【ARI】【25周年】2023年戦力分析 〜好きになるなら今のうち〜 #ガラガラヘビの喉の奥【あり担①⑤】
あけましておめでとうございます。チーム創立25周年の記念イヤーの幕開けです。
本来は開幕前に投稿すべき戦力分析。もうすでに10試合終わっておりますが、LAD×4、SD×2、LAD×4。こんな日程を組まされた最初の10試合はノーカウント。
気を取り直して明日から開幕。気合い入れていきましょう!
(という書き出しで考えいたのにまさか6勝4敗で乗り切れるなんて)
(よくて2勝8敗だと思っててごめん)
(開幕カードは2勝2敗でしたが、LADとのカードで負け越さなかったのは2018年4月30日-5月3日以来5年ぶりらしい)
(このカードの3日後から始まったHomeOpenerSeriesでLADに3勝1敗でしたが、カード勝ち越しも18年4月以来5年ぶりらしい)
(次の対戦相手はここまで7勝2敗のMILです)
(BurnesとWoodruffが先発予定です)
(なんの仕打ちやねんこれ)
内野手
いきなりですが、クイズです。Christian Walkerはどちらでしょう。
正解はAです。そしてBはMatt Olson(ATL)
成績はほぼ同じだったのに対し、世間の評価はいかがでしょうか。
球界で最も過小評価されている選手、それがChristian Walkerだと私は強く主張します。
攻撃力だけでなく、守備も優秀。
2022年はBABIP.248と運に恵まれなかったですが、シフトが緩和される今季は拠り戻しの期待大。
2年連続で好成績を残せば、世間も認めてくれるでしょう。
Ketel Marte 4 S/R
二塁はWBCドミニカ代表のKetel Marteが務めます。確固たるレギュラーポジションでは無いながらも参戦したのは体調・モチベーションの優れている証拠。(と勝手に解釈しています)
3割打者すら珍しくなってきた近年において過去4年間AVG.293はMLBでトップクラスの数字。
2028年まで契約を結んでおり今後コンテンド期を迎えるにあたってチームの中心になる選手。今年のキーマンは?と聞かれれば即答でKetel Marteと答えます。
Josh Rojas 10 L/R
Evan Longoria 3 R/R
サードはJosh RojasとEvan Longriaのプラトーン起用になります。
2019年にマイナーで.332 OPS1.024と見せつけた出色の打力と優秀な選球眼を持ち合わせるRojas
K%も24.9(2021)から19.2(2022)と大幅改善させ、盗塁も23個記録するなど、今年の飛躍に期待が高まります。
左打ちのRojasとペアを組むのが右打ちのLongria。マイホームをアリゾナに構えているため、家族のことも考えてダイヤモンドバックスを選んでくれました。今年で37歳と衰えの見えてくるころではありますが、新進気鋭の若手が多いチーム内でクラブハウスでのメンター的存在としても期待がかかります。
キャリアの中で左投手に対してwRC+132を記録しており、プラトーン起用にはうってつけと言えるでしょう。
また、怪我人が出た場合、Rojasは内野の他の場所を守ることが出来るので、選択肢を増やすことにもなります。
Nick Ahmed 13 R/R
Geraldo Perdomo 2 S/R
ショートはNick AhemdとGeraldo Perdomoの2人が務めます。
現状のチーム状態を鑑みると、最もネックになっているのがこのポジション。2022年のショートの選手の打撃成績AVG.208 wRC+67はともにメジャーワーストの数値。
この数値を少しでも改善させるのが今年の課題の一つ。
昨季マイナーでOPS.929の成績を残したBlaze Alexander、40人枠から外れてはいますがトッププロスペクトのJordan Lawlarが控えており、今後勢力図がどう塗り替わっていくのかは楽しみではあります。
外野手
Corbin Carroll 7 L/L
Alek Thomas 5 L/L
Jake McCarthy 31 L/L
Lourdes Gurriel Jr. 12 R/R
Kyle Lewis 1 R/R
昨オフにVarshoを放出してなおもこの魅力あふれる5名の外野手。
最も目を惹くのはCorbin Carroll。数々の媒体で今年のROYの筆頭候補に挙げられています。
Sprint Speedで100を記録したMLBトップのスピードを持ちながら、ST戦でも規定打席到達者でトップのOPS1.138を記録。13BB/7k 5SB/失敗0とどこを切り取っても神の香りしかしません。
わずか46打席で3本も3塁打を打ったため、シーズンに入れば球場の特性も相まって3塁打を量産するOPSマシーンと化すでしょう。
その俊足攻守のCarrollを差し置いてセンターを守るのがAlek Thomas。
2022年のゴールデングラブ賞ファイナリストでWBCメキシコ代表でも正センター。村上のあの打球に対しても最短走路、完璧なクッション対応を見せました。
ライトはJake McCarthy。
昨季99試合の出場ながら23盗塁を記録したスピードが持ち味。ホームランも8本打っており、15/30のパワー&スピードが期待されます。
McCarthyが1997年生まれ、CarrollとThomasが2000年生まれと年齢の近い3人は公私とも仲が良く、今後永くチームの長所トリオとして君臨してくれるでしょう。
ここまでの3人は全員が左投げ左打ち。ということで新戦力に2人の右打者を迎え入れました。
Lewisは2020年の新人王。怪我が多いのが玉に瑕でこの2年間の出場数はわずか54試合。
昨季からNLでも始まったもののうまく活用できなかったDHスポットは(wRC+89)Lewisの怪我をケアしつつ、レギュラー組の若い3人のリフレッシュ目的での使用法になりそう。上述のLongria、Gurriel jrもDHでの起用が見込まれ、この3人の新戦力が役割を果たすことでチームの攻撃力は昨年比で大幅増となります。
捕手
Carson Kelly 18 IL-10
Gabriel Moreno 14
Jose Herrera 11
レギュラー格のKellyがスプリングトレーニングにて右手に四球を受け骨折。開幕はILで迎えることになりました。
全治は約1か月、5月中の復帰とみられています。
このオフにVarshoとのトレードで獲得したトッププロスペクトのMorenoが半ば繰り上がりという形でレギュラー格となりますが、元々出場機会を与えることはほぼ決まっていたでしょう。
決断の時期が早く来たというだけで大勢に影響はありません。今年の球界全体の選手層でいうと打てる捕手と言われる選手が10数名いる異様な構成ですが、そんな彼らをまとめてごぼう抜きにしてきんぴらにしてしまう(?)だけの打撃能力を持っています。
スプリングトレーニングでは28打席で3HR AVG.357 OPS1.169とその打力を見せつけてくれました。
当面のサブ捕手はHerrera。
このスプリングトレーニングでは35-1 .057 OPSが驚異の.165と打力で大きく劣る選手。もし、Morenoを獲得してなかったらと思うと…
いくらMorenoがトッププロスペクトで期待値が高いとはいえ、いきなり一人で全部やってねは無理な話。2番手には経験豊富なベテランにいてもらって身近なところからサポートを、というのが理想ではありますが、果たして今年一年でどうなるでしょうか。Kellyも含め血の入れ替えはありそう。
打順
守備位置はご覧になった通りで続いては打順。
ただ、このチームには打順という概念はほぼ存在しないようなものです。
元々どの選手にもそれなりの長打力、それなりの走力、そこそこのコンタクト能力があるので誰が何番を打ってもほぼ変わりません。
4番にはWalker、対左ならLongriaを起用、これしか規則性を見いだせません。
今年は規制がされますが、極端な守備シフトによってポジションの概念がなくなりつつある今、打順という概念もなくなっていくのかもしれません。
ベースボールをリードする先進的で斬新な打順に注目です。
また、攻撃のバリエーションとしては、盗塁やバント、スクイズを積極的に取り入れていく形を採りそう。
4/4のSD戦では、1点を追う8回に、4つの盗塁にスクイズ、犠牲フライ、タイムリーと多種多様に4点を奪い逆転勝ちしています。
先発
1.Zac Gallen 23
2.Merrill Kelly 29
3.Madison Bumgarner 40
4.Zach Davies 27
5.Ryne Nelson 19
ローテーションの5枚は上記のように決まりました。
Zac GallenとMerrill Kellyの1番手2番手は確定。
2022年はこの2人だけで64先発 384.1IPをERA3.28で投げ抜き、25勝12敗の成績を収めました。このローテーションコンビは実はそれなりに強力で、2人の先発のWAR合計値7.6はMLB5位の数値。
特にGallenは後半戦ERA1.49 K/9 10.26 BB/9 1.89 K/BB 5.42と無双状態で2023年のサイヤング賞のダークホースとして挙げる有識者もちらほら見受けられました。
KellyはWBCにアメリカ代表として出場。
エース級の投手が出場表明を渋る中、先発投手としていの一番に参加表明。惜しくも負け投手となりましたが、決勝戦で日本と対戦したのは記憶に新しい所です。
3番手4番手には昨季からのMadison BumgarnerとZach Davies。
この2人に関しては単に戦力として、という目ではあまりみられていません。Bumgarnerはチーム内最高給であり、大型契約で獲得したもののそのコストに見合った活躍とは到底言い難く、資金回収の意味が強いかもしれません。あるいは、先発でしか使えない契約上の縛りもあるのかもしれません。
Daviesは単年契約。バウンスバックに期待してTDLでの転売目的。ある意味、1番応援すべき投手かも。
先発5番手争いがファンとしては非常にアツく、Brandon Pfaadt、Tommy Henry、Drey Jameson、Ryne Nelsonの若手4投手の中で誰が競争を勝ち抜くんだ!?というところ。
が、しかし、蓋を開けてみればはっきりとした白黒は付かず。
この4人の中で最も天井が高いとされるPfaadtはマイナーで力を溜め、昨季MLBでERA5.36と苦戦したHenryはまだまだマイナーで技を磨き、Jamesonはロングリリーフとしてブルペンに回り、Nelsonがローテーションの5枠目に収まる形となりました。
救援
このチームが弁慶かどうかは置いといて、泣き所となったのがブルペン。
去年だけでなく、近年ずーっと頭を悩ませており改善は一向に進んでいません。2022年のリリーフ投手のWARはなんと-0.7!MLB唯一のマイナスを記録しました。
Miguel Castro 50
Scott McGough 30
Kevin Ginkel 37
Andrew Chafin 57
Cole Sulser 54 (4/7 IL-15入り)
Kyle Nelson 24
Drey Jameson 99
Carlos Vargas 45
Mark Melancon 34 IL-15
Joe Mantiply 35 IL-15
Corbin Martin 25 IL-60
オールスターにも選出されたJoe Mantiply、それなりに打たれながらもそれなりに登板したKevin Ginkel、守護神として2桁敗戦を喫したMark Melancon以外は総入れ替え。
ただ、ここにコストを注ぎ込むのは本当にコンテンドしに行く時。まだ余ってるOFのプロスペクトとトレードで手に入れるのか、FAで大枚叩いて獲りに行くのか、はたまたNPBから発掘してくるのか、手段は様々ありますが、このオフに強度のあるブルペン陣の補強をしたときには、"その時"が来たということです。
序列は10試合終わった今でもハッキリとはしていません。
10試合のうち、セーブ機会は4度あり、起用されたのはMcGoughが2試合、Chafinが1試合、Jamesonが1試合。
ただこれも、8回と9回を跨ぎでいったら9回にピンチ迎えて交代があったり、モップアップ想定で準備してたら逆転したけどそのままいっちゃえ6アウトセーブがあったり、同点想定で準備してたら勝ち越してそのまま投げさせたら逆転サヨナラ喰らったりと、かなり流動的。
それぞれの適性を見極めつつ、順位付けをして、相手の打順や点差によって柔軟に、TBやPHIで採用されている『Closer Committee』の運用となるでしょう。
総括
2022年は自慢のOFプロスペクト達がデビューし、一定の経験と成績を残しました。今年2023年はSPとCのプロスペクト達が本格デビューし、経験を積みます。
そして来年2024年にはブルペン陣に強度のある補強がされ、コンテンド。地区優勝します。
来年の歓喜に向けて、好きになるなら今のうち。まだ、間に合います。