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ペダリング中の股関節内転筋の秘密:大内転筋と長内転筋の役割とは?
こんにちは!今日はサイクリングやトレーニングに興味のある方に向けて、ちょっとマニアックなお話をしたいと思います。テーマは 「ペダリング中の股関節内転筋の働き」 です。
「ペダリング中に内転筋ってそんなに使うの?」 と思うかもしれませんが、実はめちゃくちゃ重要なんです!今回紹介するのは、大内転筋(Adductor Magnus: AM)と長内転筋(Adductor Longus: AL) に関する研究。簡単に言うと、「サイクリング中、この2つの筋肉はどのタイミングで、どれくらい働くのか?」 を調べたものです。
疲労とともに動員される股関節内転筋!
この研究では、16人の健康な男性がエルゴメーター(固定式の自転車)を使って疲れるまでペダリング を行い、その間に筋電図(EMG)で股関節内転筋や大腿部の主要筋群の活動を記録しました。
結果をざっくり言うと、
✅ 大内転筋(AM)は、外側広筋(VL:太もも前面の筋肉)と同じように、運動の進行とともに徐々に活動が増加。
✅ 長内転筋(AL)は、AMやVLよりも活動が遅れて増加。
つまり、どちらの筋肉もペダリングで使われるけど、役割やタイミングが少し違うということですね。
ペダリングのどのタイミングで内転筋が働く?
ペダリングは「推進相(踏み込むフェーズ)」と「引き上げ相」の2つのフェーズに分かれますが、それぞれの筋肉がどう働くかを見ると…
🔹 AM(大内転筋) → 推進相と引き上げ相の両方で同じくらい活動。
🔹 AL(長内転筋) → 引き上げ相での活動が有意に高い!
つまり、AMは全体的にバランスよく使われ、ALは特にペダルを引き上げるときに活躍する ということが分かりました。
この研究から何が分かる?
この研究から、股関節内転筋はペダリングの重要な要素 であることが改めて確認されました。特に、大内転筋(AM)は推進と引き上げの両方で安定した役割を果たし、長内転筋(AL)は特に引き上げ時に活躍します。
つまり、
✅ ペダリング時のパワーアップには大内転筋を鍛えるのが重要!
✅ 引き足を強化したいなら長内転筋を意識したトレーニングを!
例えば、「スプリントでより強いペダリングをしたい!」 という場合は、大内転筋の強化が鍵になりそうです。一方で、「引き足をうまく使って効率的にペダルを回したい!」 という場合は、長内転筋を意識したトレーニングが役立ちそうですね。
まとめ
🚴 股関節内転筋はサイクリングにおいて重要!
🚴 大内転筋(AM)はペダリング全体をサポート!
🚴 長内転筋(AL)は特にペダルを引き上げる時に活躍!
🚴 強いペダリングを目指すなら、内転筋のトレーニングを意識しよう!
股関節内転筋の強化は、サイクリングのパフォーマンス向上に直結します。普段のトレーニングにスクワットやアダクションマシン などを取り入れて、ペダリング力を強化してみてくださいね!
では、また次回!良いトレーニングを!
引用元
題名:
“Electromyographic analysis of hip adductor muscles during incremental fatiguing pedaling exercise”
(漸増疲労ペダリング運動中の股関節内転筋の筋電図解析)
著者:
• Kohei Watanabe
• Keisho Katayama
• Koji Ishida
• Hiroshi Akima
この研究は、2009年に European Journal of Applied Physiology に掲載されました。