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【ハンドボール!】
実は実は、、、
この日は会場をはしごしてハンドボール観戦にも行っていました!
品川→立飛という、1日をフル活用したスポーツツアー(笑)
ハンドボールリーグ(以下JHL)がプロ化していく中で、他のアリーナ競技との類似点や相違点を見たいと思い、ノリと勢いで向かった次第でございます。(行く!と決めたのは数日前で、当日の気分で左右されないようチケットは前売購入しました笑)
人生初観戦は
ジークスター東京vs.大同特殊鋼
の開幕戦から。
そんなわけで、初のハンドボール観戦について書いてみます!
【観戦前】
そもそもハンドボールのルールさえ知らなかった自分。競技を見て楽しめるのか?という根本的な部分から不安要素でした。
しかし、運良くジークスター東京でアルバイト運営をしている同級生がいたので、彼からの情報で予習準備バッチリな状態を作って向かいました!
自分はBリーグやFリーグを年間合わせて10試合以上は観戦するため、ハンドボールのルールを聞いたときは競技特性として近しいものを感じました。
【観戦後】
ただ、圧倒的な相違点がいくつかありました。
それは迫力と攻守の切り替えの早さ。
迫力の部分は、1対1の局面やゴール前での攻防で見られました。
フットサルやバスケットボールは、より戦術的に人が動いて、決められた配置と流れの中でゴールを目指すことが多いです。
しかしハンドボールの場合は、ゴール前に人が密集していて、必ず個人で勝負しなければいけない瞬間が生まれます。180cm以上かつ80kgほどある大柄な選手たちが、あの至近距離で激しくぶつかり合う姿はコンタクトポーツならではの迫力を感じました。
また、切り替えの早さはボールを奪った瞬間や得点が決まった次のファーストプレーで顕著に現れます。
ハンドボールは素手でボールを扱うため、選手がボールを握ってから次のプレーを実行するまでの時間が非常に短いです。それはフットサルのような足での競技ではなかなか出せないスピード感だと思いました。
また、同じように手でボールを扱うバスケットボールでも、ボールを握り片手で投げる場面は滅多にありません。一方で、ハンドボールにはそういったプレーが多く、より1つのプレーで遠くまで展開できる面白さがあります。結果的に試合のスピード感も上がり、見ていて休む暇もなく常に集中している印象でした。
【魅力は…?】
ハンドボールの魅力を自分なりの視点で考えてみました。前提としてフットサルとバスケットボールを比較対象にした上での観点から書いてみようと思います。
フットサルは、小柄な選手がクイックネスかつ戦術的に動くスポーツ。激しさだけだけでなく、賢さや細かい俊敏な動き、そしてテクニックの光るプレーが魅力だと自分は感じています。
戦術が良くても個人能力で打開できる。個人能力が高くてもチーム力でカバーできる。個人×チームといった観点では、何が起きるか分からないドキドキ感があります。
また、ロースコアゲームなので、そう簡単には決着が着かないところも楽しみの1つです。見ていてムズムズさせられる、だけど期待しちゃう、といった感情にさせてくれる要素の1つです。
バスケットボールは、大柄な選手たち(がほとんど)が流動的に動いてボールと人の循環が常に発生するスポーツ。陣取りゲームの延長線で選手たちのサインプレーや駆け引きによる戦いが次々に起こります。
また、攻撃の秒数制限があるため「決められた時間内」にどうやってゴールを目指すか、という時間的制約も絡んだスピード感のある展開はポイントだと思います。フットサルよりも、より規律のしっかりした競技であるような印象で「5人で戦っている」という強いチーム性のある部分が特徴に感じます。
メンバーが共通認識の中で動く。そこにボールの循環が発生する。そういった緻密な戦術の中で時間内に得点を目指す。
文字にするとシンプルですが、あのハイクオリティな状態で実行することは相当難しいと感じる競技です。
それを踏まえたうえでのハンドボール。個人的には、フットサルとバスケットボールの良いところをどちらも兼ね備えているような感覚がありました。
📸週末のJHL振り返り📸
— 日本ハンドボールリーグ(Japan Handball League) (@jhl_official) July 4, 2022
ジークスターと大同特殊鋼の一戦は、激闘の末35-35のドロー💥@ZeekstarTokyo @daido_phenix
🤾JHL第1週〔男子〕
🆚#ジークスター東京 × #大同特殊鋼
🎥HANDBALL+NETでアーカイブ配信中https://t.co/EvzLbG1gCX#JHL#ハンドボール pic.twitter.com/GAQiu5xmvc
スピード感と迫力は、この3種目の中でも圧倒的に高い中で、細かいところで個々の選手が駆け引きしている姿も見られるところが非常に面白かったです。
個人的に感じたことは、思っていた以上にコンタクトプレーが激しかったということ。ぶつかり合う際に「ニブい音」(という表現で伝わりますかね…?)が出る場面もあり「うわぁ絶対に痛いでしょ」と思うシーンもありました。
また、ユニフォームを引っ張り、ファールをしてでも攻撃を阻止しようとしたり、審判の見えないアングルではお互いに掴み合っていたり、、、
そういった部分も含めて「駆け引き」なんだなぁ、と感じました。
良く言えば「男気のあるスポーツ」で、そういった細かい個々の戦いの部分ではサッカーに似ている要素もありました。
そして、意外と1番に興味深かった点は、ゴールキーパー(以下GK)がいるのにも関わらず、ハイスコアゲームであるということです。
バスケットボールのように、キレイなシュートを打たれたらノーチャンスであれば、ハイスコアゲームであって当然です。シュートされるまでの過程で勝負が決まっていますから。
しかし、フットサルのようにGKがいて、戦術的には崩し切っても最後の砦が残っているはずのハンドボール。それでも得点が沢山入ります。個人的には、観戦前までとても不思議でした。
これは観戦して初めて理由が分かりました。決してGKの選手を悪く言っている訳ではありません。むしろその反対です。GKがいるのにも関わらず、あの小さなゴールに決めきる選手たち。とにかくパワーとテクニックが凄いのです!
🆚#大同特殊鋼 は35-35で引き分け。熱戦。
— ジークスター東京 (@ZeekstarTokyo) July 2, 2022
最後まで熱く熱く応援いただきありがとうございました‼
FCメンバーには追って試合後コメントや写真、ハイライト映像などを報告します。
お待ちください。#gozeek0702#zeekfreak#ジークスター東京#全力#ハンドボール #handball#JHL pic.twitter.com/KjonfrHJEU
第一にボールのスピードが速すぎて絶対に止められません。コースを狙われたら触れないほどの威力です。
それに加えたテクニック。ボールに独特な回転をかけたり微妙にタイミングをずらして投げたりして、スピーディーな展開の中にも個々の技術がしっかり潜んでいます。あれを何回もセーブすることは非常に難しいことだと分かるので、GKがいてもハイスコアゲームになる意味も理解できました。
しかし、だからこそGKがセーブした際の盛り上がりはサッカーやフットサル以上のものがありました。人間離れした超絶プレー!というような感じです。
ハンドボールは、迫力と技術の両面がどちらもハイクオリティーなスポーツだと分かりました。
【その他には】
ここからは少し余談になりますが、興行的な視点からも会場を少し観察してみました。
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そこで気づいた点としては、思っていたよりも
"若い世代の客層が多かった"
ということです。さらに、女性ファンの方々も沢山いて、会場の客層は未来型なのでは?と感じました。
なぜだろう?と考える必要はあまりなく、シンプルに選手たちがイケメン!
またユニフォームのデザインやチームのPRなどもカッコいい!!
おそらく、上記に記載したようなスポーツ的視点からハンドボールを見ているお客様の数は圧倒的に少ないのかな、と感じました。
なぜなら、上記のような比較は様々なスポーツを見たり実際にハンドボールを経験したりした人でないと分からないことだからです。
戦術や個々の動き、細かな駆け引きはプレイヤー目線でしか知り得ないことです。それでも、こんなにも若い世代が、そして男子ハンドボールに女性の観客が多くいるということは、それ相応の意味や理由が必ずあります。
難しいことは必要ないのです。
スポーツは、理論ではなく第一印象や期待を上回るエンタメ性で多くの人々を虜にします。
もちろん競技自体の質は大切ですが、それ以外の部分が実は集客にとって非常に重要であるということを、ふと思い出させてもらいました。
それがハンドボールという市場には潜在的にあるのだと、自分は現場で実感しました。
【感想】
今回の1ゲームを観ただけで、全てを知ったつもりになってはいけません。しかし、多くの気づきや発見が今回のハンドボール観戦にはありました。
それは上記に記載した「スポーツ的な視点」と「興行的な視点」の両側面からの収穫です。
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また、個人的に感じたことは、あと数年でFリーグはJHLに追い抜かれてしまうのではないか?ということです。それはプロのアリーナスポーツというコンテンツ価値として、という意味です。
このままでは必ずそうなってしまうと、会場に足を運んで思いましたし、競技フットサル経験者として強い危機感を感じました。
そして、少し先にはなると思いますが、Bリーグに並ぶ2大アリーナ競技として、JHLはもっと世の中に浸透していくとも思いました。
その理由は様々ありますが、これは3競技全てを現地で観戦したからこそ分かります。特に、フットサルとバスケットボールをシーズンで追いかけていた身として、それでも初観戦のハンドボールがとても面白いと感じた事実。
これは、ただただ競技が面白いという意味では留まりません。
試合前の演出から、試合中の盛り上げ方、アリーナ回りでのイベントやスタッフさんの対応も含めたうえでの感想です。
また、SNSでのPRやグッズの特典など、当日の興行以外の努力も垣間見えるからこそ、さらにそう感じました。
JHLのチェアマンは元々Bリーグに在籍していた方です。そのため、アリーナ競技における興行/運営の様々なノウハウがいたるところに詰まっています。
その影響を強く受けながら、また上手く活用しながらも、決して競技の特性を壊さない。
もし、Bリーグで行っていた全ての色を出しすぎてしまったら、ハンドボールの魅力が薄れてしまう可能性があります。
しかし、集客のためのターゲットや今後の展開を考えた際に、Bリーグで行われている戦略の数々は必ず役立ちます。
そういった部分のバランスが非常に上手く保たれている状態に「凄さ」を感じた現場でした。
今後のPRの仕方や世間に対するコンテンツの魅力の発信の工夫次第では、大きく成長してくるであろう競技だと感じます。
ハンドボール初観戦。#ジークスター東京 vs. #大同特殊鋼フェニックス
— daisuke. (@disk_obolos23) July 2, 2022
めっちゃ楽しかった!攻守の切り替えが早すぎて…思っていた以上に激しいスポーツで驚き😮
得点も沢山入るから見ていて全く飽きない!これハマる笑
また行きたいなー#JHL#handball#ハンドボール pic.twitter.com/6eIoZQO3pJ
個人的に、とても刺激の多い経験ができたハンドボール初観戦。
シーズンを通じて、また観に行けたらいいな!と思っています。
その際は選手やルールをもっと覚えた状態で、コンテンツ自体の魅力にも目を向けたいです。
その中で、これからのハンドボール市場の成長や興行/運営といった現場レベルでの視点も、より精度を上げて見られるようになることが、自分にとって今後の目標です。
久しぶりに沢山書きました。文字数が多いと、指も目も頭の中も疲れますね(笑)
読者の皆さまも読み疲れた頃だと思いますので、今回はこの辺りで失礼します!
読んでくださりありがとうございました。