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【90日間滞在】台北(台湾)で海外ノマドをした感想

私は2023年11月17日に日本を出国し、台湾(台北)で海外ノマドを始めました。台北では、2024年2月12日まで滞在しました。

台北を最初の地に選んだのは、日本語以外まともに話せないなかで、日本語を話せる人がある程度いる、日本のチェーン店が多く展開している、日本から近い、ノービザで90日滞在できるという点があったからです。

台北での海外ノマドをした場合にかかる費用やWi-Fiのスピード、生活面で感じた良かった点や注意点を解説します。

台湾でかかった費用

まずは台湾でかかった費用についてまとめます。1か月まるまる滞在した12月を例にかかった費用を計算すると以下の通りです。

12月の費用

ここからは、もう少し詳しく費用を説明します。

家賃は高めで狭い

台湾滞在時の部屋。狭い。

台湾は家賃が高めです。私は台湾の不動産会社(日本語対応)と賃貸借契約を結んで台北市中心部の中山区に3か月ほど滞在しました。

台湾ではノービザでも短期から部屋を借りることができます。(ただし長期よりも値段が高くなる)

賃料以外に以下の費用がかかりました。(敷金は光熱費を差し引いて戻ってきたのがだいたい86,000円前後)

  • 清掃費3,000台湾ドル(13,000円くらい)

  • 敷金21,580台湾ドル(11万円いかないくらい)

  • 手数料34,800円

部屋は狭く、窓も小さく、椅子が貧弱だったため、あまりノマド向きの部屋ではありませんでした。

なお、水道代や電気代はいずれも1か月3,000円以内なので、日本よりも安いでしょう。

航空券は成田→桃園国際空港で片道2万円前後〜

航空券は成田空港から桃園国際空港までで、片道2万円で行けました。航空会社はスクートです。

なお、桃園国際空港着の場合、そこから電車で台北市内まで最短40分ほどかかります。

食費は日本よりやや安め

食費は日本よりやや安めの水準です。レストランなどで食べるとあまり日本と変わらないですし、日本食は日本よりも高いです。

ただし、夜市は1食100〜500円くらいで頼めるので、食費を抑えることは可能です。

3.交通費は安い

交通費は、電車、バス、自転車などがありますが、いずれも安い水準でした。電車を使う機会が多かったですが、近場なら片道100円くらい、遠くても130円くらいなので、日本より安いといえるでしょう。

台湾(台北)でノマドをして良かったこと

まずは台湾でノマドをして良かったことをいくつか挙げていきます。

結論からいえば、台湾は、予算に余裕があるなら、ノマドをしやすい場所です。

1.台湾料理が美味しい

魯肉飯と青菜炒め

台湾料理は本当に美味しいです。魯肉飯、コンローハン、鶏肉飯、炒飯、小籠包、牡蠣オムレツと挙げればまだまだあります。

夜市の鶏肉飯とコンローハン(豚肉の角煮に近い)
鼎泰豊の炒飯。味はあっさり目


日本と比べて、特別安くないお店も多くありましたが、それでも量が多いのでお得感はありました。

例えば、以下は台湾の餃子の王将といわれている八方雲集ですが、これ全部で627円(2024年1月のレート)でした。

八方雲集のご飯、飲み物は豆乳

後は台湾では至る所で夜市があることですね。

ほぼ毎日開かれているので、お祭りがいつでもある感じで良かったです。

また、台湾ではウーバイーツが利用できます。料金的には、日本より安くボリュームがある店が多くてお得でした。

2.日本のチェーン店が多い

台北には日本のチェーン店が多くあります。


円安が進んでいたため、日本と比べると高かったですが、以下のような日本でおなじみの店舗が多く見つかりました。

具体例を挙げると、以下のような店舗がありました。

  • ユニクロ

  • 一風堂

  • 金子半之助

  • 三越

  • そごう

  • スシロー

  • コメダ珈琲

  • 大戸屋

日本でもおなじみの店があるので、何か必要なものがあるときや日本食を食べたいときも安心でしょう。

3.Wi-Fiは速くて仕事がしやすい

台湾はWi-Fiが速いカフェが多く、日本以上に仕事がしやすいと感じました。

例えば、LOUISA COFFEEは常時30Mbpsでふかふかの椅子が多くありました。

また、コメダ珈琲は値段高めですが、通信速度は100Mbps出ていました。

そして、コンセントも日本のものを利用できた(Macbookを使っています)ので、変換プラグを使う機会はありませんでした。

4.治安は良くスリやひったくりもなかった

台北は治安がとても良く安心して過ごせました。

一人での海外は初めてだったので、スリやひったくりを警戒していたのですが、拍子抜けするくらい安全でした。

ただし、夜市はスリの被害があるらしいので警戒はしておきましょう。また、街中では子どもが物を買ってくれとお願いしてくることがあります。

5.言葉は問題ない

台北では、英語はあまり通じません。カタコトの英語を話しても聞き返されるレベル笑

むしろ、日本語の看板や日本語が話せる人のほうがいます。(とはいえ年配層が大半で多いとは言えない)

基本的に、日本語しか話せなくてもそこまで困る場面はありませんでしたので、初めてのノマド先や海外旅行としては行きやすい場所です。

ただし、現地の飲食店に入ると、基本台湾語で話しかけられるので、最低限何を聞かれることが多くて、どのように返答すれば良いかはメモしておいたほうがいいでしょう。

例えば、飲食店に入ったら、必ず聞かれることは内用(ネイヨン)と外帯(ワイタイ)です。内用は中で食べる、外帯は持ち帰りという意味です。

ちなみに私はスマホにある程度聞かれそうなことと返答の単語をメモしていました。発音に自信がありませんでしたが、普通に通じたので覚えておくと良いかもしれません。

6.悠遊カードと自転車があれば移動は簡単

台湾には悠遊カード(日本でいうスイカみたいなもの)と呼ばれるICカードがあるので、購入しておけば電車やバスでの移動が簡単です。台北市内であれば、20台湾ドル(約100円)〜65台湾ドル(約300円)くらいなので安く乗り降りできます。

悠遊カードは、コンビニやドラッグストア、スーパーでの決済時にも使えるのでぜひ手に入れておきましょう。

悠遊カードは空港内やコンビニで手に入ります。自分が購入したときは、店員さんが日本語の書かれた案内ボードを見せながら説明してくれたのでなんとか購入できました。

もう一つおすすめの移動手段は自転車です。台北ではYouBikeと呼ばれるシェアサイクルサービスが展開されていて、台北市内であれば、いろいろな場所から自転車を乗り降りできます。

また、料金も安く30分ごとに10元(30分以上4時間以内)、4~8時間の場合は30分ごとに20元、8時間以上の場合は30分ごとに40元しかかかりません。

ただし、クレジットカードを登録する場合、利用できる時間が1回あたり120時間(再度繰り返し利用は可能)なのに加えて、3,000台湾ドル(約15,000円)のデポジットが毎回かかる(返金される)ので面倒です。

台湾の電話番号付のSIMカードを入手するか悠遊カードを決済方法にしましょう。

7.日本よりも安くマッサージを受けられる

台湾ではそこら中にマッサージ店があり、日本よりも安く受けられます。1時間足裏マッサージを基準に考えると4,000円〜4,500円代で受けられるので、日本よりもやや安めです。

また、日本の格安マッサージとは異なり、腕の良いマッサージ師が多い感じでした。

特に台北駅地下にある盲人マッサージ(目の見えない人がマッサージをしている店)では、一度すごく腕の良いマッサージを受けることができました。

8.猴硐(ホウトン)の猫村で猫とふれあえる

台湾の猴硐(ホウトン)は別名猫村と呼ばれていて、100匹くらいの猫とふれあうことができます。

台北から台鉄(台湾の国鉄)で約1時間と少し距離はあるものの九扮や十扮のついでに行くので、猫好きなら訪れたいところです。駅舎を出てすぐの場所や炭鉱資料館のなかなど、至る所に猫がいました。

近くの家の屋根でくつろぐ猫
炭鉱資料館にいた猫

9.昭和のスーパー銭湯に近いサウナ施設は割とある

台北には昭和の風情を感じるようなスーパー銭湯のようなサウナが何店舗かありました。私はそのうちの一つ「喜都三温暖」に行きました。

温泉、食事ができるところ、仮眠室などがありました。値段的には12時間3,000円なので、日本よりやや高いかもしれません。

客層的には中年以上のおじさんばかりでした。

ちなみになぜか、サウナでフルーティーな香りがして、なぜかと周りを見回したところカットされたパイナップルを芳香剤代わりに置かれていました。

台湾でノマドをする際に注意する点

台湾でノマドをした際に現地で実際に感じた注意点を紹介します。これから台湾でのノマドを検討している人は注意しましょう。

1.旧正月は早じまいや開いていない店があるので注意する

日本を始めとした他の国とは異なり、台湾では旧正月(春節)というものがあり、新年よりも重要なイベントの一つです。

私の滞在していた2024年は2月10日が旧正月でした。旧正月前後になると、開いていない店も多いので、この期間に滞在する人は要注意です。特に旧正月の1日前にあたる除夜は夕方以降になるとほとんどの店が閉まっています。

私の確認した範囲では夕方以降に開いている店はケンタッキーくらいしか開いていませんでした。

その一方で、旧正月初日は大戸屋やルイーザコーヒー(台湾発祥のコーヒーチェーン)など一部の店舗は営業しており、特段困ることはありませんでした。

2.生活音がうるさい

なるべく安い値段で宿泊先を選んだこともあるのですが、住んでいる階の上にいる住人が週5回のペースで夜中の2時や3時に掃除機をかけていてガタゴト物音もうるさくて迷惑でした!

幸い、生活リズムが崩れていたので、掃除機の音のせいで眠れないということはありませんでした。

大家さんに伝えましたが、完全に掃除機の音がなくなったのは苦情を入れて1か月くらい経ってからでした。(返信自体は割と早め)

3.安く宿泊するのは困難

台湾でノマドをしようとすると、個室ありで安く泊まれる宿泊先を探すのはかなり難しいかと思います。

例えば、以下は台北にAirbnbで1か月滞在する場合の家賃相場(まるまる貸し切り、Wi-Fi、エアコン)です。

ほとんどの物件は15万円〜30万円と高めとなります。

AgodaやBooking.comといったサイトでも探してみましたが、安い価格帯はいずれもホステルで、個室の部屋はそこそこの値段がしました。

4.下水のニオイが臭い

台北では街中を歩いているとときどき下水のニオイがしてきました。

また、宿泊先(古め)でも風呂の排水溝から下水のニオイが広がってきて、ひどかったのを覚えています。

ネットの口コミではホテルでも下水が臭うといった口コミを見つけたので、注意したほうが良いでしょう。

5.12月〜2月は寒く寒暖差は激しい

台北は沖縄に近いため、日本のように雪が降ることはほとんどなく、暖かい感じでした。

しかし、12月中頃から2月にかけては気温が10℃前後で寒い日が続きました。日本だと冬は脱衣所で着替えるときに寒い思いをしましたが、この時期は台湾でも同じような目にあいました。

また、寒暖差が激しく、暖かければ関東の4月の気温(25℃くらい)ですが、寒いと日本の12月とほぼ同じです。

寒いのが苦手な人は、3月〜11月くらいにしておいた方が良いでしょう。

日本との違いを感じた点

象山から見える台北101

ここからは、実際に台湾に行って、感じた日本との違いについて紹介します。

1.夜遅くまで子どもが公園で遊んでいる

台湾の夜市の近くにある公園がありますが、平日・土日にかかわらず夜の9時や10時でも子どもだけで遊んでいる姿を見かけました。親も近くにいなかさそうだったので、治安が良いのでしょう。

2.台湾発の寿司屋はあまり美味しくない

台北では、現地の会社が運営しているであろう回転寿司チェーンがあります。ものは試しと争鮮に行きましたが、味はいまいちなのに普通に高かったため、コスパの悪さを感じました。ちなみに、スシローも行きましたが、こちらは値段相応で美味しかったです。

3.ビルが全体的に古い

台湾は台北市街であっても全体的に見た目が古いビルが多くありました。以下は台北駅近くの大通りにあるビルなんですが、いつから経っているんだろうと感じるくらいです。

なお、外から見ると耐震とか大丈夫なのかなと感じましたが、中はたいていきれいめなことが多いです。

4.レシート宝くじがある

台湾では、レシート宝くじというものがあります。レシートに番号が載っていて、2か月に1回当選発表があります。

特別賞から6等まであり、一番高い当選金額は4,000万円以上!

ただし、当選確率はかなり低く6等でさえ1%未満らしいです。私も滞在中レシートを集めていましたが、200枚以上のレシートで当選したのは1枚(5等の4,000円)のみでした。(既に出国しており、結局廃棄した)

とはいえ、たった1枚のレシートでお金がもらえる可能性があるなんて夢がありますね!

5.スタバに服が売っている!?

台湾のスタバでは、外で服などが売っていたり、魯肉飯の屋台があったりとよく分からないことになっていました。

許可はおそらく取っているのかどうなのか?

不思議な光景でした。

6.犬が放し飼いでお店の中まで入ってくる

海外あるあるですが、台湾では犬は放し飼いされていることがあります。

食堂にいると、お客さんが犬と一緒に入ってきたこともあります笑

7.飲食店で水が提供されない

海外だとあるあるですが、ローカルのお店だとお水が無料で提供されません。まあ、台湾の水道水はそのまま飲まない方がいいことを考えると当たり前ですね。

8.コンビニに煮卵が売られている

台湾のコンビニでは、茶葉で煮た煮卵が売られていました。熱くて美味しいので、夜食におすすめです。

ただ、煮卵を買うときは、専用の炊飯器のような器に入っている煮卵をビニール袋に入れる必要があったので、ちょっと面倒でした。

9.台湾では日本のNHKも無料で見られる

台湾では日本のNHKの無料で見ることができます。日本のテレビ局自体あまり好きではないので普段から全く見なかったのですが、せっかくなので少しだけ大晦日に紅白歌合戦を見ました。


台湾(台北)は住み心地が良いが、家賃の高さがネック


九扮はあいにくの雨でした。

台湾は食事が美味しく、治安が良く、Wi-Fiが使えるカフェがあるなどノマドにはぴったりの環境といえるでしょう。

また、日本語しか話せなくても過ごすことはできるため、旅行もしやすいでしょう。

ただし、一番の問題は家賃の高さです。AirbnbやAgoda、Booking.comなどで1か月10万円以内で探してもほとんど宿泊先がヒットしません。

東南アジアと比べると、多くの費用がかかる可能性が高いです。

年単位の長期滞在を考えている場合は、取得すれば3年間台湾に居住できる台湾版デジタルノマドビザ(ゴールドカード)もあるものの、直近の月給が16万台湾ドル以上(2024年10月のレートで約74万円)などの条件があるため、注意が必要です。

ノマドである程度稼いでいる人であれば選択としてはありだと思いますが、まだそこまで稼いでいない人は、Airbnbやホテルなどで短期間での滞在にしておいたほうが良いかもしれません。

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