カイのSRを買いたいお前は「快楽の奴隷」である。

ごきげんよう、カモども。PSAの締切間近ということでカード売買が盛んだった先週末はちゃんとメルカリ見てた？自分の興味関心の範囲外のカードがどう取引されているのか知ることもトレカ投資の知識を蓄えていく上で重要なことだよ。

今日は最近のホットトピックであるカイのSRからイナゴ買いがやめられないカモの心理について少し話していこうと思う。

結論から言うと、今カイのSRを買おうか迷っているお前は冷静さを失っている。いわば、人参を目の前にぶら下げられた馬のような状態なんだよね。この数日間はポケカ関連のSNSでは幾度となく「カイがトップレア！」「16000円買取」「20000円買取」って感じで右を見ても左を見てもカイの話題で持ちきりだったよね。でもまず知るべきなのはこのお祭り自体もしっかりと商売人によって演出されているってことだよね。

もうトレカとギャンブルは切り離すことができないくらいにユーザーは「アドという快楽」を求めてしまっている。大して欲しくもないし好きでもないカードだったとしても、たった一枚で、しかもまあまあ現実的な確率で儲かるかもしれないとなったらつい財布の紐が緩くなってしまう経験はみんなあるよね。

そしてこのアドの快楽ってのは少々厄介で回数を重ねるごとに鈍化する特徴を持つ。ずっと同じ価格帯では満足できなくなるのだ。例えばトレカギャンブルの代名詞、オリパの歴史がそれを物語っている。昔はオリパなんてせいぜい一口5000円が最高額だったのに今は平気で5万だの10万だの高額化してる。たかが5000円の安物が当たったって興奮できない奴らが増えたからだよね。普通は一回で5万や10万失ってしまうかもしれないギャンブルなんて怖くてやらない。当然だけど売り手が確実に儲かるゲームの中で買い手に回るのは悪手だって誰だって分かることだからね。だからそういうまともな感覚が大多数であったならば高額オリパなんてものは流行るはずないんだよ。高額オリパの流行は消費者間の快楽指数の鈍化を意味していることに他ならない。

となると消費者が求めてるのはもはや綺麗なイラストや強いカードではない。アドという快楽そのものなんだよね。イラストやカードパワーなんてものは快楽の質を高める要素なのであって、核ではない。アドを取るという快楽こそが核なんだって多くの商売人が気付いたんだよ。だから快楽を得られるような演出をしてあげればいい。そうやって大手のカドショは何年も前から演出作りに力を入れている。

その演出で使われるのが買取表なんだよね。相場を一方的に決めちゃうの。静かな場所でお祭りなんて起きない。楽しい祭りってのは四方八方からかけ声だの笑い声だの阿鼻叫喚だの色々と聞こえてくるもんだよ。だから高額の買取表を出して消費者の注目を集める。ただ消費者の間で話題になってさえくれさえすればいいから、否定的な意見とかどうだっていい。むしろお祭りを盛り上げてくれてありがとうって思ってるよwどんなに忠告しても後から後悔するって分かっていても、アドの快楽に支配されている奴は買うんだもん。今はそういう消費者の方が多い状況でこれこそ勝ちムーブなんだよね。高額カードの演出はカードそのものの売上だけでなく、それが収録されたパックや関連カードの売上も大きく伸ばしてくれる。だから毎弾出るたびにトップレア祭りは繰り返し起こる。

よほどの馬鹿でない限り、カイのSRが値下がることは予想できる。今後2年以上に渡って大量に刷られて使用されて再録されて、環境はどんどん移り変わっていくのに来年は3万、再来年は4万みたいなことになるわけないよね。にも関わらず今すぐにでもカイのSRが欲しいお前は、実はカイのSRが欲しいわけじゃないんだよ。アドの快楽を求めているだけ。「わんちゃん値上がってアド取れるかもw」って目の前にぶら下がった人参の味を想像して涎垂らしてる馬鹿馬と一緒ってこと。

まあこんなこと書いたって買っちゃう馬鹿は買っちゃうんだけどねwそれくらいアドの快楽って制御難しいもんw でももしこの記事を読んでる中で一度冷静になることができた奴がいるならおめでとう。目の前の取れるかどうかすら不確かな小さなアドなんかに涎垂らしてないで大局を見ろ。もっとデカいアドが取れるかもよ。デカいアドが取れた時には、男の俺様の実力で儲かったなんて傲慢に振る舞わず、女性のアドバイスを聞いた結果儲かることができた、男というだけで女を過小評価してはならないという真理を証明する確固たる実例だったと肝に銘じておけ。

参考になったと思ったら他の記事にも目を通してみなよ。私の言いたいことがもっと分かるようになるからさ。

以上。

カモのお前らは過去の記事も読んでおくよーに。