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愛と「ある」こと

prime readingで読めるので、読み始めた本。
なかなか面白い。
普通は使うことで減るが、
愛に関しては使うことで増える。
燃える柴はその象徴である、という次の部分は新しい気づきだった。

「持つことにおいては、持っているものは使うことで減るが、あることは実践によって増加する」(op.cit.)燃えてもなくならない「燃える柴」は、聖書におけるこの逆説の象徴だとフロムはいっています。ある時、モーセが神の山ホレブにくると、めらめらと燃えている柴の中にヤハウェの使いが現れました。よく見ると、不思議なことに、火が柴をなめているのに、柴は燃えつきません(『出エジプト記』)。愛は典型的な「ある」ことです。燃える柴として表されている神の愛は燃えてもなくなりませんが、人間の愛は燃え尽きることがないように、薪をくべる必要はあります。それが愛の更新としての意味での実践という意味です。人間の愛は更新の必要はあっても、所有されるものではなく「ある」ことなので、枯渇することはないということです。

岸見 一郎. 愛とためらいの哲学 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1348-1355). Kindle 版.

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