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オミクロンに感染して

医療従事者の端くれとしてこれまで何とか逃げ切ってきたが、ついにコロナに感染してしまった。もうこれが最後の感染と信じているので、せっかくなので症状の経過を記しておこうと思う。

10/26(水)
この日に長男(7歳)が発熱した。夜中からなんだか寝苦しそうにしていたのが、朝方38度の熱があり、これは。。。と思っていたところ、午後になって39度近くまで上昇、夕方にようやく近医を受診でき、抗原検査キットで陽性が判明した。この時点で我々両親は濃厚接触者となり、出勤停止を手配した。

10/29(土)
子供の熱は翌日以降少しずつ下がり、3日目にはほぼ平熱に戻った。症状としても咳が残る程度で、少し疲れやすくはあるが基本的に元気であり、一安心だった。私と妻はこの間無症状で経過した。

10/31(月)
濃厚接触者の自宅療養規定に従い、この日から私は職場に復帰、なお無症状だった。

この後、何事もなく10日ほどが経過した。子供は時々咳をしていたが、我々ともども基本的にいつも通り元気で毎日を過ごしていた。

11/12(土)
夜寝ていたのが、喉の違和感に気づいて目が覚めた。たまたま5日後から秋休みを取って家族旅行に行くつもりだったので、もしコロナだったら。。。と恐ろしくなる。ワクチンを4回も打った(最後の接種は2ヶ月前)し、子供の発症からは期間が空きすぎている。大丈夫なはずと自分に言い聞かせて無理にもう一度寝る。

11/13(日)
 起床時、喉の痛みは自分でも否定しようがない(ただ、強くはない)。微熱があるような感じで、測ってみると平熱より0.5度ほど高い。夕方になるにつれ症状が少しずつ強まり、だるさも出現する。早く寝る。明日の仕事はどうすればよいだろう。。。

11/14(月)
朝起きた時点で喉の痛みはかなり軽快していたが、気管支炎の様な変な咳があり、声帯が腫れているのか声もほとんど出ない。痰はない。とりあえず職場にお休みの連絡を入れる。

10時頃。明後日からの旅行をどうするか考えなければならない。真っ当に考えて、これだけ感染が急増している状況で、しかも結構気をつけていたのに、コロナ以外の風邪にかかるなんて考えにくいだろう。この時点で意を決して自宅にあった抗原検査をする。やはりコロナ陽性が判明。かなりガックリする。旅行の予定は全部キャンセルせざるを得ない。

午後の時点で軽度の頭痛があり(頭の周辺、首や側頭部の筋肉痛に感じた)、熱は夕方37.5度まで上昇した(平熱より2度近く高い)。ものすごく具合が悪いという感じではないが、全体として、いわゆる風邪の時の感覚そのもの。オミクロン株に典型的な経過である。食欲はあまりないが、食事はとれる。

職場の同僚と電話でお話し。長男からの感染にしては期間が空きすぎているものの、やはり医療従事者で似たような経過をたどった人がいるとのこと。ワクチンを4回も打っていると、経過が色々と修飾されるのかもしれない。他に感染源が考えられず、子供からの感染と判断する(子供にも結局改めて濃厚接触者としての隔離措置を取ったが)。

夜、かなり具合が悪くなる。食事を取ろうとするが、体が受け付けないようで飲み込むことができない。寒気がひどい。体温を測るべきだが、測るときっと余りに高くて気が滅入りそうなので、測らずにそのまま寝ることにする。布団にくるまり寒気に耐えるが、時々出る咳と、頭痛、寒気で切れ切れにしか眠れない。

と言いつつ、どこかで眠ってしまった様で、明け方には汗をかいていて、体温が下がったのに気づく。

11/15(火)
朝から気分もスッキリしており、本を読んだりピアノを弾いたり、という気力が戻っている。熱は普段よりはやや高いが、終日37度を超えることはなかった。咳が若干、あと急に鼻が出るようになったが、これはハウスダストとかのアレルギーかもしれない。食欲もあって、明らかにヤマを越えた感じがする。妻は結局感染せず、ワクチンの効果は基本的に偉大である。

というような経過だった。よく言われる通り、ウイルスは基本的に気管支で増殖し肺までは行かないという印象で、経過を通じて呼吸器症状は重くなく、せいぜい気管支炎止まりだった。肺炎に進行することがない以上、オミクロン自体の重症化のリスクはやはり低いはずで、重症化するケースでは何らかの基礎疾患が元々あって、それが感染によって悪化する、というパターンだろうと感じた。やはり若年の健常者にとっては大体において風邪と変わらない。とはいえ、これまでにかかった風邪の中でも症状はかなり厳しい方であり、ワクチンを打っていなかったらどれだけ辛かったかと思うとゾッとする。


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