WWWシリーズ考察!「Winter Wonder Wander」編
0.前書き
こんにちは。カラオケでチュッチュチュルチュッチュチュルして気分上げてきました。ろかです。
さて、今回は前回の続きということで「Winter Wonder Wander」についての考察を書いていこうと思います。前回の「Well Wishing Word」編をご覧になっていない方はそちらからお読みください。
ということで、続きを書いていきますが、正直自分の中で全部スッキリするかと言われると、こじつけくさい部分が多々あります。リプなどで色々な考えを聞けると嬉しいです。よろしくお願いします!
3.各楽曲について
前回の続きなので章番号3にしておこう
3-2.「Winter Wonder Wander」について
「Well Wishing Word」は王女と餞の言葉の王子の別れを描いたものだ、という話は前回のnoteで書きました(書くまでもなくみんな知ってる)。
では「Winter Wonder Wander」は何を描いているのでしょうか。
一言で表すなら「再会」を描いています。しかし、これはただの再会ではありません。王女と餞の言葉の王子の時空を超えた再会であり、赤ずきんと少年の再会を描いたものです。どういう事か順を追って見ていきましょう。
「Well Wishing Word」で王子と王女は別れを余儀なくされ、その後王子は亡くなってしまいます。そこから更に時が経ったある冬の日の物語が「Winter Wonder Wander」です。それでは、アニメーションをなぞりつつ見ていきましょう。
このMVは蝋燭の灯が消え、何か輝いたものが飛び去っていくシーンから始まります。これは王女の死を意味しています。また、この輝く何かは「くらり」でしょう。「Well Wishing Word」編でくらりは王子との死別の後、王女のティアラから出現しましたよね。このくらりは付喪神(精霊)のようなものではないでしょうか?王女の強い想いでくらりは誕生し、その願いを叶えるため飛び立ち、少女の家の扉をノックします。
0:05〜のシーンで窓の外を見つめる女の子の姿があります。赤ずきん、もとい赤いコートは着ていませんが赤ずきんです。この様子だと元々は夜の街に出るつもりはなかったように見受けられます。では、彼女はなぜ街を見つめているのか。それは短い足音が聞こえたような気がしたからです。短い、というのは駆けてきているからなのか、若しくは幼い頃の記憶からか。いずれにせよ彼女が想っている人の足音が聞こえたように感じ、期待が高まります。
そんな中、冒頭のシーンに戻り、くらりが彼女の前に現れました。くらりに導かれ彼女は街に繰り出します。
お祭りの最中の街は輝いており、そんな中彼女はひとりきりで街を歩きます。ため息をついている事から察するに、浮かれている街の雰囲気が好きではないのかもしれませんね。思わず街に出てきてしまったが、期待と同時にその期待を否定しようとする自分もいるのでしょう。くらりに導かれるままに街を彷徨います。
少し先の話にはなりますが、1:35〜のシーンにボロボロの服を着た幼き日の赤ずきんが登場します。もしかするとかつては孤児で一人で寂しい気持ちを抱えながら生きてきたのかもしれません。後に「小さいころ憧れた絵本の運命」というフレーズがあるように、幼いころの気持ちを抱えて(しかし、歳を重ねるにつれてその気持ちに蓋をして)今日まで過ごしてきたのでしょう。そんな彼女についに待ちに待った瞬間が訪れます。
くらりに導かれ街のはずれにある「East Waterway」へ抜けると水路に佇む少年がいました。
赤ずきんの抱いていた期待、夢。それこそがこの少年との再会です。
彼女は少年との再会をずっと待ち望み、しかし一方で諦めかけてもいたのでしょう。二つの気持ちを抱えながら生きてきました。飛び跳ねる鼓動を私らしくないと感じていますが、むしろ抑えられていた本来の彼女らしさが見られた瞬間のように感じられます。赤ずきんを少年のもとに導いた輝くくらり。まさに「Gracious Light≒親切な光(とも訳せるのかな)」ですね!
赤ずきんと少年の再会。これが「Winter Wonder Wander」で描かれたひとつめの物語です。
少年との再会を果たした赤ずきん。高揚感が感じられますね。
心の内で密かに期待していた素敵な偶然、そして絵本の運命(想い人との再会のストーリー)。その気持ちを見ないようにしていましたが、願いが叶った今は幸福感が感じられます。
2:10〜では水晶玉の少女と猫型ロボットに出逢います。そして彼女に手袋を渡していますね。この少女たちについては後ほど触れます。
その後赤ずきんと少年はくらりに導かれ、餞の言葉の王子の眠る「Inorimachi Abbey」に辿り着きます。
王子の墓前にたどり着いた一行。突然、墓前で泣く王女とその側近の姿が脳に浮かびます。その直後、赤ずきんと王女、そして幼き日の赤ずきんが重なり、巨大なくらりの気球が現れ、一行を空へと連れていきます。
情報量が多いですね()
ひとまず、ここで歌詞を見ていきましょう。
この歌詞が描いているのは赤ずきんのことではありません。王女についてです。
餞の言葉の王子の死後、王女は悲しみに暮れます(=悲しい陰で凍える日々)。
そこへ、赤ずきんと少年がくらりに導かれ(呼ばれ)ます。「拙いままの心」はどういう意味なのか図りかねますが、①若い二人を指している、②特別な地位にないふたり=家から解放されたふたり(「Well Wishing Word」編で書いたやつです)を指しているんですかね?
また、「私を溶かす魔法」は王子との再会を指していると思われます。くらりは赤ずきんの協力を仰ぐために墓前で泣く王女の姿を見せたのでしょう。事を悟った赤ずきんはくらりの気球に乗り込み、王女の元へ向かいます。
王女のもとに辿り着いた赤ずきん。亡くなった王女を見て涙を流します。そして王女が付けていたような光のブレスレットが現れました。これは王女の魂のようなものなのではないでしょうか。赤ずきんに王女の魂が宿った、と考えています。
「明日になればすべて消えてしまうとしても」。この奇跡は今日この日にしか起こり得ません。それは今日がいのりまちに伝わる「死別した二人が冬のとある日に奇跡が起きて再会する」物語の由縁となるお祭りの日だからです。この日だからこそ王女の魂は留まることができました。
無事赤ずきんに宿った王女。王子と再会を果たします。王子は誰か?赤ずきんの出会った少年です。正確には王子の生まれ変わりが彼です。これで何故くらりが赤ずきんの元に現れたかわかりますね。少年との再会を望んでいた赤ずきん、王子との再会を望んだ王女。この共通点から赤ずきんの元にくらりが現れて彼女をここまで導いてきました。「East Waterway」で赤ずきんと少年が再会した際、少年がくらりを認識していましたが、これは王子の生まれ変わりだからです。また、彼は赤ずきんと出会うまでに「Inorimachi Abbey」の方から来ています。これは1:52辺りの映像で足跡を見ればわかりますね。少年には元々前世の王子の記憶があり自身の墓を訪ねたのか、はたまた墓前に立った際に前世の記憶が蘇ったのか。何にせよ、王子との関係性が感じられますね。
「Well Wishing Word」で止まって欲しいと願いつつも巻き戻せない時の流れにより別れることになってしまった二人。今は時が止まらなくてもどこまでも行けます。恐らく彼らの魂は日付が変わるとこの世を去り、二人で針が離れ離れだった時の土産話をするのでしょう。
短い足音を聞いた気がし、街に繰り出した赤ずきん。
彼女の協力で王女と王子は再会を果たすことができました。
冷たい陰で凍えていた王女はもういません。ぬくもりに包まれています。
「夢をありがとう やわらかなPrecious Light」これは王子との再会という夢を叶えた王女(Precious≒高貴な、のようなニュアンス)を指していると思います。
「解けない冬の魔法 甘やかなGracious Light」対してこちらは「解けない魔法」、つまり明日以降も少年と関係を育んでいくであろう赤ずきんを指します。
少し「While We Walk」の内容を先取りすると、「零れ落ちた一粒を遺していこう」というのは王女の想いから生まれたくらりによって再会を果たした赤ずきんと少年のことですね。泣ける…
4.あとがき
今回もここまで読んでくださりありがとうございました。これは無理矢理じゃない?みたいなところも多々あると思いますが、妄想だから許してください。
感想やこのほうが綺麗にまとまるんじゃない?みたいな意見もお待ちしております。
次回は「While We Walk」についても書いていく予定ですので、そちらも読んでくださると嬉しいです!ついでに回収しきれていないところも次回触れようと思います。WWWシリーズ最高だな!