【ARI】【25周年】ディビジョンシリーズ突破!! #ガラガラヘビの喉の奥【あり担②⓪】#EmbraceTheChaos
ついにナンバリングが大台の20に到達。
その記念すべき20回目の投稿がまさかこんなにめでたい内容になるとは。
ディビジョンシリーズもまさかまさかのスウィープにて突破。
ポストシーズンは5戦全勝となりました。
この結果に一番困惑しているのは何を隠そう我々ARIファンなのかもしれません。
episode1:LADとの相性
Vol.17にて、LAD相手にカードを負け越しをしなったのは2018年以来と紹介したとおり、とにかく相性が悪いこの戦い。
2021年の3勝16敗、2022年の5勝14敗を筆頭に、2018年以降の対戦成績は34勝65敗。勝率は.343ですが、はっきり言って思ってたよりはるか高くてビックリ。
体感では2割あればいい方かなという感覚でした。
(※20年からの4年間に絞ると15勝45敗で.245。体感と近づいてきました。)
Game1先発のKellyは特に相性が悪く、
■キャリアでの対LAD成績
0勝11敗 防御率5.49 WHIP1.69
■ドジャースタジアムでの対LAD成績
0勝5敗 防御率7.03 WHIP1.77
逆にKershawは
■キャリアでの対ARI成績
23勝12敗 防御率2.80 WHIP1.03
■ドジャースタジアムでの対ARI成績
14勝1敗 防御率1.60 WHIP0.91
立ち上がりから抜けるボールや浮くボールが目立ち、やはり相性の悪さがマイナスに作用しているのは間違いないという所。
ただ、マウンドに上がる前に6点もの援護を貰えたこと、1イニング投げて落ち着いた時には9点もリードしていたことは心理的にあまりにも大きかったように思います。
試合の落ち着いてきた中盤、LADとしても攻撃のエンジンをもう一度かけ直せる展開になった頃にはKellyは本来のピッチング。
4~6回を連続三者凡退に抑え、7回の先頭にこの日2つ目の四球を与え、1死を取ったところで交代。
球数は89球。この回の完了までは投げられそうな数で、本人も交代には不服そうな表情を浮かべるも、、、
マウンドに集まったとき「中4日で第4戦頼むぞ(あるなら)」とでも言われたのでしょうか。Lovullo監督と言葉を交わし、不敵な笑みを見せて交代となりました。
episode2:カストロくじ・はずれ
3,4月 12G 2.31 5月 14G 2.13と序盤はブルペンの中心として回り、
6月 11G 6.00 7月 11G 6.30 8月 15G 10.45 と中盤はブルペンでの除け者的存在でしたが、
9月 12G 0.00 と最後は謎の盛り返しでチームに貢献、と月ごとに良し悪しはっきりのCastro
WCでの登板はなかったのでGame1での登板が運命のダイスロール。
右打者にはスライダーをひっかけて四球、左打者にはファストボールを叩きつけて四球。
結果は残念ながら、はずれ。
もうこのシリーズで登板することは無いでしょう。
episode3:日程の妙
Game1を猛攻でものにした勢いそのままに翌日も、と思いきや、ナショナルリーグはGame1と2の間に休養日がある日程。
アメリカリーグとの試合開催をずらすことで試合のない日をなくすためのエンタメの面での策なんでしょうが、この1日空いたことが有利に働きました。
まず、WCGame2からGallenが中4日でこの試合に登板できた点。
なにせGallenとKellyが何試合投げられるかが全て、みたいな構成の先発デプスですから、この試合に先発できたのは非常に大きい。
続いては、Game1に投げたKellyが中4日でGame4に投げられる点。
実質先発4番手だったDaviesをポストシーズンに入る前にDFAしていますから、4番手で投げる投手は不明でした。
ブルペンデーにするのか、Kellyを中3日でつぎ込むかくらいしか選択肢がない状況になっているところ、1日空いたことで中4日でKellyを使えるようになりました。
ただこれは日程よりもまずその前にWCをストレートで勝ってKellyを温存できたのが偉いですね。
リーグチャンピオンシップシリーズはシンプルなAway2試合→Home3試合→Away2試合のシンプルな日程。
episode4:古田の薫陶を受けたMorenoの鬼のようなリード
結果的には3連勝で終えたこのシリーズ。
勝負を分けたのはGame2のこの場面だったでしょうか。ホームランが出れば逆転の状況も3試合を通してここだけでした。
5回裏、2点リード、2死1,3塁でFreeman
追い込んでからカーブを2球叩きつけてフルカウントになった後、もう1球カーブを続けて見逃し三振。
Freemanの反応を見る限り、全く頭になかった球種でしょう。
この選択するリード。チームを勝たせる捕手としての能力の高さがうかがえます。
そういえば今年の春季キャンプにて、Lovullo監督と元チームメイトの間柄ということで古田敦也氏が臨時コーチとして捕手陣へ指導をしていていました。
技術的な面だけではなく、リード面でもアドバイスがあったのでしょうか。
episode5:スモールベースボールは…ドコ??
再三再四、このチームの特徴は盗塁と送りバントで塁を進めるスモールベースボール。と伝えてきましたが、どうやらこれは誤報だったようです。
訂正してお詫び申し上げます。
Game3の3回の攻撃でPerdomo、Marte、Walker、MorenoにHR。ポストシーズンにて、1イニング4HRはMLB史上初の出来事でした。
ここまでポストシーズン5試合で13HR。全30得点のうち17得点がHRによるものです。
episode6:ビッグベースボールによる守りの恩恵
自チームの攻撃でHRを連発するようになると守りでもメリットがあります。
それは常にここでHRを打たれたらという想定がしやすくなる事。
この日の先発Pfaadtは96IPで22HRと重度の一発病患者。
立ち上がりの3イニングをパーフェクトに抑え、4回も上位打線を三者凡退に斬る最高のピッチング。
ですが、ここまで奪った空振りは僅かに1つだけ。
HRを打たれてしまうのは時間の問題とでも感じとっていたのでしょうか。
5回にランナーを出したところ(二塁打)で即座にピッチャー交代。
4点差なんて2ランHRたった2本でひっくり返ることは別のディビジョンシリーズでATLとPHIが教えてくれました。
その教訓をもとに、被弾をリスクを排除し、4点のリードを保ったまま試合の主導権を握り続けました。
振り返れば、3回の4HR以外のイニングはいつものvsLADの塩試合でしたから、早すぎる交代に思えたあのシーンも、ベストタイミングだったようです。
episode7:なんで勝ったの?
想定外過ぎる結果のスウィープでのディビジョンシリーズ突破。
レギュラーシーズンでは16ゲーム差を付けられた力量の差、ここ数年の圧倒的な相性の悪さ。
誰もが勝つはずがないと考えていたシリーズでした。
(初戦快勝後、WCのように1試合ごとにポジポジnote更新しようと思ったけどそのあとウソみたいに完敗する未来しか見えないので更新はシリーズ終わってからにしようと思ってたくらい)
勝因といえば運が良かったというほかないのですが、あえて探してみるならば、
・Betts、Freemanを封じた事
・先制点を取れた事
この2点となるでしょう。
Betts、Freemanに対しては合計で21打数1安打と封じ込めました。
ただ、どんな大打者でも3試合スパンならこれぐらいの下振れもあるでしょう。痛烈な打球が野手の守備範囲内に飛び、アウトになった打球もいくつかありました。
やや強引なこじつけにはなりますが、Game3で1ウラにFreemanが放ったライトフライはミニッツメイドパークではホームラン、先制点だったようです。
ポストシーズンとなればどのチームも能力の高いリリーフ投手を早い回から注ぎ込んできます。
ビハインドの場面でそのような投手と対峙し、追い付き追い越すのは至難の業。
ドラマチックな終盤の逆転劇にはもちろん何物にも代えがたい喜びや中毒性がありますが、あまりにも確率が悪すぎます。
先制点を奪いリードすることで能力の高いピッチャーから点を取る必要がない状況を作るのが一番の解決策。
とくにGame1と2では初回の攻撃で先制点を奪えました。アウェイだったので表で攻撃が出来たので、この回に点を取ればそれが必ず先制点となります。
これが仮に裏の攻撃で、表の守りで先制点を取られた後だったとしたら、同じようにKershawから6点を取ることが出来たでしょうか。
WCの連勝突破といい、下位シードを活かした初回表の先制攻撃といい、全5試合"このパターンしかない"道をクネクネと登ってきたガラガラヘビ軍の躍進はどこまで続くのでしょう。
ヘッダー画像:球団公式X(旧Twitter)より