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修善寺でお蕎麦を食べて、伊東で温泉につかろう!

楽しかったしまなみ海道。自転車で走るだけでも楽しいですが、旅の要素が加わることでその楽しさが倍になる……。すっかり輪行の魅力にハマった私は、より気軽に行ける輪行先として伊豆半島に目をつけました。

伊豆半島は「伊豆いち」と言って、伊豆半島をぐるり一周するサイクリングコースが有名です。しかしアップダウンが激しく、また全長が240kmとしまなみ海道の3倍もあり、まったく気軽ではありません。もっとゆるゆる~っと楽しめるルートはないかGoogleマップで探しました。

1 まず東京から静岡県沼津まで輪行する。
2 鹿野川(かのがわ)に沿って南下し、修善寺でお蕎麦を食べる。
3 そこから冷川峠を越えて伊東市に抜け、公共浴場で温泉につかる。
4 体力に余力があれば国道135号線を北上して熱海を目指す。
5 熱海から輪行で帰ってくる。

画像をクリックするとGoogleマップが開きます

伊東から熱海までを加えても全長約60km。私のDove Plusの平均速度が12kmなので、単純計算で5時間あれば走れることになります。

沼津へは在来線だけで行けます。つまり予約の必要がないので、「明日は晴れ」と分かってから出かけられます。次の輪行はこれで決定!

2021年10月某日。午前9時20分、沼津駅

沼津駅南口を出発!
三國橋を渡って狩野川へ。やっぱ晴天は気持ちい~!
天城山を水源とする狩野川。伊豆半島の中心から北側に向けて伸びる
のどかー
刈りいれの済んだ田んぼとまだの田んぼ
長嶋茂雄さんが現役のころ狩野川沿いでトレーニングをしていたんだとか
なんかかっこいい岩

修善寺で蕎麦を食う

伊豆市修善寺は「蕎麦どころ」として有名です。元々は地域の名前の由来になった「修禅寺」で、僧侶たちが修行の節目に蕎麦を食べていたことにあやかって広まったとのこと。また伊豆は水がきれいでわさびの産地として知られますが、水がきれいなところはお蕎麦も美味しい! というのが私の持論です(たぶん、間違ってないはず)。

さておき、どこで食べようか……と自転車を押して歩いていると、駅近くでちょうど開店の暖簾を出していたお店がありました。ここだ!

「紅ほうずき」というお店で、天ざるをいただきました

香りよく、きりっと引き締まった美味しいお蕎麦でした! おいし〜。わさびも地物を使っているそうです。

いざ、峠越え

腹も膨れたところで午後の部スタート。狩野川の支流、大見川に沿うように東へ進路を変え、伊豆半島の東側、伊東市に向かいます。

修善寺と伊東市の間には峠があります。いざ峠越えです。国土地理院の地図によると峠の頂点の標高が360m。360mが高いのか低いのかわかりませんが、登ってみればわかるでしょう!

右にいっても伊東市(松山湖経由)、左に行っても伊東市(冷川峠経由)
のどか~
まだいけるまだいける。余裕余裕
だんだんそれっぽくなってきた
え、ここバス通ってるの? なんで?(失礼)
かつて伊豆と伊東を結んでいた柏峠。現在は遊歩道のみ残っており、その入口にあった看板

この辺まで来て、だんだんと足が怪しくなってきました。うねうねと曲がる上り坂を、「あの……カーブを曲がれば……道がちょっとは平らになっている……かな?!」と期待を込めて登っていくのですが、見えて来るのは次の登り。道がつづら折りになっているので、その傾斜を「横」から見ることになるのです。これが心を折りにきます。

「まだ終わらんのか、この坂は~~~!!!」

とても座った状態ではペダルが踏めず、ずっと立ち漕ぎです。それでもスピードは亀のほうが早いくらいで、ついに足をついてしまいました。負けた! 俺は冷川峠に負けたんだ!(><

二輪三脚でいいじゃないか

残念ですが自転車を降りて、押して登ることにしました。そのほうがぜんぜん早いでやんの。悔しい。距離的には残り500mくらいだったかなぁ。もっと脚力があれば登れたのかなぁ。それともこの自転車が……と考えたとき、ふと気づきました。

求めるものが違ってる。

Dove Plusは峠を攻めるように出来てない。そういう目的で作られた自転車じゃない。自分の脚力が特別足りないわけでもない。向かないことに挑んで、出来なくて、それでむきになってもしょうがない。平地は気持ちよく走れるんだから、きつくなったら降りて押せばいい。

そうだよ。Doveと二人三脚……いや二輪三脚でいいじゃないか!

と、謎のポジティブシンキングが降臨(頭が酸欠だったからかもしれません)。またひとつ、人生の真理を見つけてしまった!

峠の頂に到着!

そんなこんなでようやく峠の頂に到着。上の写真で看板の位置が市と市の境界線です。もう少しのぼりが続いていて、道路の向こうが見えなくなっている地点が峠のてっぺん。

最後くらいは自転車で……と「伊東市」の看板が見えてから自転車に乗ったのですが、峠を越えた先で休憩していた人たちに、下からずっと乗ってきたと勘違いされてしましました。

「え、それで登ってきたの? ギアあるの?」
「え? ギア? ないです」
「え~、すごいな!」

決して「下からずっとこれで登ってきました」とは言っていないのですが、すぐ下通り過ぎてしまったので、訂正する暇がありませんでした。ま、いいか!

伊東市の街並みを望む(峠から少し下ったところで撮影)

温泉共同浴場で汗を流そう!

峠を過ぎれば下り坂。ダウンヒルとも言われたりします。ペダルを漕がずとも自転車は進んでくれますが、調子に乗ってスピードを出すと、転倒したとき死にかねません。十分注意して、適度にブレーキをかけつつ下ります。

伊東に行くならハ・ト・ヤ
伊東駅に到着!

登るときは1時間くらいかかったのに、下りはその半分、30分弱で伊東駅までついてしまいました。このまま熱海まで走っても時間的には大丈夫そうですが、体力的には不安が残りました。今回は無理せずここまで! お風呂に入って帰ることにしました。

伊東駅の周辺には温泉共同浴場が8~9か所ほど点在しています。誰でも入れますが、基本的に地域の方が使う「銭湯」であり、観光施設ではありません。ですので「使わせていただく」気持ちで利用してほしいな……と思います。

(Googleマップの口コミで過剰なサービスを求めている人がいました。そういう人……もっと早く開けてほしいとか、シャワーくらいないのかとか……は、ホテルの入浴サービスを利用すればいいと思うー)

今回は私は「弁天の湯」という浴場を使わせていただきました。入浴料250円。安いっ! なお、利用するには石鹸とタオルが必須です。タオルは持参していましたが石鹸は持っていなかったので、番台で購入しました。1~2回で使い切れるくらいのサイズで30円でした(やっぱり安い!)。

中の写真はないので外観だけ(影で見えづらくてすみません)

源泉かけながしだそうですが硫黄臭は皆無。お湯はやや熱めに感じましたが、口コミによると「弁天の湯は比較的入りやすい温度」とのこと。私は温泉を語れるほど詳しくはありませんが、お湯がフレッシュというか、キレがあるというか(なんだ温泉のキレって)、とっても良いお湯でした。こんなよいお風呂に1回250円で入れるご近所の皆さんが羨ましい……。

お風呂から歩いてすぐのビーチ。海はいいなぁ。入るのは苦手だけど眺めるのは大好きです

ビールが飲みたいから、帰る!

お風呂に入って海を眺めていたら、猛烈にビールが飲みたくなってきました。ですがもちろん、自転車に乗っているときに飲酒はダメ。というわけで今回の自転車旅、これにて終了! さぁ、お家に帰ってビールのもう!

次は冷川峠を南側に迂回するルートも走ってみたいと思いました。近くにキャンプ場もあるので、自転車キャンプもよいかもしれません。お土産屋さんで干物買って、たき火で焼いて食べる。そして海を見ながらビール飲む。星も東京よりはきれいに見えるだろうなぁ。うむ!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回!

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