第99回次回予告
農園長の激しいドラミングは止まらない。
唸る上腕二頭筋。
揺れる大腿四頭筋。
弾けるハムストリングス。
その肉体には勇者の刃も、鞭おじさんの調教も、テロリストの爆弾も届かず、ましてやアサシンのうまい棒など少し粉っぽい程度だ。
GOTO「ア・タ・シの魔法が聞いてないってどういうこと?☆」
SEIYA「ペガサス…流星拳。」
KENI「おおおおぉ…。ろっこう…さぁぁぁぁあん。」
KENIのフロントラットスプレッドによる風圧でゴリラ達は近付くことさえできない。
鴨虎「これだけアタックを掛けているのに。」
KENTA「沖縄、早く来い。」
KENI「すすすすす水仙水仙すいせんきょょょょーー!!5.5。5.5。5.5。もももももっとふめたはずなおおおおおおにいいいいいい。」
次はサイドチェストだ。
立っていることさえできない圧力。
HONDA「なんて筋肉なんだ」
KOHARA「10secからが詰まらねぇ」
※「兄貴ぃ!!」
KENI「ヒルヒルヒルヒルヒルナンデスうううううう」
KENIのフロントダブルバイセップスが炸裂しようとした瞬間。
〇〇「KENIiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii!!」
〇〇「肩にKICKERバイクのせてんのかぁぁぁぁぁぁい!!!」
全員の脳の中につんざくような声。
何処かからシャウトする魂の叫びが聞こえる。
TAWARA「間に合ったみたいですね。」
OOGA「誰だ!」
KENTA「お前は、琵琶湖沈められ男!」
TAWARA「這い上がってきました。謎の喘息、ケーキの副作用に苦しめられながら。琵琶湖の底で貯めに貯めた積年の恨みを晴らすために連れてきました。南は奄美から北の恐山までドラミングを響かせながら。通信課のお二人です!」
再び脳内から声が聞こえる。
SUKE「名前を呼ばれずに、1ゴリ前になったゴリラが居るものか!」
sasarchy「最前線!最前線!最前線!」
その声はゴリラ達の士気を高めていく。
BANI「な、なんだ!た、高まっていくうううう!!」
GOTO「こ、こんなのはじめてー☆」
TAWARA「これが恐山の力です。更にこの人です!」
KOHARA「つ、次は誰だ!」
出てきたのは作業服の男。
手には星印の缶ビールを大量に持っている。
KENTA「あなたは、工場長!」
TAKASUGI「琵琶湖沈められ男の熱意に負けてここに参上しました。皆さん。丸くなるな。星になれ。」
工場長はそう言うとビールを投げる。
受け取るゴリラ達。
GOTO「星よ☆星になるのよ☆」
鴨虎「乾杯をもっと美味しく」
KENTA「沖縄までは」
HONDA「もう子供じゃないんだ!」
BANI「いっただっきまーす!」
ビールを飲む。
麦芽パワーで目覚める野生。
パンプアップするゴリラ達。
OOGA「行くぞ皆!」
LEO「KENIまで20sec…」
KOHARA「10secまで詰めます」
BANI「後は任せろ」
TAKEDA「ツキイチで。」
畳「ぼん!!」
ゴリラ達「フロントダブルバイセップス!!」
ゴリラ達のマッスルポーズ炸裂
SUKE「GOLLIRAaaaaaaaaaaaaaaa!!」
sasarchy「床の間に飾りたい!!!」
KENI「うおおおおおおおおおおお!!!ffffFTPppppppppppppぃぃぃぃぃぃい!!!」
農園長が星になったゴリラ達の眩しさに倒れる。
ゴリラ達はフロントリラックスポーズで歩み寄る。
※「兄貴ぃ。」
KENI「※…。めっちゃ引いてたやん。千切ろうとしてたね。」
※「いつものアニキに戻ってほしくて。」
KENI「バッチリやられたよ。」
※「兄貴。ゆっくり休んでくださいね。」
HONDA「なんて…なんていい話なんだ…。」
GOTO「だらしないわね☆鼻水拭きな☆」
HONDA「ARIGATO」
※がKENIにうまい棒を差し出す。
以前と変わらない微笑ましい景色。
KENIは受け取ろうとするが、※はそのままうまい棒を首元へ突き立てる。
うまい棒は赤く染まり、中からナイフが。
通信「農園長ーー!!」
流れる血液。
それがトマトであれば良かったのに。
話の収集はつくのか?
第99回イケゴリパーク〜※の裏切り。悲しみの果てに〜