統合失調症 人格が変わってしまった娘を取り戻したその後 私を支えてくれた日
今日は久しぶりに娘と二人きりです。
ご機嫌良く一人で遊んでくれているので、以前から書きたかったことを書いてみます。
去年の夏、私に原因不明の病気が始まった頃のことです。
元々夏の暑さに弱かった私ですが、その頃は特にひどくて外の暑さには5分も耐えられなくなってました。
でもその日、どうしても鼻が苦しくて耳鼻科に行きたくて。いつもは主人に話して2~3日中に休みをとってもらい、娘を見ていてもらって私一人で病院にいくのですが急に耐えられなくなったので仕方なく娘と二人で行きました。
診察が終わって近くの調剤薬局まで歩き、薬をもらって外に出たとき私の体力は限界になっていました。照りつける太陽が頭を燃やすようで苦しくて、足の力が抜けてガクガクと震え始めました。
薬局の前でタクシーを止めようとしたのですが全く来ない。足の力はどんどん抜けていく。5分、10分と過ぎ暑さで意識も朦朧としていきました。
実は30メートルほど先にタクシー乗り場があるんです。でも、そこまでの距離が私にはもう歩けない。
でも、ここで倒れたら娘はどうしていいかわからず泣き叫ぶかも。誰かに助けられても事情も説明できない。色々聞かれたらわからなくて更にパニックになるかも。だから二人で帰らないと。
「ここじゃタクシー来ないね。あっちにタクシー乗り場があるからあそこまでおかあさんを連れて行ってくれる?おかあさん、足が震えて歩けないの。」
「うん」
私は娘の腕にしがみつきました。
娘は私よりも小さいのに体重を預けている私を支えながら歩き始めました。私がしがみついた腕に力を入れて、口を堅く結んで歩いていました。遠くに見えるタクシー乗り場をしっかりと見ながら。
この子が私を家に連れて帰ろうとしてる。自分が守らなければという目。今まで一度も見たことのない顔。
あの時の娘の顔を私は一生忘れることはないと思います。
幸いタクシー乗り場に1台停まっていて、すぐに乗り込むことができ家に帰れました。
あの時、お母さんを守らないとって思ったの?
うん。
助けてくれてありがとうね。
うん。