看護師一人夜勤のメリット、デメリット*
先日、一人夜勤についてのことを記事に書きました。
今日はメリットとデメリットを書いてみたいと思います。
急性期などの看護師が2-3人いる夜勤は経験がありませんが、一時期、ケアワーカーさんの人数が少なかった時に、看護師2人でやる夜勤は経験しています。
●一人夜勤のデメリット
これはもう、1人なわけですから、なんでもすべて一人でやらなければいけません。
もともと看護師という仕事は人の命を預かっていますから、とても責任がある仕事です。その責任を一手に引き受ける事になります。
40人の患者様の命を自分が一晩、日勤でみんなが来るまで守る事になります。
何もかも一人でやる、何があっても一人です。下の階に連絡をすれば助けてもらえるかもしれませんが、下の階も一人夜勤をしているので、迷惑はかけられません。
ルートが入れられないような難易度が高い患者さんのルートが漏れても、意地でもルートを取るしかないのです(昔、一人夜勤して間もないころ、どうしても入れられなくて、当直の先生のお願いした事はあります💦)。
バルンが閉塞したら、1人で準備して入れ替えをしなければいけません。
熱が出れば、座薬を入れてその後の経過も見なければいけません。
坐薬を入れるのはさすがに一人では危ないので、ケアさんに手伝ってもらいます。
とにかく、何が起きるかわからない夜ですが、すべて一人でやらなければいけません。という事は、知らない事がないようにしないといけない訳です。
出来ない事がないようにしないといけません。
時には、お亡くなりになってしまう事もあります。日勤だと、管理者が家族に連絡をしてくれて、先生に誰かが連絡してと、皆で分担している事が、1人で家族、先生に連絡、エンゼルケアからお見送りまでしなければいけません。エンゼルケアはケアさんとやる事が多いです。
一人夜勤のデメリットは、とにかくたった一人で全てをやらなければいけない、これですね。
疲労は半端ないです。夜勤で時間が長いなんて思った事がこれまでに1度もありません。眠いと思った事もありません。アドレナリン出しまくりで終始、アンテナ張りまくりで、ちょっとした異変、音、雰囲気も見逃さないように、五感をフル活用して勤務に臨んでいます。
聞いているだけでしんどいですね。でも、慣れてくると自然にアンテナも張れるし、五感もフル活用出来ているんです。
●一人夜勤のメリット
・人間関係のわずらわしさから解放されて仕事ができること。
・自分のペースで自分ができる事(もちろん工程・時間でやる事のしばりはあります)
・観察力が格段にレベルアップする
・技術力も格段にレベルアップする
・少々のことで驚かない精神力がつく
こんな感じでしょうか。やはり日勤と違って、1人なので、誰かに何か伝えておかないと、とかもないし、自分で全てを任されているので、自分でやれる、煩わしい事がないというメリットはあります。逆に言えば全部ひとりでやらないといけないデメリットにはなりますけど。
落ち着いた夜に空いた時間に、看護プランの見直しをしたり、抱えている業務をこなしたり、文献を読んだりする事も可能です。
●二人夜勤をしたときに思った事
一時期半年くらいですが、ナース二人夜勤というのをやっていたことがありました。ケアさんの仕事もナースが請負って患者数は半々に分けて、ケアさんの仕事は二人でやるというスタンツでやっていました。
その時思った事、それは、看護師がもう一人いるってなんて安心なの!
当たり前のことなんですが、本当に安心でした。急変したときも手分けしてドクターに報告する人、バイタル取る人、って分担できたし、何か不安なときも相談できました。ルートが取れなくてってことはこの期間にはなかったんですが、仕事をカバーしあえました。本当に安心でした。一人夜勤を経験しているからこそ、二人夜勤の安心感は半端なかったです。
私は、一人夜勤をしてもうすぐ4年くらいになりますが、慣れてきて、仮眠もしっかり1時間半仮眠する部屋に入る事が出来ていますし、やり始めたころに比べると、それほど気構えたり、緊張する事もなくなりました。
重症の人がいると、大丈夫かなと心配になりますし、急変すると、テンパりますし、イレギュラーなことがいくつも起きすぎて泣きそうになりながら、汗かきながら働く日も今までにありました。でも、一人夜勤でいいかなと思います。
時間配分、観察力、技術力、どれをとっても、数年前よりレベルアップしていることを実感していますし、やりがいがあります。何事もなく、無事日勤に申し送った後、外に出たときの達成感、爽快感といったらないですね!
・ステルベンは1回しかあたったことがない
4年一人夜勤をしていますが、一人夜勤の時にステルベンにまだ1回しかあたったことがありません。日勤の時や二人夜勤の時には経験はもちろん何度もあるのですが、一人夜勤の時には1回だけ。
引く人、引かない人という言葉をよく聞きますし、私が尊敬する方がよく言われるのは「患者さんは雰囲気を良く感じているからね。穏やかな雰囲気で夜勤して、決して慌てたり、ざわつかない事よ。ざわつくと、患者さんもざわざわしちゃうよ」って。
よくステルベンにあたる人が別にイライラしたり、慌てたり、ざわざわしているからだとは思いませんし、たまたまだとは思うのですが、患者さんは雰囲気を感じているというのは有る気がします。
だから一定のテンションで、いつも穏やかに仕事ができるように心がけています。相方になるケアワーカーさんからも、私と夜勤の時は、落ち着いている日が多いなってよく言われます。
雰囲気を穏やかにする、これって実はとても大事なことなんじゃないかなと思っています。
またテンションを一定にして働くことについては、夜勤に限らず日勤でも心がけている事なんですがそれについても書いていきますね。
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