でも聞こえるほどに緊張していたし、なにより罪悪感に押し潰されそうになっていた。自分というのは、なんて取り返しのつかない愚かしい変態になってしまったんだ。なによりも自らの倫理観にも背いている。こんなことをしてはいけないと頭では分かっているが、彼女の脚の抗いがたい魅力が罪悪感も倫理観も理性も押し流してしまう。
ぐしゃぐしゃに突っ込まれたセーラー服の山に手を突っ込むと、まだかすかに江崎さんのぬくもりを感じた。ゴソゴソと探し回り、彼女がそれまで履いていた靴下を発掘する。学校指定の紺色のソックスだ。靴下はしわしわによれていて、足裏の部分がほんのりと白く汚れていた。ソックスを手に取ってみるとかすかな湿り気を帯びていてしんなりとしていた。さっきまで江崎さんが履いていた靴下だ……彼女の足裏が密着していた靴下なんだこれは……
しばらくその手触りを感じたあと、恐る恐る彼女の靴下を顔に近づけていった。いったい彼女の靴下はどんな匂いがするのだろうか。彼女の靴下の匂いを嗅ぐことによって、彼女の何か大事なことが分かるような気がした。肺の中の空気を全て吐き出したあとに、思いっきり息を吸い込み彼女の臭いがどんなものなのか確かめようとしたその時、
「ねえ、そこでなにしてるの?」
突然、声を掛けられ、文字通り、飛び上がってびっくりした。そこには靴下の持ち主である江崎さんが腕組みをして立っていた。睨みつけるような視線が突き刺さって痛い。
「怪しいと思ってついて行ってみたら、ここがどこだか分かってるの?」
「……い、いや……」
「分かってんのかって聞いてんだよ」
「あ、あの……女子、女子更衣室……」
まさかよりによって江崎さんに見つかるとは思っていなかった。いったいどうやって釈明したらいいのか分からないし、咄嗟に上手い言い訳も思いつかなかった。
「最っ低……」
江崎さんが侮蔑の目線で僕を突き刺した。
「あ、あの、ごめん。あ、実は、間違えて入っちゃって、だから、あの」
「そういう見え透いた言い訳、見苦しいよ。いい?逃げるんじゃないよ。みんなが帰ったら話をしましょう。事と次第によっては先生に言いつけるから」
そう言って江崎さんは女子更衣室から出て行った。
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