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キャノンボール書き散らかし-準備編-

 令和6年10月12日0400、東京-大阪キャノンボールに挑戦した。結果は21時間53分での時間内完走であった。
 今後キャノンボールへ挑む人へ、何か参考になればと思いこのnoteを記すものである。


https://www.330k.info/software/cannonball-wind-map/

挑戦宣言まで
 今回の挑戦は、前々から綿密に計画を立てていたものではない。10月8日に週末の予定が白紙になり、半ばヤケクソ気味に計画したものであった。
 キャノンボールにおいては、風向き、天気、気温などが重要なファクタとなる。突発的に計画したものであっても、それが適した条件であることが望ましい。
 という事で参考にしたのは以下のサイトである。

 スタート日時を入力すると主要な都市の通過時間、風向き、天気、気温などを表示してくれる。
 たまたま東京-大阪間が追い風よりであり、降水確率も0%、気温も暑すぎず寒すぎずであったため、決行することを決めた(普段は偏西風によって大阪→東京へ向かう風の場合が多い)。

キャノボ当日までに準備したもの
 
キャノンボールにおいては、24時間近く走行することになるため、複数の灯火類は必須である。私の用意したものは以下の通り。
・CATEYE Volt400NEO(フロントライト)
・OLIGHT RN1500(フロントライト)
・CATEYE RAPID X(リアライト)
・OLIGHT SEEMEE30 C(リアライト)
不意のトラブルを避けるため、前後ともに2つ以上のライトを使用することを強く推奨したい。
 また、サイコン、スマホの充電を賄うため、以下のモバイルバッテリーも使用した。
・ROCKBROS 5000mAh(Garminマウント)
・エレコム 10000mAh
 Garminマウントに純正以外の予備バッテリーをつける場合、マウントの強度が保たない可能性がある。今回は大きな問題は起きなかったが、マウントの爪が破損した事例もネット上では見かけるため、サイコンには落下防止のストラップを付けておいた。
 重要な事だが、キャノンボールはきちんと道路交通法に則って行うことが鉄則である。そのため、灯火類に加えてベルも必須となる。忘れずに付けて行こう。

 サドルバッグの中身は以下の通り
・PRO パフォーマンスサドルバッグM
・crops ワイヤーロック
・Magene TPUチューブ×2
・SCHWALBE タイヤレバー×3
・仏→英 仏→米 バルブアダプター
・PRO ミニツール10ファンクション
・LEZYNE トリガースピードドライブco2 インフレータ
・co2ボンベ
・三角おにぎり反射板

サドルバッグの中身

 メカトラブルに関しては、どこまで許容するか予め考えておく方がいいだろう。私はパンク2回まで。それ以上のメカトラは大人しく諦めるつもりで、可能な限り持ち物を減らしたつもりである。上記のサドルバッグ以外に、ボトルケージ脇にハンドポンプを付けている。手動の信頼性というものは捨てがたいものがある。

 身につけるものとしては、通常のサイクルウェア下に、UNDER ARMORのヒートギア上下を着用した。昼夜の気温差があるため、薄手のインナーはあった方がいいと思う。日中暑い場合は袖をまくり、寒ければ下すといった具合に、着たまま容易に体温の調節が可能になる。
 また、ブルベ勢にはお馴染みの蛍光ベストも必須である。長時間の夜間走行となる為、一般車両からの視認性を向上させ、安全を確保する為に是非とも着用しておきたい。
 補給食もある程度は事前に用意しておいたほうが良い。停止回数を減らし、タイムロスを削減することができる。

用意した補給食

 この中で特に私がオススメしたいのがVESPAである。このジェルは脂質を糖質よりも優先的に分解し、エネルギーとしてくれる効果があるという。実際、補給の回数を切り詰めてもハンガーノックに陥ることもなく完走することができた。

 他には、当日までに炭水化物を多く摂取して体内にグリコーゲンを貯蔵するカーボローディングを行った。パスタ、コメなどを多く食べよう。

スタート直前まで
 
新白河-東京まで新幹線で移動。在来線を使えば安く済んだが、なるだけ早めに現地入りして仮眠の時間を確保したかったのと、長時間座りっぱなしは疲労の原因になるとして新幹線での移動を選択した。
 東京駅近くのカスタマカフェ八重洲店へ。ここは駅やスタート地点である日本橋に近い上、完全個室のため比較的仮眠が取りやすい。さらにカレーライスも食べ放題というまさにキャノボの拠点としてうってつけのネカフェである。
 1930〜0245まで仮眠。そこそこ眠れた。サイクルウェアに着替え、カレーを2杯食べて退店。いざ日本橋へ。

 キャノンボール挑戦をTwitterで宣言すれば、多くの人から応援のメッセージを貰えるだろう。中には早朝だというのにも関わらず応援に来てくれる人もいるかもしれない。それはものすごく励みになるし、テンションも上がる。今回は6人もの自転車仲間が見送りに来てくれた。感涙である。道路元標と自転車の写真をツイートし、予定通り0400スタートする旨を宣言する。
 
 出発の前に、不要な荷物をクロネコヤマトの営業所留めでファミリーマートから発送した。間違ってもリュックを背負ったままキャノンボールをやろうだなんて考えてはいけない。首や肩や背中が暴動を起こすことになる。

 スタート前にはGoogle Mapの位置情報を共有してツイートするのが良いだろう。ライブ感は出るし、もしかしたら迎撃してくれるフォロワーがいることもある。何よりも自身が走っている事の証明になる。

 さあ、いよいよスタートの時間がやってくる。緊張と高揚感、興奮と熱狂と忍耐の24時間が幕を開ける。

続く

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