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源平合戦 其の十

自殺行為とも言える暴風雨での帆走

義経たちが到着したのは阿波国。
海岸に平家の赤旗が翻っているのが
目に入った。
義経はそのもの達を一人残らず
討ち殺そうとしたが、その中から
「源氏側について、義経のために(四国の)
道案内をしたい」と申しでる侍がいた。
名は近藤六親家。

屋島へ行く途中に平家方の、阿波の民部重能
(あわのみんぶしげよし)城があることをこの男
の話で義経は知る。
まずそれらを蹴散らし意気揚々と本営へ
向かった。

そこには総大将 平宗盛がいる。

義経たちはまず高松の民家に日を、放ち
平家のものたちにそちらへ注意をむけさせた。
さらに屋島周辺の海が浅いという
情報も手に入れていたので(干潮時には
馬の腹も濡れぬ位)馬にまたがり突撃した。
少ない手勢にもかかわらず、馬で走ることで
あがる水しぶきが義経たちを大軍にみせる
ことに成功。
平家は慌てて船に逃げるが、その間に内裏に
火をかけられてしまう。

宗盛は攻めてきた源氏軍はほんの七、八十騎 
ということを後で知り歯噛みせんばかりに
悔しがった。




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