統合失調症 人格が変わってしまった娘を取り戻すまで N0.9 自閉症?
統合失調症を発症して、最初のお医者さんであるH先生(私の友人)に診てもらって居た時
「〇〇ちゃんは自閉症だよ」と言われてびっくりしました。
それまで知的障碍でお医者さんやその他の機関で色々みてもらった時に必ず「お子さんは自閉症ではありません」と言われてきたからです。
ショックでした。知的障碍に加えて統合失調症まで発症したのに更に自閉症だなんて。
H先生は統合失調症の発症が引き金となって今まで眠っていた自閉症の症状が出てきたのだろうと言いました。そんなことってある?すぐには受け入れられませんでした。
でも、娘を見ていると今までと明らかに違ういくつかの行動に「これが自閉症の症状なのかな?」と思うものもありました。
例えば、爪を異常に気にするようになりました。少しでも伸びると切って欲しいと言うので「それ以上はもう切れないよ」と言うと自分で切ってしまう。
切りすぎて血が出てバンドエイドを巻く。バンドエイドを巻くと安心するらしく、血が出ていない指まで巻くようになり最後には10本全部に巻いていました。
これは学校の仲良しの男子に「変だよ」と言われてあっさりやめました。親より友達の力のほうが大きかったんですね。
でも、今でもバンドエイドは必需品です。ほんのかすり傷でもとても気にするのでバンドエイドを貼ってあげれば落ち着きます。
私は常にバンドエイドと爪切りはバックに入れて持ち歩くようにしました。
それから、娘はポケモンが大好きで指人形をたくさん持っているんですが、これを床に並べるのが大好きです。しかもきちんと同じ方向に向かって綺麗に整列させて並べます。これは小さい頃からありましたが、子供って並べるのが好きだから変だとは思いませんでした。
並べるのは大抵リビングの床です。側を通った時にちょっと当たってしまったりして位置がズレると大変。統合失調症を発症してからの2~3年間は気が立っていたのでそれだけで怒られました。
症状が落ち着いてきた頃からは「あ、ごめんね。当たっちゃった。」と言えば「いいよ~大丈夫」と言ってくれるようになりました。
そういえば最近は並べなくなった。何故かな。
自閉症で調べると「同じ道を歩かないと落ち着かない」「大きな音を嫌がる」「他人の言葉の裏側を読み取れない」などと書かれています。
思い当たるものといえば「他人の言葉の裏側を読み取れない」でしょうか。ただ、それは知的障碍のせいとも思える。
娘の行動のどの部分が知的障碍のせいか、統合失調症のせいか、自閉症が出ているのか判断出来ないのです。それらが複雑に絡まり合って相乗効果になってしまっているのかも。いずれにせよ、それを受け止めて理解してあげるしか対処の方法はありません。
発症するまでは我慢強くて優しくて素直でいつも笑顔でした。ちいさなことを気にしたりもしませんでした。どこにでも連れて行けました。
あの頃の娘を取り戻したい。
どんなに願っても、もう無理なことなのかもしれません。
それでも娘は私の命です。諦めたくない。全て元通りにはならなくても近い状態まで戻してやりたい。
今のままでは仕事にも就けません。今はまだ私も元気だけど確実に歳をとる。いつかは側に居てやれなくなる。誰があの子を守ってくれるだろう。
両親と同じだけの愛情を注いでくれる人など決して居ない。娘はそれだけを支えに病気と闘っているのに、それがなくなってしまったらどれほどの喪失感か。耐えられずまた統合失調症が酷くなってしまうかもしれない。
考えれば考えるほど悲しい生涯しか想像できません。
いっそ二人で死んだほうが娘も幸せではないか。そんな思いもいまだにあります。
でも、前を向かなくちゃ!
今は娘の笑顔が見られるようになった。家事の手伝いもしてくれる。
「お母さん いつもありがとう。大好きよ。」
って言ってくれる。ちゃんと前進してるんだから。
今日はここまでに