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ヨーロッパ的な本

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私の主観なのですが、ヨーロッパ的な本を集めました。
運営しているクリエイター

#河出書房新社

予想を完全に覆す結末に衝撃を受ける「NSA」

<SF(7歩目)> 予定調和型のアメリカ・日本的でなく、ヨーロッパ的な結末に衝撃を受ける…

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コロナ禍で私たちは狂信的な潔癖が社会に感染することを知った「メトーデ 健康監視国…

<文学(230歩目)> この作品は、2009年に刊行されたそうですが、コロナ禍を経た今こ…

読書ノーツ
2週間前
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ピュアな文体で理不尽を描く「その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか」

<文学(228歩目)> この物語はピュアだから、とても心に切り込む言葉がある。 その子ど…

読書ノーツ
2週間前
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描き方がとても先鋭的な作品「その国の奥で」

<文学(214歩目)> かなり実験的。でも、その後の作品につながる。 その国の奥で J・M・…

読書ノーツ
1か月前
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超難解、だけど途中から惹きこまれる「石灰工場」

<文学(202歩目)> 文体についていけるか?最初の20ページ程度が合うか合わないか。 …

読書ノーツ
2か月前
6

ムッソリーニの時代を学びたくなる「マルナータ 不幸を呼ぶ子」

<文学(172歩目)> ファシストが政権を担っていたイタリアでのファシズムへの抵抗。 マ…

読書ノーツ
4か月前
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タイトルは長いが、章立ては素晴らしくとても良い作品「私はアウシュヴィッツと5つの収容所を生きのびナチス・ハンターとなった」

<文学(139歩目)> タイトルそのままの内容ですが、「私はやつらのような動物になってはいけない」を繰り返した少年の生涯。 私はアウシュヴィッツと5つの収容所を生きのびナチス・ハンターとなった ヨセフ・レフコヴィッチ (著), マイケル・カルヴィン (著), 辻元 よしふみ (翻訳) 河出書房新社 「139歩目」は、ヨセフ・レフコヴィッチさんのほぼノンフィクションで、先の大戦の狂気を学ぶのに最適。 ただ、どこまでも「許さない」に突き動かされている。 「稀な瞬間」とは何

欲望が満たされたことがないので、欲望を抱く事も難しい「星の時」

<文学(132歩目)> 現代のマノンレスコーの様な読後感。ブラジルよりも、ヨーロッパ的な…

読書ノーツ
7か月前
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ハートリーさんの上質な怖さ「ポドロ島」

<文学(122歩目)> 怪奇小説として有名な作品ですが、読み直してみると構築力が素晴らし…

読書ノーツ
7か月前
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宗教が支配するディストピア世界「2084 世界の終わり」

<文学(120歩目)> ジョージ・オーウェルさんの「1984」を意識しての「2084」で…

読書ノーツ
8か月前
24

ちょっとない本「失われたいくつかの物の目録」

<文学(119歩目)> 「キリンの首 河出書房新社」よりも美しい、ちょっとない本。 失わ…

読書ノーツ
8か月前
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半世紀前の記憶は、甘いのか?苦いのか?「眠れる記憶」

<文学(111歩目)> 歴史大河ドラマのような作品が好きな人にはもちろんですが、文学とし…

読書ノーツ
8か月前
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素晴らしい歴史大河作品「スコルタの太陽」

<文学(110歩目)> 歴史大河ドラマのような作品が好きな人にはもちろんですが、文学とし…

読書ノーツ
8か月前
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ドイツ発の心をうつミステリー「沈黙を破る者」

<文学(77歩目)> またメヒティルト・ボルマンさんの「人間」にかかわる目を見たくて読んでみた。 ちょっとマイナーなドイツのミステリー文学。しかし、人間を見つめる姿勢が確かです。 沈黙を破る者 メヒティルト ボルマン (著), Mechtild Borrmann (原名), 赤坂 桃子 (翻訳) 河出書房新社 「77歩目」はドイツのメヒティルト・ボルマンさんの単なるミステリーではない、ノー天気な心にも深く刺さる作品。うなった。 この本は「希望のかたわれ 河出書房新社」の