大学中退者の出口戦略②
そろそろ大学も後期が始まるシーズンですが、大学の中退を悩んでる人にとってはそろそろ決断の時期が迫ってるのではないでしょうか?
中退を考えていて、それが金銭的な理由だけであれば、それはなんとかなる可能性が大きいので考え直してください。
公的な機関からも金銭的支援を受けられる可能性が十分にあります。
大学によっては学費の延納等や休学も可能だと思うので相談してみてください。
何度でも言いますが、大学中退=高卒で、社会からの評価は思ってるよりも厳しいです。
それでも中退を決断したあなた、前回の記事で大学中退者の出口戦略として、筆者の体験から公安系公務員が最強というお話をしました。
そこで今回は、大学中退者になぜ公安系の公務員特に自衛隊がおすすめか、またそれ以外にどんな進路がおすすめかというお話をさせていただきます。
1、なぜ公安系の公務員がおすすめなのか?特に自衛隊の理由は?
筆者の体験を基に、なぜ公安系公務員特に自衛隊がなぜおすすめかお話しします。
筆者が自衛隊の入隊試験を受けたのは2012年でした。2012年は東日本大震災の翌年で、連日のように自衛隊の特集や活動を讃える特番をやっており、世間的に自衛隊の評価が高まっている時期でした。
キツい、キケンのイメージがつきまとう自衛隊ですが、社会的評価は高いです。
①安定
まず安定しています。自衛官は特別職国家公務員という立場です。国家公務員の給料は、どれくらいの役職で何年働いたらいくらというのが法律で決められています。
また、公務員という立場の安定性からローンとかクレカの審査とかめちゃめちゃ通りやすいです。
給料についてはさらに各種手当がつきます。手当の種類は様々ですか、大きいのは地域手当。
自分が配属されていた首都圏の駐屯地は20%の地域手当がついており、それだけで約4万円くらいあったと記憶しております。
②福利厚生
これもご存知の方はいらっしゃるかと思いますが、福利厚生が充実しています。
具体的には、衣食住は基本的には無料です。そして何より医療費も無料です。これには助かりました。虫歯だろうが水虫だろうが癌だろうが無料です。例えば、民間の医療保険に入っていて(入隊の時に半強制で入らせられました笑)、自衛隊の病院に入院しても入院の保険金がもらえたので、医療費無料+25万円くらいもらった記憶があります。
④資格が取れる
これも聞いたことがある方は多いと思います。
自分は入隊当時すでに車の運転免許を持っていたのですが、同期はほぼ全員入隊後に普通自動車の免許を取得していました。これは自衛隊の中に自動車教習所があって、所属した部隊の任務を遂行するためには車の免許が必要という理由からです。教官も当然自衛官で、頭をバコバコしばかれながら教習を受けます。正確には自動車訓練所(自訓)と呼ばれています。
自分も、大型特殊(カタピラ限定)と普通自動二輪(これについては訓練中に転職が決まったので途中で終了)の自訓に行きました。
ところでみなさんは民間の自動車教習所ではどんな車種だったでしょうか?カローラでしたか?デミオでしたか?
ちなみに、自分が大型特殊の免許を取るときの教習車は74式戦車でした。
大事なことなのでもう一度言いますが教習車は戦車でした。ネタでもなんでもありません。
その他にも、大型自動車や無線、船舶免許を取ってる人がいました。航空部隊に行って選抜に受かれば、航空機の免許、後方支援の職種に行って整備要員になれば自動車整備士の免許なんかも取れたりします。
しかもこれらの資格は国家資格なので、民間に転職しても有効です。
逆に、すでに危険物取扱や電気主任技術者なんかの資格を持った状態であればその資格を活用できる部隊に配属される可能性が高くなり有利です。
技術陸曹や技術幹部という入隊の入り口が違う試験もあり、長く勤務を希望するならそちらもおすすめです。中退する前に資格を持っている方は選択肢の一つとして考えてみてください。
⑤警察は教育がキツすぎる
警察、消防、自衛隊等の公安系公務員は入職すると半年〜一年位教育を受けます。民間の新入社員研修みたいなものです。
さて、これら3つの公安系公務員で教育が一番キツいのはどこでしょうか?
これは意外かと思われますが実は警察が一番キツいのです。キツさを不等号で表すと、警察>自衛隊>消防です。それはなぜでしょうか?
警察が普段仕事で相手にするのは、犯罪者です。例えば、銀行強盗をした犯人が素直に言うことを聞いてくれるでしょうか?刃物を振り回している通り魔が怖いからといって逃げることは許されるでしょうか?答えは否です。つまり日常的に理不尽と隣り合わせなのです。だからその理不尽耐性をつけさせられるために警察学校では教官から徹底的にイジメ抜かれます。教場っていうキムタク主演のドラマが話題になりましたが結構リアルだそうです。とにかく警察官に相応しくないものを篩にかけるのが警察学校です。自分の自衛隊時代の同期には自衛隊→警察→自衛隊に戻ってきた猛者もいました。
一方自衛隊ですが、自衛隊という組織は突き詰めれば軍隊です。
法的な解釈はここでは議論の対象ではないですが、他国から見ると明らかに軍隊として扱われており、ジュネーブ条約でも保護されます。つまり、戦場で敵と対峙した時に降参して捕虜になる権利が保障されているのです。とはいえ、何でもかんでも捕虜になるわけにはいかないし、某国からいついかなる急迫不正行為を受けるかもわからないため、理不尽耐性はつけさせられます。しかし、篩にかけるというよりはみんなで頑張って乗り越えようという気風が強いです。
2、自衛隊や公務員に興味なし。それ以外のおすすめの進路は?
さて、自衛隊がおすすめという話はしましたが、自衛隊、公務員に全く興味ないよー、そういう人は中退したら死ぬしかないのー?という疑問もあるかもしれません。
そんなことはありません。そういう人におすすめの進路についてお話ししたいと思います。
一度原点に立ち返ってみましょう。
大学中退のなにが良くないのでしょうか?
それは中途半端さに尽きる点だと考えます。
高卒者には若さと社会への適合力が期待され、大卒・院卒者にはある程度勉強を継続できたという継続力や、自由な生活の中でその継続力を維持できた自律性が評価され、また本来の学問においては、論文や学会での発表、特定の専門領域での活躍などでの評価もあるかと思います。
大学中退で得られるのは中途半端なプライドと、自分への言い訳の上手さだけです。経験者なので断言します。
それでは大学中退者はどうすれば良いのでしょうか?
↓
中途半端から抜け出す=専門性(希少性)をつけるです。
これにつきます。私の体験談でいうと自衛隊に行くというのもその一つです。
元自衛官→ある程度理不尽耐性がある、規則正しい生活ができる、健康、上下関係しっかりしてる等、企業からすると社会人としての基礎を教育する必要が省略できるんですよね。それだけで十分希少な人材になれます。さらに資格等も取っておけば+αとして評価してもらえると思います。
自衛隊以外に専門性を身につける方法をお話しします。
今でこそ自衛隊から転職し、一部上場企業に勤めていますが、当時その知識があれば自衛隊以外の道があったかもしれません。
①専門学校に行く、特に名称独占、独占業務、必置資格系
専門性をつける=専門学校行く
わかりやすいですね〜
ただし、注意してください。
どんな専門学校でもいいというわけではありません。
ゲーム系(一部プログラミングやガチなところを除く)、声優、公務員系は最悪です。
とにかく、名称独占資格、業務独占、必置資格系の専門学校に行ってください。
具体的に何?って思われるかもしれませんが特にお勧めは医療系です。
看護師、助産師、保健士、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士等、国家資格であり需要が下がらない資格です。
資格さえあればとりあえず全国どこでも職にありつけます。これらは試験自体の難易度は高くなく、とりあえず最低限の努力で専門学校さえ卒業できれば合格率は極めて高いです。
②海外逃亡
本当に海外に逃亡するわけではありません。
ここでいう海外逃亡=ワーキングホリデーです。
これは、ざっくりいうと日本と協定してる海外に約1年〜3年間行って働きながら勉強したりのんびりしたりする制度です。
おすすめは英語圏に行ってガッツリ英語やってください。
具体的には、カナダ、イギリス、オーストラリアあたりが日本人の受け入れも多く語学学校も多いためおすすめです。
自分が大学中退時点、もしくは、自衛隊から転職時点だったら間違いなくワーホリに行ってました。
もちろんご学力は伸ばせるだけ伸ばしたいところですが、私たちみたいな大学中退のダメ人間には難しいかもしれません。それでも頑張ってTOEIC800or英検準一級くらいは目指してください。
それだけで、高卒であっても帰国後は引く手数多です。
おすすめコースは、ワーホリ→帰国後就職働きながら通信制大学で大卒になる→転職で大手にいくです。この辺もまたいずれ詳しく書きたいと思います。
3、逃げるは恥だが役に立つ
大学中退は逃げかもしれないけど、そこで人生終わるわけではありません。
大学中退でも成功した人は大勢います。
むしろ大学中退という専門性、希少性を身につけたという見方もできます。
私のように大学中退をネタに話をしている人もいるわけです。
大学中退×〇〇〇〇であなただけの希少性を手に入れましょう。
次回は自衛隊での生活をお話ししようかと。