ロンドン満喫:アーセナルの熱狂、アートやビールも楽しむ旅 その1
せっかくロンドンに行ったのだから全部味わいたい
人生は有限です。せっかくロンドンに行ったら、アーセナル観戦を全力で楽しみたい!
でもその一心で渡英すると試合の前後にぽっかりと予定が空いたりします。
ファンショップに行脚するのもとても楽しいのですが、試合観戦が終わってふと何かやりたいことはなかったかなと考えだすことが私には多くあります。
この記事では、ただただアーセナルを応援しにいくのが第一優先の私が、自分の興味関心で気ままに旅して訪れたところをまとめています。
前編は、アーセナル観戦とそれにまつわるあれこれを。後編は、私の訪れたスポットについて書いていきます。(日記のようなものとご理解ください)
基本的には私の過ごし方は、世界のどこに行っても、地元にいても、あまり変わりません。現代アートを見に行ったり、ビールを飲んだり、公園で自然に触れたりしています。
ロンドンでもそれをやっているだけといえば、それだけなのですが、旅先でも日常のように過ごすことで、その街がスッと自分のものになる感覚があります。
ということで、全ての人の楽しみ方と一致しないとは思うのですが、読まれた方、それぞれの好みに合えばとても嬉しいので参考にしてくださいね。
一方、「異国の地を自分の街にする」のに最適だと思っている自転車の話については今回、省いて別のところで書こうと思っています。(ロンドンでの自転車関連については今後もリサーチ予定)
最終節の雰囲気は格別
さてさて、幸運極まりないことに、私は去年と今年と2年連続で(つまり22-23シーズンと、23-24シーズン)のイングランドプレミアリーグ、アーセナルの最終節を現地で観戦しました。
最終節の雰囲気はどことなく、今季の活躍を誇る晴れやかさの一方、しばしの間フットボールとお別れになる寂しさが漂う、独特な雰囲気です。
ごちゃごちゃ書いていますが、試合後のピッチ上での選手と家族が出てきてわちゃわちゃすると「あー終わった終わった」と祝祭感があって好きなのです。
優勝をこの目で
今シーズン、アーセナルは最終節まで優勝の可能性を残しました。
これにはいてもたってもいられず、大枚をはたいて航空券を抑え、半ば失神しながら、1300ポンドもする公式チケットを抑えました。
(1ポンドって確か、、、150円でしたっけ?わからない、あーわからない。計算してください)
それもこれも優勝の瞬間と、翌日行われたパレードの様子をこの目で目撃するためでした。(行われましたよね?ね?)
試合当日の動き
ファンショップ詣で
前日は友人と遊び呆けてしまった私は、試合当日、エミレーツスタジアムにつくなり、ファンショップ「アーマリー」の開店を待つ列に並びました。
そう、お布施をお納めに来たのです。
ロンドンのイメージを180度変えるようなドのつくような晴天の中、持参した水をすぐ飲み干し、ジリジリと太陽に肌を焼かれながら店に入れるようになるのを待ちました。(私は汗っかきで、すぐに熱中症になるので危険です)入場規制かと思って待っていた列でしたが、試合当日はお昼過ぎに開くそうでしたのでただの開店待ちでした。
店内に入ると、まだ何が販売されているのかもわかっていない段階から、超フレンドリーなスタッフから「何探してるんだーい」と声をかけられます。「なんかいいやつだよ」と答えながら、来季のユニフォームを日本より割高で即購入しました。
これでまずお布施は完了です。およそ125ポンドだったので、2万5000円。。。いや、そんなはずはない。。。(為替のことはよくわかりません)
さて、今回の本題は今季の(22-23を今季とします)サードユニフォームの背中にネームを入れることでした。
ネームは加入してから「いいキャラ」「足が遅いところがいいよなー」「顔が好きな顔なんだよなー」「パス縦に通し過ぎだら」とかアホみたいに感じていたジョルジーニョにしました。これまでの感謝を込めて。
本願は達成しました。
さるさんプレマッチライブ
大混雑のアーマリー寺でのお参りを終えると、さるチャンネルのプレマッチライブが始まっていました。急いでお仲間のところに合流します。
界隈の巨匠、ターナーさんが例のアーセナルフィルムを撮影なさるというので、私も急遽撮影クルーに加わりました。
実は街を歩いてインタビューをするというのは、過去に何度か経験があります。マイクをセットして、カメラ位置を気にしつつ、話を聞くわけです。といっても、事前に翻訳されていた質問案を答えもよくわからないままぶつけまくるお粗末な聞き手を務めたというだけですので、悪しからず。
様子がわかる当時のさるチャンネルライブはこちら。
試合前の熱狂
ライブを見ればよくわかるのですが、この日の雰囲気は一味、いや二億味くらい違いました。というのもやはり優勝がかかっていたからでしょうか。
とにかく試合前から盛り上がりがすごかったのです。
トーリントンでのチャント合戦
おそらく私だけなぜか毎回、レッド吉田の「トントントントン、ワシントン」というギャグ?を思い出してしまうガナパブ、トーリントン。
アシュバートンアーミーがその近くから行進するというので、キックオフの1時間半ほど前に、さるチャンネルと一緒に馳せ参じました。
いつもゴール前で太鼓を叩いているあの黒ずくめの集団の到着はまだでしたが、すでにパブは大盛り上がり、対面した歩道に集まったファンと掛け合いを行うなど、これは優勝後の宴かなと感じるほどでした。(いや、優勝はしたんですが)
百聞は一見にしかずとかなんとか動画を貼っておきます。
個人的にはチャントを歌ったり聞いたりするのが好きなので「49, 49, undefeated」などと口ずさむのは楽しかったです。
みんなで行進、私は街を爆走
夢中で撮影していると、黒ずくめの登場。お馬ちゃんも後ろを警備していました。さるチャンネルは、そのまま一緒に行進、特に発煙筒の赤い煙がトンネルに充満して大変だったようです。次回行列についていかれる方はご注意を。
私はというと、キックオフ1時間前の15時にはその晩のホステルへ(35ポンド!タダみたいなもの)チェックインを済ませねばならず、アーミーの到着を見届けると、急いでその場を離れました。
自転車の話はしないと言いましたが、少しだけ。
すぐそばの歩道に半ば乗り捨てのように置かれていたLime(電動自転車レンタルサービス)を利用してエンジェル駅の近くの宿まで15分前後。
スタジアム方面から南下する最中には、試合に向かう人々、もしくは近くのパブで見守る人々、ユニフォームで赤く染まるノースロンドンを肌で感じる時間になりました。
こういう体験はやはり自転車の移動ならでは。
興奮の最終節
説明不要ですが、最終節のエヴァートン戦。
なんとか、チェックインを終えてLimeで再びエミレーツに。
前述の暑さから喉カラカラになりながら試合開始の10分前に辿り着きました。
急いでビールやサンドイッチを頼むも時すでに遅し、ピッチでは、ノースロンドンフォーエバーが流れ出しました。喉をほんのちょっと潤して、食品ロスをしてしまった罪悪感と、試合開始の興奮をないまぜにして、観客席に飛び込みました。
まさかのデマ
日本の板尾さんから「お前ら観客はもっと声出せ」という叱咤を受けながら、攻めながらも決めきれない、ジリジリとした展開で試合は進みました。
確かに「ライブラリー」という誹りを受けても反論できないほど、静かな時間帯もありました。
応援が選手を後押しするとは言っても、「絶対に声を出せ」とエミレーツ全体に意見できるほどの思いは私にはありません。いちコンシューマーらしく、自分のしたいようにして過ごせばいいと思うのです。(私はチャント歌いたいので歌います)
さて、本題。
あれ、みんな火の鳥とかはだしのゲンでも読んでいるのかなというようなライブラリー感いっぱいのスタジアムが、突然ボールの動きとは関係ないところで盛り上がります。
「何があったの」と周りに聞くと、ジェスチャーを交えて、「2−2」と言うではありませんか。
なんという福音、本当の幸福というのは周囲からもたらされるものなのですね。
と、正月に行った初詣の神様なのか、イエスなのか、八咫烏なのか、どの神様にお礼を言えばいいのか、どうでもいいことを思案しながら、ふと泣きそうになりました。
もしかしたら、優勝してしまうかもしれない。そうしたらどうしよう。と思い、感無量になりました。この感情がスタジアム中で共感されたのです。
そうした異様で、温かな、そして現金な観客の雰囲気に圧倒されました。そうだそうだ、これを味わいたかったのだと。
結果的にはご承知の通り、これはデマの情報でした。大勢の観客でネットが繋がらないという現代では珍しい電波難民となった人が6万人のスタジアムを覆ったときに起きた奇跡の瞬間と言えるのではないでしょうか。
試合後の選手たちの悔しさと解放感
試合後の選手たちの表情は去年よりも悔しさが勝っているように思えました。
それは、本当に優勝というものが近づいていたこと、自らの手で掴み取れたことを選手が(Ladsっていうんですか?)リアルに感じていたからだと思います。
去年は、「優勝までの過程も楽しんでほしい」と締めていた、ボス、アルテタ監督。今年は「この結果で満足するな」と私たちを鼓舞していました。レベルアップしたからこその悔しさを糧に変えてまた進んでいこう、そう思える試合後のセレモニーでした。
ちなみにさすが、イギリスというところが監督インタビューなどの際に手話通訳がすっと出てくるところ。こういうところはとてもいいです。
激闘を終えた選手たちは家族と共にピッチでしばし、リラックスした時間を過ごしました。お子さんたちがボールを蹴ってゴールラインを割ると、観客たちは大歓声を送ります。こうした空間も味わいたくて最終節にきているわけです。
さるさんライブ反省会
セレモニーを終えた後、日本で観ていた寝ぼけ眼の皆さんの深夜帯を彩るのがさるさんライブです。この日は、ケバブ屋にて大反省会が行われました。
議題のその一は、巨匠ターナーさんの罰ゲーム回避問題。ダイエットが途中で終わってしまった理由をどの程度免責するのか、私が問いただしました。
さるさんによると、私は椎名桔平ばりの表情で詰問していたとのことなのですが、自覚はありませんでした。ターナーさんの罰ゲーム回避に関しては、私も事前に合意していたものの、これでは視聴者の方の理解が得られないのではないかと、義憤からあえて厳しくあたったのでした。(ターナーさんに事前通告済み)
何れにせよ、2か月で10キロ落とす行為、そして健康的に落とすコツについてはまた別にまとめたいほど、効率的なものでした。筋肉質なおじさんにぜひ試していただきたい。
反省会はこちら。
チケットの入手方法
さて、失神してしまうほどの値段の今回のチケット。どうやって取ったか少し補足しておきます。
私が、渡英を検討し出したおよそ1月前くらいの段階で取りうる手は限られていました。公式かそうでないかの2択。そして、試合が最終節に近づくにつれて、勝ち続ければ勝ち続けるほど値段は上がっていくシステムでした。
公式チケットとその値段
まず検討したのはレッドメンバー向けの公式チケットの抽選、バロット。応募しましたがおそらく10%も当選確率はなかったでしょう。あえなく外れました。
その後検討したのは、Fanpassなどの転売サイト、残り2.3試合の時点で1人、ローワー席が800ポンドほどでした(最終的にはシティがトッテナムに勝ったので下がったようでした。500くらいかな)
もう一つの検討材料が、公式手配のクラブレベル席(ローワーとアッパーの間にある神々の席ですね)こちらは初回の問い合わせ時点で1050ポンド、2回目の問い合わせ時は1300ポンドでした。
すでに、金銭感覚がおかしくなりそうですが、続けます。
当然ですが、転売チケットにはリスクがあります。それは、送られてきたチケットが偽物で、試合を見ることができない場合、誰も助けてくれないということです。(返金サービスはあります)もし優勝したら(いや、したのですが)その瞬間を見逃すことになります。
この500ポンドの差額と、公式の安心感をどう評価するか、この辺りに常に悩まされるというわけです。
結果的にはHISロンドンにお願いして(日本語でメールOK)クラブレベルの席を押さえてもらいました。海外決済の際、日本のクレジットカードはトラブルことが多く、数日間、決済に苦しんでいる間に、2300ポンドまで値が上がったということでしたが、そこはHIS様に販売元と交渉していただきました。
優勝決定戦でなければここまで値段は上がらないと思いますので、これはハイデマンドの時の参考事例ということで一つよろしくお願いします。
旅程の設定
今回は3泊5日での渡英でした。(去年は3週間)
個人的には、ギリギリ成立する短期間かなと思います。旅を終えてみると、やはりもっと仕事に穴を開けるくらいの思い切りで、休みをとればよかったと後悔しましたので、せっかく行くのであれば長い期間での旅行をお勧めします。わずか5日間では、ロンドンでの食事に飽きて日本食が食べたくなるほどにはなりません。
航空券と値段
航空券はお馴染み、スカイスキャナーで探ることが多いです。
私は金曜出発水曜到着だったので、最安値の期間ではないのですが、中華系の12万前後から直行便で28万前後まで幅は広かったです。後は、航空会社のHPをみて、ヘルシンキ経由で行ったらどうなるかなとか、色々調べてみますが、スカイスキャナーと対して変わりません。ただ時期によって値段は変動するので、試合のチケットと同様、だらだら引き伸ばしても得はありません。行くと決めたらサッと取ってしまうことをおすすめします。
もちろん、旅慣れていない方は直行便を。
私は今回、短期間だったこと、土曜の朝に友人との予定が現地であったことから、JALの深夜発便を選択しました。
(日程を間違えそうになるリスクはありますが)やはり、到着日を朝からフルに使えるのは魅力的です。日程に余裕がなくて、お金に余裕のある方はぜひ試してください。深夜出発便は「さくらラウンジ」も無料使えます。
JALカレーとビールで優勝して、機内はさっさと寝てしまうのが私が推す過ごし方です。
ロンドン到着からのスケジュール
さて、ここから時は遡り、ロンドンはヒースロー空港に到着したタイミングに。
一般的には到着後はまずホテルに向かうでしょうか。チェックイン前でも荷物は置きに行けるので、身軽になるとついに本格的なロンドン旅のスタートです。
私は今回は、いきなりエミレーツ詣ではせずに、ロンドン市内を観光しました。アーセナル関連の話が長くなりましたが、いよいよ次からは散歩やアート、パブの話に入っていきたいと思います。
〜ノースロンドンの日常に続く〜