EUROBIKE 2022は初のフランクフルト開催!私的チェックリスト
さて、来週はいよいよ世界最大規模の自転車展示会ユーロバイクがフランクフルト初開催!フランクフルトモーターショーが去り、スイスとボーデン湖で国境を挟むフリードリッヒスハーフェンで20年間に渡り開催されてきた巨大自転車メッセがフランクフルトへ越してくるという報に、地元自転車コミュニティの我々はどれだけ歓喜したかわからない。これ以上にないメッセ回転劇には、2019年に2万5千人が参加した自動車産業に対するIAAデモや、住民投票を背景とした自転車市民アクティビスムも呼び寄せにきっと一役買っただろう。そう書きながらコア中のコア市民たちの姿と言葉が思い起こされて涙が出てくる。ほんの数年前に誰も想像できなかった現在進行形で起こっている都市の変化を起こすために奔走した彼・彼女らは、アクティブ市民一味の私から見てカッコ良くてたまらない。フランクフルト自転車市民決議の代表のひとりがパネルや講演に登壇するなんて、歴史の新たな一幕を見るようである。
そんな盛り上がりを前週に見せている私はこれまでに1度だけユーロバイクに行ったことがある。それは2019年のフランクフルト近郊に越してきた年だった。フリードリッヒスハーフェンは行きにくい上に、宿が取りにくい。早く抑えていなかったせいでもあるが、ボーデン湖対岸のスイスに宿を取り船で渡ることを検討した記憶もある。最終的には土曜日のフェスティバルデー目掛けて前日夜にフライブルクまで鉄道移動し前泊、そして翌朝にバスでメッセ開催地へと向かった。閉会後はウルム経由でバーデン・ヴュルテンベルク州をぐるりと回るようなルートで帰ってきた。今回は自宅から12キロの上、9ユーロチケットに偶然予約していたEカーゴバイクもある。素晴らしき地元開催!しかし夏の恒例と化しつつある、義両親がイタリア休暇後スウェーデンへの帰り道に寄ってくれる日程と結構かぶってしまった。
来客ありとなってしまったのでメッセ拘束時間(自主的)を厳密に把握すべく、逃したくないプログラムを箇条書きして出来上がったのがこの投稿である。今年はせっかくなのでビジネスデイズから行こうと思っていたが、パネル登壇者やトークイベントの充実ぶりがスタンドを回る時間の心配をするほどとは確認して初めて気が付いた(汗)。しかも気になるステージイベントがかぶっていたりするので、これから吟味しなければいけない。
水・木・金のビジネスデイズ、土・日のフェスティバルデイズと5日間に渡りメッセ本会場だけでなく、フランクフルト市内中心部2箇所でもイベントが盛りだくさん。フェスティバルデーが1日増えデイズとなり、市内中心部会場を設けることはフリードリッヒスハーフェンではできなかっただろう。
これより下は自分向けのただの箇条書きとなりますが、ご興味のある方は引き続き2019年の少々の写真とともにご覧ください。登壇者の所属と名前は私が注目している組織や人、ファンだったりする場合に書いています。
7月13日(水)
・10:00-10:45, Black Stage, Halle 8
オープニングトーク
ヘッセン州経済・エネルギー・交通・住宅省次官、フランクフルト市長、フリードリッヒスハーフェン市長、EUROBIKE主催fairnamic社、Velokonzept社イザベル・エバーライン、ドイツ鉄道DB Connect社
・10:45-11:30, Black Stage, Halle 8
オープニングパネル、モビリティシフトへの13の質問
カッセル大教授、Bosch eBike Systems社、ADFCの連邦理事兼トレーラーメーカー、カールスルーエ市モビリティ局、他
・11:00-11:45, Cargo Area Stage, Halle 8
公共自転車シェアシステムNext Bike社
・11:30-12:00, Black Stage, Halle 8
キーノートスピーチ ジャネット・サディク=カーン
・12:45-13:45, Pink Stage, Halle 8 パネル1a
計画されたモビリティ、明日の自転車の国のためのデザイン可能性
ユトレヒト市モビリティ専門家、ECFジル・ウォーレン、フランクフルト自転車市民決議アレクサンダー・ブライト、他
・12:45-13:45, Blak Stage, Halle 8 パネル1b 企業のモビリティ
企業と自治体間のシナジー効果としてのビジネスモビリティ
ドイツ鉄道DB Connect社、JobRad社、フランクフルト空港環境マネジメント担当、IVM RheinMain、他
・13:00-13:45, Cargo Area Stage, Halle 8
まちをコペンハーゲン化するには?データに基づく自転車インフラ改善法
イエナ在住の27歳
・14:00-15:00, Black Stage, Halle 8 パネル2a 計画されたモビリティ
すいすいっと自転車にやさしいまちへ!まちのアップデートはどう加速し単純化できるのか?
FixMyCity社、ADFC、ベルリン・フリードリッヒスハイン=クロイツベルク区道路緑地局長フェリックス・ヴァイスブリッヒ、デジタル交通省自転車交通担当カローラ・ラムベック、他
・14:00-15:00, Yellow Stage, Halle 8 パネル2b 企業のモビリティ
通勤2.0 - 仕事へ向かう交通手段を変えるには?
Bike Citizens、ハイルブロン大学ヤナ・ハイメル教授、フリージャーナリスト、アーヘン市都市開発・計画、モビリティインフラ長、ブロンプトン営業マーケティング、他
・14:00-15:00, Pink Stage, Halle 8 パネル2c ネットワークとしてのモビリティ
縁石から都市を発見する - モビリティが交わる空間を魅力的に創造する
バルセロナ市モビリティ局、Changing Cities、Difu、フランクフルト市モビリティ局交通計画戦略長ハイコ・ニッケル、他
・15:30-15:50, Black Stage, Halle 8
キーノート、連邦デジタル交通大臣
・15:50-16:15, Black Stage, Halle 8
キーノート、カティヤ・ディール
・16:15-17:00, Black Stage, Halle 8
ファイナルディスカッション
ヘッセン州交通省近距離モビリティ、カッセル大学自転車交通教授アンゲラ・フランケ博士、VCD連邦理事ダーヴィット・グリューネヴァルト、R&M社サンドラ・ヴォルフ博士、オッフェンバッハ造形大教授、他
7月14日(木)
・10:15-10:30, Pink Stage, Halle 8
ニッチからメインストリームへ - City Changer Cargo Bike プロジェクトの効果とは
・10:30-11:15, Pink Stage, Halle 8
シティーラウンドテーブル「北から南、東から西へ」欧州10都市のカーゴバイク計画
・11:10-11:45, Room Transparenz 1, Portalhaus
TikTokとショートビデオのレヴォリューション
・11:15-12:00, Yellow Stage, Halle 8
三輪以上の自転車モデルの安全的観点
・12:00-12:45, Transparenz 1, Portalhaus
モビリティシフト成功のために私たちに必要なイノベーションとは
・12:15-12:45, Black Stage, Halle 8
自転車市場の新ビジネスモデル - レンタル、データ、デジタル化
・12:45-13:00, Pink Stage, Halle 8 キーノート、CIEのCEO
年間100万台のカーゴバイクを路上にもたらすには
・14:00-15:15, Pink Stage, Halle 8 パネル1
カーゴバイクと政治、司会cargobike.jetzt
・14:30-16:00, ?
スタートアップトークby HOLM & HUB31、司会イザベル・エバーライン
・16:00-16:45, Transparenz 2, Porthaus
サプライチェーンの持続可能性、企業ができる対策措置
・17:00-18:00, Pink Stage, Halle 8 パネル4
カーゴバイクと安全性: ENスタンダードのドラフトとは、アーバンアロー社
7月15日(金)
・10:00-11:00, Pink Stage, Halle 8
モビリティバジェット - トレンドから日常的ソリューションへ、JobRad社
ECFジル・ウォーレン、MdBスヴァンティエ・ミヒャエルセン、他
・11:00-12:30, Pink Stage, Halle 8
ゲームチェンジャーとしてのEバイク、産業視点から見る現在と将来的発展
Bosch eBike Systems社、R&M社サンドラ・ヴォルフ博士、欧州シマノ副社長、他
・13:00-14:30, Transparenz 1, Portalhaus
新発見フランスの自転車産業、ダイナミックな市場のチャンスとは
・13:00-13:45, Room 2 Transparenz 2
デジタルマーケティング、自転車ブランドとディーラーのためのトランスフォーメーション
・13:45-14:30, Black Stage, Halle 8
新たな道 - 自転車ツーリズムのためのインフラ
フランクフルトツーリズム、オーストリア鉄道、EUROVELO
・16:00-16:45, Cargo Area Stage
カーゴバイク - 業務分野において過小評価されている重要なアイテム、VCDヘッセン
・16:30-17:30, Stand B10, Halle 12.0
ウーマンハッピーアワー
7月16日(土)
・10:00-10:45, Cargo Area Stage, Halle 8
ベビーと自転車ライド - 情報、ヒントと背景
・10:00-10:45, Gravel Bühne, Halle 11.1
モビリティシフトを起こす時!そこから得られるものとは?
・11:00-11:10, Pink Stage, Halle 8
自転車ラボ - 自転車産業のための応用研究、カールスルーエ大学
・11:10-11:20, Pink Stage, Halle 8
Eバイクのエネルギーと走行距離予測、カールスルーエ大学
・11:20-11:30, Pink Stage, Halle 8
自転車・電動アシスト自転車・電気自動車の温室効果ガス排出量比較、カールスルーエ大学
・11:30-12:00, Cargo Area Stage
所有するのではなく使用する - すべての人のカーゴバイク
・13:00-13:10, Pink Stage, Halle 8
自転車ラボ、学術と研究の新視点、カールスルーエ大学
・13:10-13:20, Pink Stage, Halle 8
センサーバイク、サイクリングスポーツのデジタル化から日常の自転車交通が得られるものとは、カールスルーエ大学
・13:30-14:00, Pink Stage, Halle 8
自転車推進のための学術研究の新視点、カールスルーエ大学
・16:00-18:00, Black Stage, Halle 8
フランクフルト自転車市民決議、この先はどうなる?
自転車メッセと一括りに言えど、今年既に4件訪れた各自転車メッセとユーロバイクはすべて持ち味が異なる。どんどん生み出される新たなモビリティとしての自転車に触れる絶好の機会であるメッセは、毎年行く価値もあれば、毎年何件行っても愉しめる。今年は本当はあと2件行こうとしていたメッセがあるが、Speziは4月のスケジュールを中止し(3度目のコロナキャンセル)、オランダのInternational Cargo Bike Festivalは通常は5月のはずだが10月末開催となりおそらく予定が残念ながら合わない。
聴くメッセor/and乗るメッセ、ソーシャルor/andビジネス、政策or/andスポーツと、そのバロメーターの強弱にはかなり差があるが、ユーロバイクは私にとって"聴く"比重が大きいメッセだったようだ。2019年は"場"を見に行った感じで、1日だけだったこともありステージイベントを予習するなんてことは全くせず、自分が知るほぼB2Cメッセとの違いにちょっと当惑して帰ってきた。しかし、愉しみ方を見つけてしまった今は、準備予習のドブにハマったようである。
ここまでよく見てくださった方はお気づきかもしれないが、私はおおよそホール8のメインステージ、ブラックステージかピンクステージあたりにいることになりそうです。そのあたりでメガネのアジア人女性がいれば私かもしれませんので、よければお声かけください(もし会場入りされていれば..)。ステージイベントはおおよそ把握したが、出展者のスタンド位置はこれからである。日本から出展されるストリークさんのスタンド(ホール8、L45)と関係するNGOのスタンド位置以外はまだ全く掴んでいない。広いメッセ会場を効率的に回るべく事前確認は入念に。そんな状況です!