Winter Wonder Wander考察
【挨拶】
こんにちは。ろかです。「いのりまち町民集会2021−おかわり−」で初公開となった「Winter Wonder Wander:WWW」のアニメーションがYouTubeでも公開されました。何度も再生できるようになったことで、自分なりにこのアニメーションの解釈がある程度まとまったので今回文章として綴らせていただきます。
私は考察を文章としてまとめたことがない事、妄想が詰め込まれている事、私自身も引っかかる点がいくつか存在する事、私だけで考えた訳ではなく、色々な人の意見を参考にしている事を念頭に置いた上でお読みください。
【舞台】
舞台については言わずもがなですね。いのりまちです。以下に私が動画を見て読み取って書き写した地図を記載します(縮尺はめちゃくちゃです…)
【登場人物】
私が便宜上呼びやすい名前を付けています。
・赤ずきん:主要人物。この物語の主役。
・金髪少年:主要人物。赤ずきんが水路の側で出会う少年。
・くらり:主要海月。間違いなく鍵を握っている。
・王子:主要人物。いのりまちの王子。後述の王女の恋人(配偶者)。
・王女:主要人物。いのりまちの王女。
・メイド:王女に仕えている。
・ロボット:王女に仕えている(た)。現在は後述するポニテと一緒にいる?
・ポニテ:水晶玉を持っている。度々登場する。
・いのり:我らが町長。
・いのりバンド:町長を支えてくれている方々。HH時のメンバーと思われる。
・町民:モブキャラ。
【考察の前提条件】
・このアニメーションの世界には「別離後に奇跡が起きて再会する」という有名な童話が存在しています。(WWWとWWWⅱを絵本にしたようなイメージ)
・このアニメーションには二つの物語が混在しています。
・アニメーションの大半を占める日付(祭りの行われている日)をX日とします。
【考察】
簡潔にこの物語の説明をするなら、死別した王子と王女が再会する物語です。より具体的に言うと、死別した王子の魂が宿っている(金髪少年)と王女が赤ずきんに憑依をする事で再会を果たす物語です。そして、これは同時に赤ずきんと金髪少年が再会をする物語でもあります。これら二つの物語はこの世界にある前述した童話の再現をする物語でもあります。
*アニメーションでは途中で過去回想を挟むために構成がわかりづらくなっているため、時系列順で考察を記述します。
⑴あるところに王子と王女がいました。二人は仲良く暮らしていましたが、何らかの理由により、王子と王女は別離をする事になります。恐らくこの別れは以前から決まっており、避けられないものだったのでしょう。二人はこれまで一緒に入れたことが奇跡で生涯ずっと一緒に居ることはできない運命でした。鐘の音が鳴り響き、時計の針は止まることなく進みます。別れの時が刻一刻と迫る中、王子と王女は別れを惜しみつつも、「必ずまた出会うさ」と再会を約束し、手を振ります。(これがアニメーションの2:58〜3:00のシーンです。)
ここに分岐点があります。
(2-1)
王子と再会の約束をした王女はある日、王子の訃報を知ります。悲しみに打ちのめされ、建てられた王子の墓の前で泣き続ける日々が続きます。
(これがアニメーションの2:16〜2:17のシーンです。この場合は王子と再会を果たせずバッドエンドとなります。)
(2-2)
王子と再会した王女はある日、王子の訃報を知ります。その訃報を聞き、悲しみに打ちのめされた王女の目の前に、くらりが現れます。
(これがアニメーションの3:01〜3:03のシーンです。このくらりが奇跡を起こすきっかけになります。くらりの出現条件などは現段階では考察が進んでいません。)
⑶
王子の訃報から時は流れ、あるところで幼少期の赤ずきんと金髪少年が出会います。この時の金髪少年は孤児院におり、まちで出会った赤ずきんもその孤児院に入ったと考えています。(修道院で孤児を預かっていたかもしれません。また、その孤児院に王家が関わっているのではないか、とも思っています)そして、二人にも何らかの理由から別れの時が訪れますが、再会を誓います。
(これがアニメーションの1:36〜1:39のシーンです。このシーンは二人が初めて出会ったシーンと解釈します。しかし、ハンカチを渡す事には別れの意味合いがあるので、別れのシーンとも解釈できそうです。)
⑷
出会った幼少期の赤ずきんと金髪少年は意気投合します。仲良く過ごします。このシーンが前述の孤児院のシーンかな、と思っています。王家が関わっているというのは、手前に見える車椅子に乗っているのが王女だと考えているからです。もともと、死んだ王子は人柄が良く、慈善活動にも積極的だったのではないか、王女も形見として大事にしているのではないか、という考えです。
(これがアニメーションの3:04〜3:05のシーンです。)
⑸
(アニメーション中で直接的に描かれてはいませんが、)幼少期の赤ずきんと金髪少年にも何らかの理由から別れの時が訪れます。しかし、ここで再会を誓った事でしょう。
⑹
更に時が流れ、X日がやってきます。まちでは死者の霊が帰ってくる事を祝うお祭り(日本でいうお盆)が開催されています。そんな中、赤ずきんの元にくらりがやってきます。くらり(曲中のGracious Light)に導かれるように、赤ずきんはStone Street、Central Avenue、Fountain Circle、路地を抜けて、East Waterwayへと向かいます。
ここで赤ずきんは金髪少年と再会します。(素敵な偶然であり、小さいころ憧れた絵本(WWWⅱの寓話)の運命)久しぶりの再会で歓喜をしているというよりは照れ臭い気持ちや驚き、戸惑いが感じられます。
二人は共にくらりに導かれて、Inorimachi Abbeyの方へと向かいます。(Here lies the Prince of the "Well Wishing Word"と記述されています。日本語にするなら、「はなむけの言葉」の王子ここに眠る、といったところでしょうか。)
「はなむけの言葉」の王子という名前はこの世界における有名な童話のシーンから名付けられたものだと思います。
ここで、「はなむけの言葉」の王子の墓前に立った時にくらりがある記憶を見せます。嘆く王女とメイド、ロボットの記憶です。王子の墓がキーとなり、突如激しい光に包まれた赤ずきんと金髪少年。赤ずきんと王女、過去の自分が重なります。
くらりの気球が突然登場し、王子と赤ずきんを乗せて飛び立ちます。
上空からまちを見下ろした赤ずきんは、危篤状態に陥っている(もしくは亡くなった)王女の姿を捉えます。くらりに導かれるように赤ずきんは王女の元へと引き寄せられます。
窓から中を見る赤ずきん。くらりによって王女の記憶を知った彼女は涙を流します。
王女のつけていた光のリングとくらりが一体化し、赤ずきんの右手に光のリングが現れます。(ここで王女は赤ずきんを依り代として、憑依をします。)
まちに花火が上がり、(金髪少年に魂を宿した)王子と(赤ずきんを依り代として憑依した)王女がついに再会を果たし、互いの手を重ねます。
【この後】
王女と王子は死者の霊が帰ってくる日だったからこそ出会うことができました。くらり(Precious Light=奇跡の光といったところでしょうか)に導かれることで、死者の霊が帰ってくる日だったからこそ、再会を果たすことができました。歌詞の夢をありがとうは再会を果たした王子と王女の言葉と言えると思います。
王子と王女の魂は一つになったと思われます(WWWⅱのRemenber we are the one!)
赤ずきんと金髪少年も同様に、くらり(Gracious Light=優しい光)に導かれて再会を果たしました。二人は生きていますから、今後も未来を歩んでいく(解けない冬の魔法)のでしょう。
以上がWWWのストーリーの考察です。
【詳細】
ここからは上記の内容では触れていない部分も多々あるので、それについて触れていきます。
⑴0:00〜0:03の部分はライブ音源のイントロが加わっています1
また、ここの演出にも注目ポイントがあります。蝋燭の火が消えて、くらりが飛び立つ描写があるのですが、影の中にうっすらと人が横たわっているように見えます。この人物が誰なのかが問題なのですが、私は王女ではないか、と考えています。くらりはここで王女から一部分を切り離し、赤ずきんの所へ向かったのではないでしょうか。
赤ずきんの所へ向かったくらりは0:24で光の腕となり、メロディに合わせて扉をノックしています。
また、2:33で横たわっている王女の手には光のリングがありますね。つまり、全てが赤ずきんの元へ向かったわけではないとわかります。さらに、2:50秒時点で、赤ずきんの手首に現れた光のリングは輪では無く、途切れ途切れになっている事がわかります。(0:24でも同様です)その直後に部屋から光が溢れ、リングは完全な輪になります。ここで、王女の魂は全て赤ずきんに憑依したと思われます。
⑵0:13では赤ずきん(部屋着)の部屋に花瓶が置いてあります。この花の種類についてTLの方に伺ったところ、カランコエ、デンファレ、スイートピー、特に意味を持たない、の4つの意見が見られました。それぞれの花の写真を見るとどれもあり得る気もします。
それぞれの花言葉も調べてみました。カランコエには「幸福を告げる」「たくさんの小さな思い出」などがあるそうです。
デンファレの「お似合いのふたり」というのも合いそうですね。
スイートピーには「門出」「別離」「ほのかな喜び」「優しい思い出」などの花言葉があるそうです。
この中だと、私はスイートピーが一番しっくりくるんじゃないかな、と考えています。
⑶0:25〜0:32では机の上に三冊の本が置いてあるのがわかります。青い装丁のものがWWW、赤い装丁のものがWWWⅱですね。WWWⅱの下に緑の装丁の本が確認できます。題名が一部だけ読み取れ、「wh」と書いてある事がわかります。これはWWWⅲであると予想されます。アルバム発売前のこの時期にこのアニメーションが公開された事を考えると、次のアルバムにWWWⅲが収録されている可能性があると思われます。そもそも、このアニメーションの制作を依頼したタイミングがWWWⅲの曲選びやレコーディングの時だったのではないでしょうか。
WWWⅲと思われる本の表紙は緑の植物のようなものが見られるので、WWWの冬、WWWⅱの春(別れの季節という解釈)という今までの傾向で考えると、次は夏の曲なのかもしれないですね。4部作になるのでしょうか。今後に期待です!
また、赤い装丁の本は表紙にピンクのカケラが舞っている事がわかりますね。このことからもアニメーション中の3:00前後の映像はWWWⅱのものであるとわかります。
⑷0:58ではFountain Circleに赤ずきんがたどり着きます。赤ずきんのそばをいのりちゃんが歩いていますね!1stライブでWWWを歌唱した際の衣装に身を包んでいます。
⑸1:52では、いのりまちの地図上をくらりが移動しています。赤い足跡は赤ずきんが通ったルートです。地図の東には青い足跡が確認できます。この足跡は金髪少年のもので、修道院の方角から来ている事がわかります。この事と人助けの様子から金髪少年は修道士の可能性もあるかもしれません(独身を貫かなくてはならないはずですが…)また、修道院には墓地があるため、金髪少年は既に亡くなっているという説もあるようです。
余談ですが、まちの地図をくらりが歩き、足跡がつく様子は「ハリーポッターとアズカバンの囚人」に出てくる「忍びの地図」を連想しますね。
⑹2:00前後には水晶玉の中に赤ずきん、いのりちゃん、そしていのりバンドのメンバーがいます。この水晶玉の持ち主はその直後に出てくる緑色のローブを羽織った女性(ポニテ)のものであると思われます。また、このシーンで赤ずきんがポニテに手袋をあげているのがわかります。その横にはロボットも確認できますね。ロボットはメイドと共に王女に仕えていたので、ポニテも王女に関係する人物なのかもしれません。
3:22に出てくるポニテは赤い手袋を付けているのが確認できます。また、ロボットが頭の上に丸いものを乗せているように見えます。この丸いものが先ほどの水晶玉なのではないでしょうか。
3:24ではポニテの手元に注目が集まります。これは手袋を付けている事を示唆していると思うのですが、現時点で物語に深く関わるわけではないのに注目が集まるのは不自然な気もします。これについてWWWⅲの伏線の可能性があると私は考えています。
⑺2:53では「星空の下」というフレーズとともに、花火が打ち上がります。1stライブ、町民集会の双方でいのりちゃんはこのフレーズと共に左手を振り上げているのを覚えているでしょうか?いのりちゃんの左手が上がるのを合図に花火が上がる演出、素晴らしいですね!
⑻2:58〜3:03までの一連のシーンは前述したようにWWWⅱのものです。曲中に出てくる「ティアラ」や「ネクタイ」、「加速していく機械の針」を連想する時計などが見られます。
⑼3:05では寝ている幼少期の赤ずきんと金髪少年がいますが、その手前に車椅子に乗った人と、それを押す何者かがいます。車椅子に乗っているのが王女、押しているのはメイドではないかと考えています。この頃から王女の体調は芳しくなく、X日に亡くなったのかもしれません。
ちなみに、この場所は映像中で明記はされていませんが、Queens Gardenなのではないかと私は考えています。
⑽3:11〜3:18ではいのりちゃんが踊っていますね!この振り付けも1stライブの同様のフレーズでの振り付けとなっていて愛を感じられます。
(11)3:25〜3:26ではWWWⅱのラパパドゥワドゥワシャラララーと言うメロディが加わっているオリジナルアレンジverになっていますね!
また、ティアラとネクタイが飾ってありますね。恐らくこれはInorimachi Castleの王女の自室だと思われます。
(12)3:29では赤ずきんと金髪少年が花火を見上げています。この場所は恐らく0:22のカットと同様の場所だと考えられます。まちを見下ろす高台にあるのでInorimachi Castleの前あたりかもしれません。もしくは、地図上で名前は確認されているものの明確に出てきたシーンがないRoyal Parkの可能性もあります。
(13)いのりまちのいたる所にくらりのマークが見られると思います。これは王家の紋章がくらりなのではないでしょうか。くらりは守護神的な存在なのかもしれません。
【WWWⅲについて】
WWWⅲの1単語目が「wh」だという事は既に書きましたが、私の中の単語の候補についても触れておきます。現状考えているのは、日常会話レベル〜受験レベルの単語だという前提で、「疑問視+ever」「Whole」「White」「Whisper」辺りと考えました。曲名の例で言うなら、「Whenever We Want」(ワンオク感ありますね。私たちが願えばいつでも会えるみたいなイメージ)「White Warm World」(ポニテが手袋もらった辺りの軸としてイメージ)「Whisper Warm Ward」(あったかい言葉囁くってなんかありそうじゃない?)って感じです。書いてて恥ずかしくなってきました。当たってたら褒めてください。違ったら記憶から消してください。発売を気長に待ちましょう。
【おわりに】
だいたいこんな所でしょうか…アニメーションがYouTube上にアップされてからまだ日が浅いので見逃している部分もあるかもしれませんが、こんなにもたくさんの魅力の詰まった作品を作り出してくださった栁舘周平さんには感謝してもし足りないですね。
最初にも述べましたが、この考察はだいぶ妄想の要素が入っています。また、私一人で考えたのではなく、いろいろな方の意見を聞いた上で現状自分の中でしっくりくる解釈をまとめました。他にも、夢の話説、物語の中の話説、タイムスリップ説など色々な考えがあります。どれが正解かもわかりませんし、どれも栁舘さんの考えた世界とは違うかもしれません。それでも考察するのは楽しいですね!
考察文を書いた事が無いので、これでいいのかわかりませんが、駄文を最後まで読んでいただきありがとうございました!(文章ばかりですみません…)感想や意見、気になる点なども送っていただけると嬉しいです!これからも推しごとがんばりぼんしましょう!(*∂∨∂)