『テッド・バンディ ~連続殺人犯を愛した女~』(2020) 正統派ドキュメンタリー
Amazonオリジナル作品。最近、アマゾンにウィキペディアのコピペのレヴュウを投稿する人や、人のレヴュウを盗作する人がいるので、noteに投稿。といっても、本作品のウィキペディアのページはまだ作成されていないようだが。
セオドア・バンディ「テッド・バンディ」。アメリカのTVドラマに出てくるシリアル・キラーの大半は彼がモデルではないかと思われるくらい有名で人気(?)のある連続殺人犯である。
2度も拘置所からの脱獄に成功し、収監中の80年代にはグリーン・リバー・キラー事件への捜査協力を申し出たり、裁判では自分で自分の弁護をしたりと逮捕後も世間の耳目を集めた。
父親は不明。テッドは祖父母の子供、母親の弟として育てられた。一昔前のアメリカでは、こういう事はそれほど珍しくなかったようで、時々聞く話である。また、一家はメソディストであったと言われているが、メソディストといっても幅が広く、現代でも中絶寛容派から反対派まで存在する。確証はないが、祖父が生物学的な父親という説もささやかれている。まあ、このあたりはHBOの『シャープ・オブジェクツ』の私の独自考察の参考にもなっているのであるが。
人工妊娠中絶の合法化や避妊薬の解禁を主張するウーマンリブの真っただ中の70年代に、女子大学生など若い女性を少なくとも30人殺したテッド・バンディ。本作品は「エリザベス(リズ)・ケンドール」「メグ・アンダース」などの仮名で知られるテッドの恋人で同棲していたエリザベス・クロエプファー(が本名と言われている)が語るテッド・バンディ事件である。エリザベス・クロエプファーは大卒の働く女性であり、シングル・マザーであった。むしろ、テッド・バンディ事件を背景に70年代アメリカのウーマン・リブ運動とフェミニズムを描いたドキュメンタリーとも言えよう。
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