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【黄河源流シリーズ#065】新疆ウイグルで120kmの渋滞に巻き込まれる!
2011年09月01日 新疆ウイグル /
トラックの音で熟睡できず・・・
312号線と言うのは、中国で最長の国道だ。
上海を起点にして中国最西端まで続いている重要な国道。
しかもこの周辺にはこの国道以外に走る道はないので、
交通量が増えるのは確かだ。
と、言ってもトレーラー以外は殆ど見かけないだが。
砂漠の上のテントは快適、、、だったが、ここはまだ標高1800m。
さすがに明け方は冷え込んだ。加えてトラックの音。
結局日の出前(この地域の日の出は7時過ぎ)に起きて8時には出発した。
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5kmほど走ると舗装がなくなり、砂利道となる。
そこをトレーラーが行きかうのだから砂埃で大変な事になる。
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口の中までジャリジャリ・・・。
更に5kmほど進むと随分先まで見渡せる場所に来た。
そこから見えた景色は・・・・・地平線の向こうまで続くトレーラーの列!
いったい何千台・・・いや、何万台なのだろうか?
とにかく道路がトレーラーで埋め尽くされているのだ。
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まさかこの渋滞がこの先120kmも続くなどとは思わなかった。
お陰で終日トレーラーの運転手たちに、大いに応援をしてもらい、
更には強烈な横風をトレーラーで遮ってもらえた。
ようやく渋滞を抜けたのは夕方になってから。
食堂で止まっていた運転手に聞いてみたら、
なんとここまで4日かかったそうだ!
自転車で9時間の道を彼らは4日!
因みにこの食堂、渋滞のせいで食料が届かず、食べるものは何もない。
みんなカップラーメンを食べていた。
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ここから先は、建築中の高速道路を走る事になった。
トレーラーは走る事が出来ないが自転車はOK!
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追い風+下り坂で、ガンガン進む!
ふとメーターを見るとなんと150km走っているではないか!
日も暮れてきたし、テントサイトを探すが
この強風を遮る場所がどうしても見つからない。
更に20kmほど進むがそれでも見つからない。
ついには諦めて大平原の中でテントを張ることにした。
強風でテントを張るだけでも一仕事。
テントを張ってはみたものの、
風のせいでテントはひしゃげてしまっている。
体を壁にもたらせるようにして座らないと、
テントの中の空間が確保できないくらいだ。
凄まじい風の音ではあったが、
流石に170kmの疲れもあって、グッスリと寝てしまった。。。
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飯高直人 著
『自由の教科書 夢を叶えた人だけが知っている8つの「捨てる技術」』
編集代行:DK.S