マイナンバーカード取得への道
午後有給を取った。マイナンバーカードを受け取るためだ。
こういう日に限って、午後にやらなきゃいけないタスクがあったり連絡が来たりする。
ライブとかだったら申し訳なさを感じるも、予定がマイナンバーカードなのでどうしようもなさすぎる。
そもそも受け取り予約が1ヶ月先しか取れないのが困る。1ヶ月先の午後に仕事が入るかどうかなんて誰にもわからない。受け取らせる気ないやろとぐちぐち言いながら、バレンタインデーにマイナンバーカードを受け取りに来た。
noteにも書いたが先日は銀行で大失敗をした。なので今回はちゃんとしようと思って。
ちゃんとしようという気持ちはあった。
それでも必要なものチェックリストを確認したのは出発の10分前。この時点で終わっている。
役所の受け取り臨時窓口は結構混み合っていた。老若男女マイナンバーカードを求めてわざわざ予約して、この時間に合わせて訪れた人たちが結構たくさんいる。
まだ受け取れていない人がこんなにいるのかと少し驚いた。遅すぎたかなと思っていたので。
世田谷区の人口は約94万人らしい。それを考えればなかなか予約が取れないのもまだこれだけ残っているのもしょうがないのかもしれない……いやもっと手続き簡略化できんかったんかとか色々思うけど、しょうがない。
最初、書類と引き換えに番号札を配られた。285番。
Kindleで先日買ったキドナプキディングを読みながら待つ。
まさか出るとは思わなかった、戯言シリーズ新作。戯言シリーズは高校の頃に全部買って、引っ越しで全部売って、引っ越したあと電子書籍で全部買い戻した。くどい言い回しが韻を踏みすぎてラップみたいになってて面白い。胃もたれするような西尾維新節が良い。
……しかし、なかなか呼ばれないな。待ち人数も多いし、急いでもいないし、読書の時間を稼げてよいと考えることにした。
「286番でお待ちの方ー286番の方ー」
ところで286番が、なかなか返事をしない。私より後の番号なのに呼ばれるのか。準備の都合とかあるのかな。
声が私に近づいてくる。
「286番の方ですか?」
「いえ285番です」
番号札を見せた。
「お名前は……」
「小早川ですが……」
「……小早川さんですよね。番号札が違いましたね……」
係の人の手元には小早川しあんのマイナンバーカードがあった。
どうやら番号札の番号が間違って配られたらしい。本当の私は286番。じゃあこの285番は何なんだ。
……初手からそんなことある?
普通の人ならまあ、配り間違えたのだろうとか、そんなふうに思うのかもしれないが、散々銀行で事故ってきた私に不穏な空気が漂い始める。
私だけではなく、役所にまで「歪み」が生じているのかもしれない。手続きを阻む何か怪電波を私自身が出していたりするのかもしれない。
ここでつまづいてしまったため、私の頭のパニックのスイッチがオンになった。名前を書けと言われた欄に住所を書いた。もうだめかもしれん。
「身分証明書のご提示ください」
そう言われて出した身分証。
有効期限が今年の1月だと指摘されて冷や汗が噴き出した。
更新申請中ではある。手続きにバカほど時間がかかるとは聞いていたが、期限が切れてもまだ届かないでいた。
銀行の時と同じように、確認のために係員さんが後ろに引っ込んでいった。戻ってこない。デジャヴすぎる。また私は手続きでイレギュラーを起こして人に迷惑を。今回も有効期限を確認しなかった私が悪い。持参しても無効だったら意味がない。
……しばらくして戻ってきた係の人は、保険証とキャッシュカードとクレジットカードでなんとかしてくれた。多分、お情けなんだと思う。だって書いてなかったもん、有効な身分証として、キャッシュカードなんて。
こうして、結局お情けでマイナンバーカードを得た。そう、得ることができたのだ。嬉しすぎてマイナンバーカードの写真を撮ってTwitterにあげかけたが、個人情報の塊も塊なのでやめた。
もう二度とマイナンバーカードを取得したくないのでよろしくお願いします。
そのあと、バレンタインに旦那に作ったガトーショコラはめちゃくちゃうまかった。天才的な腕だった。
手続きはできないけど、お菓子は上手に作れる。できたらステータスを手続きに振りたかった。
マイナンバーカード、紛失しないように頑張りたい。
財布の中のカード、過去3回全部ぶちまけ、1回は落としたことに気づかずに数日経って事務室から「複数のカードが拾われていますが」と呼ばれたことがあったりするので……。辛 マジで辛
マイナンバーカード取得への道
〜完〜
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