統合失調症 人格が変わってしまった娘をこの胸に取り戻すまで No.5 副作用
発症から半年あたりから副作用にも悩まされました。
1か月に1回の受診ペースでお薬を出してもらっていて、よく眠れる薬など3~4種類飲んでいたと思います。
その中でも一番副作用が強かったのがリスパダールでした。
まずは便秘。生活も不規則だし、食べ物も噛まずに飲み込む。好きなものだけを食べるのでサラダや野菜はあまり食べませんでした。
だから便秘は余計に酷くなり、4~5日便通がないこともしばしば。
仕方なく便秘薬を飲ませますが適量がわかりません。それで突然下痢になってしまうこともあったりして。
問題はそこでなく、トイレに行ってくれないということでした。
どうやら感覚が鈍ってしまってるらしく、「そろそろきそうだからトイレに行っておいたほうがよさそう」がわからないらしのです。発症するまではこんなことはありませんでしたが、今はギリギリになって「トイレ」と言うのです。
たまに学校で「わめいてるから迎えに来て下さい」との連絡をもらって迎えに行ってましたが、帰りの電車の中で突然「トイレ」と言うのです。
そしたら大急ぎで次の駅で降りて必死にトイレを探します。困ったことに娘は和式は使えません。足が弱いのか、しゃがむと後ろに倒れてしまうのです。
そして汚いトイレ、暗いトイレも嫌がります。
彼女が入れるトイレを探して私は血眼にならねばなりません。
見つからない時は・・・
この頃、私はいつもバックに娘のパンツとビニール袋、タオルを持っていました。
もう一つの副作用は瞳の上天です。つまり、黒目が上を向いたまま固定されてしまうのです。
これが毎日なるのではなくて、いつなるかわからないのです。今日は大丈夫かなと思っていても学校から帰ってきたらなっていたというふうです。
目が上を見たままの状態で一人で電車に乗って帰ってくるのです。
乗り換えの階段、足元が見えなくて転ぶのでしょう。帰ってきたらあちこちから血が出ていました。
危ないし、あまりにも可哀相でH先生に相談をして薬の量を減らしてもらいましたがやっぱり時々は目が上を向いてしまって、リスパダールは1年ほどで止め、今度はジブレキサというお薬に変わりました。
このジブレキサというお薬は「太る」のです。
H先生に薦められた時に「太る」というのをきいて二の足を踏みました。
娘は幼稚園の頃は細かったのですが、小学校では少し太っていました。そのことでも男子からいじめを受けました。それが辛くて悔しかったのでしょう。
小学校6年あたりからダイエットをはじめ、中学3年間もずっと小食で通した結果とてもスリムな身体になっていました。
そこまで努力してやっとスリムな身体を手に入れたのに薬で太ってしまう。
でも、足元が見えなくて怪我をするよりはマシと仕方なくジブレキサを処方してもらいました。
結果、娘は2年間で20キロも太ってしまいました。
学校の制服も3か月ごとに買い直しです。一番小さいサイズから一番大きいサイズになってしまいました。
薬のせいで食欲も増しました。どんどん太ってくる身体、お風呂で鏡を見て泣いていました。
ジブレキサに換えてから「太る」以外にも副作用がありました。
すごく意識しないと両腕が下げられないのです。常に肘を曲げて心臓の位置あたりまで上がっていました。歩いているときもずっと腕は上がったまま。とても奇妙でした。
そして歩く速度もすごく遅くなりました。
これだけの副作用と引き換えに娘は更に落ち着く時間を増やせました。
ジブレキサは4年間ほど飲み続けました。
今日はここまでに