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個人的に多大な影響を受けた/強烈な印象を残したバンド紹介 #1 Slipknot
※個人ブログに掲載した記事を一部加筆修正して転載。
個人的にプレイヤーもしくはリスナーとして多大な影響を受けた/もしくは特に影響は受けていないが色々な意味で強烈な印象を残したバンドを独断と偏見を交えてコラム的に紹介していこうと思う。
一発目はリスナーとしてもプレイヤーとしても最も影響を受けたバンドの一つであるSlipknotを紹介するのが相応しい。
1995年9月、アイオワ州デモインでショーン・クラハン(パーカッション)、ポール・グレイ(ベース)の二人によって結成され、メンバーチェンジを重ねて1999年に1stアルバム『Slipknot』でデビューを飾る。当時隆盛を極めていたニューメタル(モダンヘヴィネス、ラウドロック等と呼ばれていた)の有望株として登場。その獰猛なサウンドで一躍評判となり、続く2作目『Iowa』でそのポジションを確固たるものにした実力派バンドだ。俺が一番好きなアルバムもこの『Iowa』だ。
大学時代だった当時、サマソニの映像を観て大興奮し「何てカッコいい奴等なんだ!」とテンションMAXになったのをよく覚えている。今ではニューメタル、グルーヴメタルと呼ばれているサウンドだが、当時日本ではメディア連中がメタル以外のジャンルにしたくて前述の「モダンヘヴィネス、ラウドロック」という呼称を使っていた。賛否ある表現だが個人的にはこの「ロック」というワードがタイトながらも生々しく有機的なサウンドをピッタリ言い表していたと思っているんだがどうだろうか。
お茶の間にブラストビートを広めた名ドラマーとして知られる故ジョーイ・ジョーディソンのプレイがまた素晴らしく、当時のニューメタル勢の中でもデスメタル的なアプローチを見せておりそこも好きだった。ジェイムズ・ルート、ミック・トムソンのヘヴィで鋭いギタープレイも良い。当時は「ギターソロを弾くのはダサい」というクソみたいな風潮がシーンを支配していたが、ソロを弾かなくても巧さが伝わるプレイを披露していた。俺自身リフを作る時は彼等のスタイルを念頭に置いている部分がある。3rd以降はソロを解禁しておりやはり巧かった。
俺は一応グロウル/スクリームやってる人間なんでコリィ・テイラーのVoに言及するが、デスメタルともメタルコアとも異なる独特の籠った生々しい発声はハードコアの流れを汲みつつも実に個性的でバンドの音楽性に絶妙にマッチしている。実はグロウラーとしても器用で初期の頃はゲロを吐くような呻き声とかもやっていた。ラップ的な早口も多く、当時(今も)ラップは苦手なんだが彼のような怒号スタイルなら不思議と普通に聴けた。クリーンVoは俺はやらないがそっちも巧く実に羨ましい限りだ。
これ以降は常にメンバー間がギクシャクしながらも定期的にアルバムをリリース、ベーシストのポール・グレイやドラマー、ジョーイ・ジョーディソンが死去するという悲劇に見舞われつつも2022年には新譜をリリースし、さらに翌年2023年には待望のKNOTFEST JAPAN 2023で来日を果たす(結局行かなかったが)。彼等の姿を生で観る事が出来た2008年のLOUD PARKは今でも最高の思い出として残っている。あの頃に戻れるなら戻りたい所だ…!