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長門市議会の議員定数について

次期改選(令和7年4月)に向けて長門市議会では昨年(令和5年)3月に「議員定数等調査特別委員会」を設置して、議員定数のあり方や報酬について議論を重ねてきました。改選1年前の本定例会に議員定数変更(削減or増加)の条例案を提出するかを判断するためです。

特別委員会の構成は定数に対する考え方の異なる議員からそれぞれ同数になるように議長が選出・任命しています。そして私は、特別委員会に所属する委員でした。

さて、私の定数についての考え方は「現状維持(18人)」です。人口減少が進む地方都市では議員の数が多いから減らすべきという議論がよくなされますが、減らすことによって市民が受けるメリットが少ないというのが私の「現状維持」の理由です。
ちなみに削減派は「1人減(17)」や「2人減(16)」です。

議員数を削減するメリットって何かあります?

削減しただけの議員報酬が不要になることでしょうか。年額にして1人あたり500万円程度になりますからそれを何かの事業に充てるということもできなくはありません。(でも、市の課長級よりも低いですよ)削減派の議員からは議員定数を減らせば競争性が高まり優秀な人が議会を構成するようになる、なんていう意見もありましたが、自身も選挙を戦って現在の立場にいるはずなんですが、選挙のこと分かってます?って思います。

現在の議員18人それぞれが市民から付託を受けており、予算や事業の審査の場で様々な立場の市民の声が上がってきても良さそうなものですが、現在それができるのは数えるほど。このような惨状で議員定数を削減することは議会の存在そのものを薄める愚策です。優秀な人だけで構成する議会なんて空想以外の何ものでもなく、既存の議会をそのまま一回り小さくして、より機能不全に陥る可能性が高くなることは予想しないのでしょうか。そもそも「優秀」って誰が判断するのでしょうか、基準もないのに。

いまの長門市議会にとって必要な事は議会活動に興味関心を持ってもらえるような、議員それぞれの個性の発揮であり、積極的な情報公開の推進のはずです。議員定数の議論はその次なんじゃないでしょうかね。

ちなみに私も1期目(2015/12~2017/3)は「2名削減して16人にすべき!」と言っていました。

「全部一人でやってやんよ」なんて思ってました。

中二病の上に自分が見えていませんでした。

何もわかっていなかった。
当時よりも2期目の現在の方が、数段仕事量の内容も増えています。そしてようやく中二病中の自分は意味のない勢いと根拠のない自信で物事を捉えていたことに気付きます。
仕事が分かればわかるほど、実力不足を思い知らされるし同僚議員に助けられる機会も増えてきました。一人でなんかできない。なので議員の数が多いとは思いませんし、寧ろ足りないとさえ思っています。
ましてや「一人でやってやんよ」なんて、これが若気の至りかと1期目の自分が本当に恥ずかしくなります。

衰退待ったなしの長門市は、これまで以上に「失敗は許されない」状況へと進んでいきます。我々は経済活動を行う民間企業とは違います、効率や生産性は度外視する場面が多い上に、採算で行動する立場ではありません。小さな声が切り捨てられることの無いようにしっかり役割分担して責任を果たす必要があります。「今の仕事なら2人減でもできる」という削減派とは今回この部分で全く現状認識と主張がかみ合わず、議論と採決の結果1票差で今回は「現状維持」に決まりました。

議員活動の物差しを市民に提供していない状態(議会側の努力不足です)で、周りの市民が「減らすべき」と言っているから、減らした方がよいと訴えている議員。我々の広報広聴活動の不足を反省するでもなく棚に上げて、誰かが言ってるからという主体性のない理由で定数削減パフォーマンスをする暇があったら、もっと執行部なり現場なり議員間で真剣な議論を戦わせ、トライアンドエラーで議員として成長を目指す方向にその力を使ってほしい。

まずは議会の情報発信をより強化し
「議員の活動が見えない」状態の解消から。
残りの任期の間にやることは山盛りです。


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