未成線に"希望の汽車"が走る
2019年8月18日、高森では夏のお祭り「風鎮祭」が行われ、「肥後の三馬鹿騒ぎ」(自称)ともいわれる賑わいの中、サンドアーティストcaveさんのライブが行われました。
caveさんは東京在住ですが、発災直後から南阿蘇鉄道の支援に精力的に取り組まれています。
会場はなんと「湧水トンネル」の中。
湧水トンネルは、高森から高千穂へ抜ける鉄道路線として計画され、建設が進んでいたものの、44年前に出水事故が発生、その後国鉄再建に伴い路線ごと建設中止となった「未成線」を観光施設に転用したものです。
入口から約500m、徒歩7分のトンネルの奥に来る人はいるのかと思いきや、訪れると座席の後ろにもずらっと人が立つ大盛況。
トンネルの中はひんやり涼しく、ほのかな明かりの中で演じられるサンドアートは私達を現実からしばし遠ざけてくれます。
30分に渡る魅惑のライブの最後は、南阿蘇鉄道応援ソング「希望の花」がトンネル中に響き渡り、南郷谷を走るトロッコ列車が砂に描かれました。
一度も列車が走ることのなかったトンネルに「希望の汽車」が走った瞬間、"未成"線は、"未来を成す"道に。
「希望の汽車」は、ゆっくりとトンネルの出口へと進んでいます。
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caveさんのサンドアートが収録されている南阿蘇鉄道公認応援ソング「希望の花」は、南阿蘇鉄道オンラインショップで購入できます。売上は南阿蘇鉄道の復興のために活用されます。