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犯罪白書【2021年6月号第1特集】

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2021年5月の記事一覧

契約違反をしたらどうなるの!?――当事者が語った割に合わない措置

――2014年12月、DJ JET BARON名義で『ENAK DEALER』をメジャーレーベルであるユニバーサルからリリースした高野政所氏。しかし、その3カ月後に大麻取締法違反で逮捕。レコード会社のサイトは削除され、発売・出荷・配信停止を喰らったことは記憶に新しい。当時の心中を振り返ってもらう。

 ずっとインディで活動していたんですが、09年に“ファンコット”というインドネシア産のダンスミュー

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無許可サンプリングが問題に!? 逮捕が続きドラッグ規制も追加――レコード会社“契約書”事情

――プロアマ問わず、アーティストがレコード会社と契約を交わす際にサインをする「契約書」。そこには印税のパーセンテージはもちろん、“契約違反行為”に関する規約も記されている。そして、昨今は著名アーティストの薬物による逮捕が相次ぎ、未然に犯罪を防ぐための項目が追加されているというが……。

アーティストの逮捕が続く中、少しずつアップデートされていく契約書の内容。しかし、ほとんどが斜め読みの現状もあり、

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意識高い系がカモにされる! 受け子、投資詐欺、パパ活……現役大学生が語る裏バイト体験

――20年11月、NHK『クローズアップ現代+』で放送された特番「追跡!あなたを狙う“闇バイト”」。SNSで募集される特殊詐欺の受け子や強盗などの実行役に若者が手を出すさまが映し出され、反響を呼んだ。このほか大学生の間ではバイナリーオプション詐欺やパパ活も横行しているとされるが、実際の学生に裏バイトの体験談を聞いた。

B君が所属していたバイナリーオプション詐欺業者の組織図を見せてくれた。まさしく

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未解決事件も多数! 映画きっかけで再捜査――公開禁止が求められた問題作も! 凶悪事件を基にした韓国映画

――昨年アカデミー賞で4部門受賞した『パラサイト 半地下の家族』など、韓国映画が世界で注目を集めている。その中でも、実際の凶悪事件をテーマにした作品は、大きなジャンルのひとつ。ポン・ジュノの『殺人の追憶』などは、日本でも人気となっているわけだが、本稿ではこのジャンルの映画をレビューしていく。

(絵/ミキタナカ)

 2020年に作品賞などアカデミー賞4部門を受賞した『パラサイト 半地下の住人』に

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井戸端会議のウワサ話じゃすまされない!――犯罪被害者へのバッシングとミソジニー

――SNSの一般化で、犯罪被害者やその関係者にまで、あらぬ噂が立つようになった昨今。すでに問題化している事件にはどのようなものがあるのだろうか?

『Black Box』(文藝春秋)

 SNSの発達以前、犯罪被害者に対するバッシングは近所のウワサ話やあるいは5ちゃんねるなどのアングラな匿名掲示板で行われていた。しかし、SNSの一般化は誰もが情報発信をできるインフラを整えることによって、弱い立場の

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行方不明の児童の真相は「親の人身売買」って!?――被害者家族がなぜかバッシング? SNSではびこる犯罪二次被害

――SNSでの誹謗中傷が問題として取り沙汰される昨今。こと、犯罪に置いてはあらぬ方向で、これが活発になるケースがある。犯罪被害者や、その家族、関係者に対する誹謗中傷がなぜか多発しているのだ。この事象はすでに、マンガなどでも題材として取り沙汰されるほどに問題化しつつある。

『正義を振りかざす「極端な人」の正体』(光文社)

 2019年9月、山梨県道志村のキャンプ場で小1女児・小倉美咲ちゃんが行方

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警察は取り調べ中に平気でウソをつく! 強引な職質で麻薬所持が無罪――「違法捜査」のキワどい線引き

――街中で覚醒剤を持ち歩いていたときに、警察官から職務質問を受けたとする。そこでブツを見つけられ、逮捕されたとしても、実はその職質が違法なものであれば裁判で無罪となるのだ。確かに所持していたはずなのに、そんなことってアリなの!? “もしも”のときのために、「違法捜査」の境界線と実態を探ってみよう。

「ハッパ」という隠語がある大麻。しかし、実際に喫煙するのは、あるいは警察・マトリに押収されるのは、

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3億丁も出回ってるから規制できない!? 銃撃犯の侵入に備えて避難訓練!――米国のスクールシューティング

――銃規制を厳しくしようとしているバイデン政権下でも、学校での銃乱射事件、俗に言う「スクールシューティング」はなくならない米国。まるで、風物詩のように、毎年定期的に教育現場でのシューティングは発生しているが、学校側はどのような対策を取っているのだろうか?

SWATがロックダウン・ドリルに参加してくれているそうなのだが、これはトラウマになるのでは?(写真/Paul Harris/Getty Ima

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