楽屋花をおくるという選択肢
THE IDOLM@STER SHINY COLORS LIVE FUN!!-Beyond the Blue sky- のフラスタ、楽屋花のレギュレーションが発表されたということで、6th横浜で楽屋花を贈らせていただいた時のことなどを書き散らすなど。
大まかには、①「フラスタを贈るか、楽屋花を贈るか」という話と、②「実際に贈った流れ、感想」という話になります。
(注)楽屋花の方がいいとか、フラスタの方がいいとかの優劣をつける話ではありません。
フラスタか楽屋花か。
ライブにお花を贈る、というと、やはり主流はフラワースタンドだろう。ツイプラなどを見ても、フラスタの協賛者募集が圧倒的だ。
フラスタと楽屋花の違い
フラスタも楽屋花も、対象アイドルとその演者さんの出演をお祝いしたい、という目的に差はないと思います。
ここからは、個人的な区別になりますが、この2つの差は、副次的な効果・目的にあると思っています。
言うまでもないことですが、フラスタは来場者から見える場所に展示されます。
演者さんたちに見てもらえるのは開場までで、開場以降は、主に同僚プロデューサーさん達に見てもらう事になります。
よって、『担当アイドルを応援する想いを、他のプロデューサーに主張する』事ができるのがフラスタだと思っています。
サイズ的にも効果的にも、装飾やレイアウトが凝ってるのも特徴ですね。
では楽屋花はというと、基本的には演者さん(及び関係者)以外の目に入ることは基本的にありません。
そのかわり、演者さんのX(Twitter)やチョクメを読むとわかるとおり、上演中なども演者さんが見ることのできる場所に展示されています。
よって、こちらは『公演中常に演者さんを応援できる』というものだと思っています。
サイズ的な制約もあり、ある程度デザインを凝ることはできるものの、シンプルな花束なども多い(演者さんのお写真を見る限り)ように感じます。
なぜ楽屋花にしたか
上記も踏まえて、なぜ海豚が楽屋花を送ったか。
一番大きな理由として、花を贈ることで自分が何をしたいか、という点です。
私のライブに対するスタンスとしては「放クラのプロデューサーがいるよ!」ということ、(「各演者さんが)各アイドルの中の人でいてくれてありがとう!」ということを伝えたい、という考えがあります。
なので、公演中に演者さんに近い位置に飾っていただける、という楽屋花のほうが、より私の目的にあっていると思いました。
二つ目は、有栖川夏葉役の鈴本あきほさんのチョクメ(だったと思う。Twitterかも)に、『送っていただいたお花を、可能な限り一輪ずつ持ち帰って飾ってます』(意訳)というお話が合ったことです。
フラスタも楽屋花も、基本的には公演が終われば処分されてしまう運命です。それが、一輪でも持ち帰っていただけて、少しでも長く演者さんを楽しませてくれるなら、これほど嬉しいことはありません。
そのような話の中で、フラスタは終演まで、正確には、各公演最終日の公演開始から終焉までの間に撤去を求められるレギュレーションがほとんどです。
いかに演者さんといえど、開演前のまだ多くの方が見るであろう状態のフラスタから花を一輪引き抜く、というのはされないでしょう。かといって、公演中に取りに行かれるというのも無理がありますし、かといって閉演後には撤去されている。
明確に描かれていたわけではないですが、おそらく、お持ち帰りになられたお花は、楽屋花ということになると思います。
実際に持ち帰っていただけるかどうかはわかりませんが、そういった可能性があるというのが理由の一つだったことは間違いありません。
最後に、金銭面です。そもそもフラスタ・楽屋花共に相場も分かっていなかったのですが、フラスタの方が高額になるのは流石にわかります。
影響力もコミュ力もない海豚なので、最悪すべてを自費で賄うことを考えると(ついでに、ワケあって一度に二つの楽屋花を贈る予定だったこともあり)、フラスタは負担が大きいな、というのがありました。
実際に送ってみた話
上記のような理由から、海豚の初楽屋花企画がスタートしました。
不慣れかつ初体験なので、参考になるかはわかりませんが、記録として残しておこうかとは思います。
まずはサイト選び
楽屋花を送ろう!と思い立ったものの、当然ノウハウもないので、まずは先人たちのnoteやブログなどを拝見。どうやら、楽屋花に特化した注文サイトなどがいくつかあるらしい中で、Sakaseruさん(おしゃれな花通販 Sakaseru - サカセル)を利用することにしました。
Sakaseruさんを選んだ理由としては、
①写真付きの事例が複数掲載されており、イメージがわきやすかった
②アイマスをはじめ、いわゆる声優コンテンツのフラスタ・楽屋花の実績が多くあった
③フラスタだけでなく、楽屋花についても記載が多く掲載事例も多かった
④デザイナーさんとのやり取りが基本チャットで行える
の4点が大きかったです。
特に、④については、コミュ障なのもあり社会人なこともあり、日中は電話等の対応が難しく、休日も外出が多いため同様、というなかでしっかりイメージのすり合わせができそう(実際その通りでした)ということで、大きな理由の一つでした。
また、③についても、フラスタをメインでされているサイトさんが多く、果たして楽屋花を頼んでもいいのか、フラスタと楽屋花の違いを考量したうえで相談に乗っていただけるのだろうか、という不安がぬぐえない中で、安心して依頼できたのはよかったと思います。
逆に言うと、フラスタを贈られるのなら、よりよいサイトがあるかもしれません。
とりあえず相談
Sakaseruさんは、事例を見ながら、意中のデザイナーさんに依頼をすることができるシステムとなっています。
とはいえ、どの方の事例も素敵で、お花素人の海豚には自分のイメージに合っている方がどなたかなどわからず、ヒトリダケナンテエラベナイヨー状態。
そんな海豚のために用意されたかのようなシステムがこちら!
ざっくりとしたイメージ図と、そもそも予算感もわかんないぜ!という雑な相談をしたにもかかわらず、こちらの意図をくみ取っていただき、デザイナーさんへとつないでいただけました。
デザイナーさんとイメージのすり合わせ
上記ワンクッションを経て、無事にSakaseru内にデザイナーさんとやり取りをするためのチャットが開設されました。
金額やレギュレーションなど基本的な話と併せて、まずはこちらのイメージをお伝えします。
このような雑なイメージ図からでもしっかり意図をくみ取ってくださったことに大変感謝。
また、ありがたかったのは、出来ないこと、難しいことはしっかりお伝えいただけたこと、その上で、代替案や可能な方法を提示していただけたことです。お花の知識がない私の要望を無理に叶えるのでなく『何がしたいか、何を表現したいか』というところを元に、私では考えつかない方法を示していただけたことで、最終的にはイメージに沿った作品をおつくりいただけたと思っています。
協賛者募集
デザイナーさんとの打ち合わせと並行して、企画に協賛してくださる方の募集も行いました。とはいえ、基本的にすべて自費で賄って大丈夫な計画にしていたので、最悪、参加ゼロでもいいやー、という気持ちではありました。
シャニの公演の度ツイプラを見ていたのですが、放クラのお花企画が少ない気がしていた(実際には多く送られているようなので、ツイプラ以外での募集が多いか、仲間内で送っているのかもしれません)ので、同じように放クラへ想いを送りたい方がいれば、その一助になれれば、という感覚でした。
なので、参加金額は、よっぽどバズらない限り製作費を超えない金額に設定(実際、製作費の半分程度を賄っていただきました。感謝!)しました。
この辺、フラスタなど金額が大きくなる場合は、収支を考えて設定したほうがいいとは思います。
募集は、この手の企画ではおなじみのツイプラ(TwiPla - イベント告知・出欠管理・日程調整しよう)を利用しました。
募集タイトルとタグを工夫すると、より多くの方に届くかな、とは思います。特にタグは、自分が企画を探すときにどういったワードで検索をかけるかで設定するとよいと思います。
海豚は、先に書いたとおり、人を多く集めるつもりがなかったので、結構雑でした・・・
個人的に気を付けたのは、やはり花を贈るというとフラスタが主流なので、『楽屋花企画』だということは主張しました。
「自分の参加した企画花を現地で見たい!」という方も多いと思うので、そこの齟齬だけは無いようにした形です。
協賛金のやり取り
協賛金のやり取りについては、PayPay送金と銀行振り込みの2通りを使わせてもらいました。ほかに主流なのはPassMarketなどでしょうか。
●銀行振り込みは、未成年でなければ銀行口座を一つくらいは持っているでしょうから、だれでも利用可能ということで採用しました。とはいえ、口座番号と本名がお互いに知られてしまうというデメリットを嫌がる方も多いと思います。
●PayPay送金は、受け取る側としては初めて利用してみましたが、かなり簡単でした。超雑に書くと、送金リンクをDm等で送り付けるだけという感じです。PayPayのシェアも考えれば、結構手軽な方法だと思います。
●PassMarketは、PayPayも含め多彩な決済方法が使えるのはメリットだと思います。海豚は、Yahoo!ウォレットを活用していなかったのと、手数料がかかってしまう点を理由に活用しませんでしたが、普段からYahoo!ウォレットを利用している、もしくは新規登録の手間が面倒でない方は、十分選択肢に入ると思います。
イラストの発注
2つの企画のうち、小宮果穂ちゃんと河野ひよりさんあての企画については、イラストパネルを使った企画としていました。
とはいえ、こちらは今回、リアル知人へ依頼したため、参考にならないかもしれません。
とはいえ、リアル知人と言えど、ちゃんとした仕事として依頼はさせてもらいました(実際にはお値段等、サービスしてくれたのではと思っていますが)。
依頼時に必要なのは、イラストのイメージの共有とレギュレーションの確認、イラストのサイズ、データ形式、締め切り(フラワーデザイナーさんと共有する場合は、初校の期限と最終の入稿期限の2つ確認したほうがいいと思います)くらいかなと思います。その他は、イラストレーターさんごとに。
真っ先に確認したのは、3次元の声優さん、所謂ナマモノのイラスト化ができるかどうか、でした。普段イラストを描いている方でも、声優さんのイラスト化については得意不得意があると思います。
また、協賛者さんにイラストを公開するタイミングも、基本的にはイラストレーターさんの希望に合わせました。
協賛者さんからすれば、どんなイラスト・花になるんだろう、というのは早めに知りたい事項だとは思いますし、イラストを掲載できたほうが協賛も集まりやすいとは思います。
一方で、イラストレーターさんとしては、ラフを見られるのは嫌という方もいますし、製作途中を公表したくないという方もいると思います。
この辺も、最終的にはイラストレーターさんとのご相談でしょうか。
パネルの作成
イラストが出来上がれば、イラストパネルの、また、協賛者さんが固まれば文字パネルの作成です。
なお、今回依頼したSalaseruさんでは、シンプルな文字パネルであれば用意していただくことも可能です。「祝!ご出演」と協賛社の名前を入れる程度であれば、こちらを活用してもいいと思います。
海豚は、文字をメンバーカラーにしたりといった希望があったので自分で作成しました。
パネルの印刷にはPrioさん(大判印刷1枚から|即日発送|年中無休【プリオ】 (oleshop.net))を利用しました。入稿にPDFデータが使えるという点で決めました。
仕事でイラレやフォトショは利用したことがありますが、絵師さんではないため、家のPCにはイラレなどのイラストソフトが入っていないため、フリーソフト(今回はInkscapeを使用)対応となるため、データ不備を避けるためにPDF対応可能だと安心、という理由です。
イラストデータについては、イラストレーターさんに入稿対応形式+PDFデータで保存・書出ししていただいたものをそのまま入稿しました。
文字パネルについては、上記Inkscapeで作成したものを、メインはai形式で保存し、捕捉でPDF書き出しもして入稿しました。
結果的に、どちらのデータを利用していただいたのかはわかりませんが、印刷不備などもなく仕上がったので問題はなかったのだと思います。
出来上がったパネルは、フラワーデザイナーさんのアトリエへ直送しました。期日はフラワーデザイナーさんによって違うとは思いますが、今回は公園の1週間前程度のご指定でした。
Prioさんは、発注者住所と別の場所へも郵送可能だったので、一度も海豚の手元を経ることなくアトリエへと送られました。刷り上がりやサイズ感などを角煮にすることができないのだけは不安だったので、気になる方は早めの入稿で一度手元に送ってもらうのもいいかもしれません。
完成!!
海豚がかかわる作業はい以上で、あとはフラワーデザイナーさんが素敵なお仕事をしてくださり完成となります。
今回は、レギュレーションが発表されてすぐにとりかかったので、デザイナーさんとのやり取りの初回が2月9日、お花の完成・会場への納品が4月19日でした。
とはいえ、その間ずっとやりとりがあるわけではなく、実際は4月に入ってからやり取りが増えた感じでした。
あの雑なイメージ図が、こんな素敵なお花になりました。フラワーデザイナーさんってすごい!!
演者さんたちのありがたいご反応
涼本さん
丸岡さん
永井さん
特に、永井さんのコメントにある「ステージに向かう途中にお花畑があって、前を通るとふわっと優しい香りがしてとても癒されました……!」という部分で、公演中にしっかり演者さんを応援できたきがして、やって良かったと思えました。
また、涼本さんは、恐れ多いことにチョクメの中でお花一つ一つにコメントをいただきました。私のお花の部分だけ引用させてもらうと
「放課後クライマックスガールズに宛てたお花!
鮮やかにひしめくオレンジの中に、5色のお星さま!これは紫陽花……?かな!特有の色味がとっても綺麗!
放クラへの愛がむぎゅっと詰まっていて、見ていて笑顔になってしまいます!
それぞれのカラーのガーベラも、1輪ずつだと太陽のように目立ちますね!
星があり、太陽が輝き、空を統べるようなお花をありがとうございます!」
とのこと。私がイメージしていたものをしっかりと感じ取っていただけたのは、フラワーデザイナーさんのおかげだなぁ、と感謝してもしきれません。
おわりに
今回の企画は、はじめての割には上手くいったかな、と、自画自賛しております。
今回は、ある程度イメージを決めて発注しましたが、「メンバーカラーのお花でいい感じの」とか花言葉に拘って「〇〇のお花を使っいたい。(キャラの性格)なイメージで」みたいな要望でもいいと思います。
この後、収支も載せますが、楽屋花はそこまで費用もかかりませんし、費用に応じたサイズで作ってもらうことも可能のようです。
もちろん、ある程度の予算や人脈を使ってフラスタを贈るのもアリだと思います。
思い立って、いきなり二つも送った身の程知らずでもなんとかなったので、皆さんも軽率に演者さんへお花を贈ってみてはいかがでしょう?
収支
参考までに、今回の収支を載せておきます。
放クラ5人宛て
収入
参加費 ¥5,000(5名様)
主催者負担 ¥18,994
計 ¥23,994
支出
お花代 ¥22,995
-本体 : ¥19000
-本体消費税 : ¥1900
-送料(税込み) : ¥1000
ーシステム利用料(5%) : ¥1095
ボード代 ¥999
計 ¥23,994
果穂ちゃん&河野ひよりさん宛て
収入
参加費 ¥15,000(15名様)
主催者負担 ¥41,297
計 ¥56,297
支出
お花代 ¥20,685
-本体 : ¥17000
-本体消費税 : ¥1700
-送料(税込み) : ¥1000
-システム利用料(5%) : ¥985
ボード代 ¥612
-イラストボード374円(1枚)
-文字ボード238円(2枚)
イラスト依頼費 ¥35,000
計 ¥56,297