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【ライブレポ】転校少女*定期公演11/14第二部@AKIBAカルチャーズ劇場
ボーカルに聴き惚れる、「エモい」ライブでした。
11月14日(土)に開催された、転校少女*というアイドルグループの定期公演に行ってきました。
今回はそのレポです。
転校少女*については、これまでその名前を耳にすることはあってもそれ以上のことは不勉強故ほとんど知りませんでした。
今回ライブに行こうと思うほどに興味が湧いたのは、先日行われた対バンライブがきっかけでした。
11月3日(月)の文化の日に、アイドルの対バンライブ「秋葉原アイドルサーキットvol.0」がありました。
以前にレポしたイベントです。
ここに転校少女*も出演していました。
この時は別アイドルを観る目的で行ったので、同じタイムテーブルである転校少女*については「あ、出てるんだ」くらいの感覚でしかありませんでした。
ただ、これも何かの縁です。
多少は勉強して楽しまないとなと思い、ライブに向かいしなの電車の中で急いで予習しました。
LINE MUSICによるとグループいちの人気曲らしい「プロムナードの足跡」。
真っ先に聴きましたが、これが刺さりました。
そういえば、後日行われた、ファンによる人気投票でも「プロムナード」は一位でしたね。
ただ、実際のこの対バンでの転校少女*メンバーのパフォーマンスはおろか、セットリストについても正直よく覚えていません。
「プロムナードの足跡」が披露されたのかどうかもうろ覚えです。
レポにも書きようが無かったから省略したというのが正直なところです。
ただ、MCでメンバーが言っていたこれらの情報だけは覚えていました。
・この対バンライブがその日の4公演目であること(不定期公演×2、アイドルサーキット×2)
・ワンマンライブがもうすぐ(11月21日)開催され、しかも一般席は無料(!)であること
リリースイベントならまだしも、「公演」と冠されるようなライブを4回もこなすというのは並みの体力ではないだろうし、一日にそこまでライブを詰め込むというのはそれだけライブを大事にしているグループなんだろうなという印象が残りました。
対バンが終わり、家に帰って落ち着いてから他の曲も聴きましたが、「プロムナード」以外にも良い曲は多く、なんとなくですが興味も出てきました。
ではライブに1回くらいは行こうかな...とその気になったときに思い出したのがMCで告知していたもう一つの情報「無料ワンマンライブ開催」でした。
無料ではあるものの、会場はZepp Tokyoとのことで、なかなかの規模の箱です。
少し気になりだしている程度の人間にとって、そのグループを無料で観られるというのは敷居を下げてくれるという意味でかなり魅力的です。
公式ツイッターを覗くと、ワンマンライブではさらに生バンド(転校バンド)が登場するとのことでした。これまた楽しそうです。
確かに音源を聴いていても伴奏の豪華さは目立っていました。
Zeppくらいの会場であればより映えるでしょう。
11/21(土)転校少女*6周年記念ワンマンライブ『Girl*s Rock』@ Zepp Tokyo にて
— 転校少女*11/21(土)ZeppTokyo無銭ワンマン開催✨ (@tenkoushoujo) November 4, 2020
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歌声が安定?
ライブに行くと決めたら後は最大限楽しめるように予習する段階です。
これまで色々なアイドルを好きになりましたが、この「好きになりはじめ」の時期が一番楽しいと個人的には思っています。
観るもの聴く音すべてが新鮮で、それらをどんどん吸収していくのがたまりません。
転校少女*についても例外でなく、ライブ映像などを観てどんどん深みにはまっていったのですが、特筆すべきと思ったのが、冒頭にも書いた「ボーカルの安定感」でした。
転校少女*のYouTube公式チャンネルには親切にも、過去のライブ映像が多くアップロードされています。
長尺のライブはもとより、一曲分を切り取った映像でも数種類の動画が上がっていたりと、かなりの充実ぶりです。
カップリング曲やアルバムのみ収録の曲でも、たいていは上がっているようです。
ボーカルの安定感の話に戻します。
コロナ禍になってからというもの、アイドルのライブにおいても無観客での配信や、有観客でも配信の形態をとることが顕著に多くなりました。
対バンライブのように複数グループ出演の時は、お目当てのグループの出番までが長いことも多く、それを待つだけで疲れてしまいます。
その点、配信であればおうちで気楽に観られますし、タイムテーブルをみて自分の好きなグループの時だけに時間を合わせて観ることもできます。
会場に行くよりなにかと安上がりですし、非常に使い勝手が良くなりました。
ただ、配信ライブもいくつか観ていくと、ステージにどこか「物足りなさ」を感じてしまうことが多くありました。
とりわけ露呈したのがボーカルの不安定さでした。
好きなグループのよく知っている曲などは、その音源が耳にしみついています。
それと配信で聴こえてくる歌声との差が失礼ながら大きく感じ、「こんなもんだったっけ?」と残念に思ってしまうことがありました。
すべてのアイドルを網羅したわけでもなく、ごく一部のアイドルの配信を観ての感想に過ぎませんが。
声量なのか、音程なのか、はたまたPAとのバランスなのか。わかりませんが、もやもやとした感覚は否定できませんでした。
特にコロナ禍の昨今ではコールも基本的には禁止であり、よりボーカルがはっきりと聴こえるため、そのクオリティが如実に浮き彫りになってしまうのかもしれません。
生で見るとそこまでに感じなかったのですか、不思議なものです。
しかしながら転校少女*に関しては、YouTubeのライブ映像を見る限りそのような物足りなさは感じませんでした。
失礼ながらちょっと「かぶせ」ているんじゃないかと思ってしまったくらいです。
しかもここ最近ではステージに立っているメンバーは3人のみです。
他のアイドルグループにはたいてい4人以上は居るので、単純な数としては劣っているはずです。
それなのに、人数が多い他グループをしのぐくらい安定している。
素晴らしいなと思うにつれ、その時点で10日を切っていたワンマンライブまでの日数が待てなくなりました。
ワンマンを本番とするならば、ぶっつけ本番で観たら100%楽しめるだろうか?
一回くらいはその間に「練習」を挟んでなんとなくの雰囲気を知りたい。
沸々と沸いてきたその思いを解消するべく向かったのが、ワンマンを一週間前に控えた今回の定期公演、第二部でした。
定期公演へ
会場は秋葉原にあるAKIBAカルチャーズ劇場でした。
2週間ほど前には、以前にレポした夢みるアドレセンスというアイドルグループのワンマンライブ会場でもありました。
さらには、先述した「秋葉原アイドルサーキットvol.0」の会場にも使われていました。
アイドルサーキットのほうは2会場開催で、僕が割り振られたのはもう一方の会場だったのですが、2週間のうちに3回もAKIBAカルチャーズでライブを見ていた可能性も大いにあったわけで、改めてアイドルのライブにおけるカルチャーズの存在の大きさを感じます。
行こうと思っていた時には既に前売りの受付は終了しており、当日券で入場しました。
入場時のレギュレーションはマスクはもちろんのことフェイスシールド着用でないといけないらしく、対策は徹底しています。
人生で初めてフェイスシールドをつけました。
会場に入り、下手側のはじっこに座りました。
完全に個人的な話なのですが、僕はどのアイドルのライブに行っても「入り口から遠い側の中列」くらいに座る傾向があります。なぜだかはよくわかりませんが。
理系的に言うのなら、入口への負の走性が働いているのかもしれません。
カルチャーズは上手側からの入場なので、下手の真ん中くらいのところに座りました。
開演10分くらい前でしょうか。メンバーの松井さやかさんによる元気な影ナレが聞こえてきました。
ほどなくしてOverture?SEが流れて開演となります。
「エモーショナルかつ文学的な楽曲をパワフルなステージングで表現するアイドルグループ」
これが、転校少女*が掲げているグループコンセプトです。
はじめて目にしたときは、「随分と大風呂敷を広げているな」と思ったのですが、今回のライブを観るに、このコンセプトに誇張は無いなと思い知りました。
「エモい」という言葉も随分と使いまわされて久しいですが、これ以上に転校少女*を表す言葉が見当たりません。
スローテンポなバラード曲で占められている、というわけでは決してないのにもかかわらず聴かせる曲が多いですし、重すぎない程度にメンバーの歌声も入ってきます。
単に「ノれる」だけがライブでないことを痛感させられます。
今回第二部のライブのセットリストはこちら。
またまた記憶が曖昧なのでファンの方のツイートを参照しました。
M1 終わらない世界
M2 100年キミだけ
M3 ロシアンルーレット
M4 Winter Wish
M5 She’s Rain
M6 じゃじゃ馬と呼ばないで
M7 星の旅人
3曲目披露の「ロシアンルーレット」は初めて聴きました。
赤の照明がメインで、メンバーのシルエットを浮かびあげらせていたのが印象的でした。Aメロは不思議な伴奏で、歌うにリズムが取りにくそうだったなという印象です。
4曲め。「Winter Wish」という、まさにこれからの季節に合った曲でしたが、イントロが流れてきたときに鳥肌が立ちました。
ピアノの重低音から始まるこの曲は、続くドラムとストリングス、さらにはキーボードでしょうか?鍵盤などが支える中で感情を揺さぶる歌詞が並びます。
イントロの時点で名曲と確信する曲にはたまに巡り合いますが、この「Winter Wish」もその類いです。
次のワンマンで登場する「転校バンド」にはストリングスは居ないようですが、生バンドで聴いてみたらどうなるんだろうという期待が膨らむ曲でした。
続く「She’s Rain 」。
「Winter Wish」から続くこの流れは、いわゆるバラードチックな曲というくくりでまとめられるかとと思うのですが、どちらもあんまりしんみりとしすぎないところが良いです。
転校少女*の曲をある程度聴いてみてのなんとなくの総括ですが、上記2曲のような失恋などもの悲しさを歌う曲はいくつかありつつも、それらに辛気臭さはあまり感じません。
悲しい曲は、時に気分によっては聴くのがしんどくなる時も有ったりするのですが、そうした点があまりないのです。
なんと表現したらいいものかわかりませんが、どこかライトに聴くことができる気がします。
打って変わって6曲めに披露された「じゃじゃ馬と呼ばないで」はアガる曲です。
この曲、もとはGALETTeという別アイドルの曲でした。
しかし、GALETTe自体は2016年に解散してしまい、それにともなって宙に浮いてしまったこの曲を転校少女*が「継承」したという経緯がありました。
僕はGALETTeにも一時期興味を持っていたことがあって、なじみが多少はある曲でした。
それにしても、過去のライブ映像を見ても、今回のライブを見ても、「じゃじゃ馬」のBメロを歌うメンバーはなんだか楽しそうに見えます。
かりそめの夢じゃない シアワセは揺るがない
ストレート 真っすぐに 操縦は心次第
Bメロのこの部分、高音の箇所が続き、素人目にも歌いにくそうなのですが、それをそつなく歌いこなすのもすごいですし、特に1番のこの部分を担当する塩川莉世さんからはなにか余裕すら感じます。
続くサビでは、手を横に振ったりと「フリコピ」要素が多く、ここも盛り上がり要素になっていると推察します。
ここに入る直前、おそらく松井さやかさんが「カメラ持ちながら振って!」とファンに「無茶振り」で煽っていました。
直後のMCではこのことに触れ、「MVの撮影をした時には、ファンの方がカメラを振ってくれていた」と言っていました。
この曲のMVは、MV撮影企画により作られたもので、企画に集まったファンにより撮影された映像をつなぎ合わせて作られています。
その撮影の際、ステージ上のメンバーをカメラに納めつつも、サビではつい曲に合わせてカメラごと横に振る人がいたということでしょう。
下に貼ったMVでは、サビの所で横に揺れるスマホやカメラが確かに見えます。
◆じゃじゃ馬と呼ばないで MV
個人的には、「じゃじゃ馬」のベースが好きです。裏打ちする低音が、メンバーのボーカルの高音と合って曲としての音域を広げている気がします。
生で聴くとそれは顕著で、身体の芯を低音が刺激している感覚を受けました。
最後の曲の前にMCへ。
今回の公演は、「過去の衣装」で披露されるという予告がなされていました。
第二部でメンバーが着ていたのはちょうど1年前、2019年の11月にリリースされたアルバム「COSMOS」の衣装でした。
最後に披露されたのが、「COSMOS」のリード曲である「星の旅人」。
COSMOS衣装にちなみ、MCではその当時のエピソードトークが展開されていました。
ファンの方は何回か聞いた話なのかもしれませんが、「星の旅人」MV撮影の裏側も知ることができ、見返して答え合わせをしたくなります。
今回の公演ではさらに、新メンバー3人の加入が決定し、11月21日のワンマンライブでお披露目という「重大発表」もなされました。
一気に3人入るとのことで、本格始動の来年1月からはどのようになっていくのでしょうか。
最後に、ライブ映像を見ても圧巻でしたが、生でみても迫力十分なライブでした
今回のライブにおいて唯一悔いが残るとすれば、写真を一枚も取らなかったことでした。
カルチャーズの座席は前方が着席、後方が立ち見となっているのですが、転校少女*の今回のレギュレーションにおいては前方の客のみ撮影可能となっていました。
今回は曲を聴くことに集中したかったからということもあり断念しましたが、一枚くらいは記念に撮っておいて良かったかもしれません。
転校少女*はデビュー6周年を迎えますが、その長い歴史のなかでなぜ今まで存在に気づくことが出来なかったのかと思うばかりです。
今からハマっても間に合うと信じ、11月21日のワンマンライブを待ちたいと思います。
見出し画像出典:転校少女*公式ツイッターアカウントより
秋葉原アイドルサーキット vol.0ありがとうございました✨
— 転校少女*11/21(土)ZeppTokyo無銭ワンマン開催✨ (@tenkoushoujo) November 3, 2020
次回は11/8 プロムナードの足跡MV上映会&転校少女*文化祭2020@伝承ホール
🎫2部転校少女*文化祭2020のチケットご購入はこちら👇https://t.co/zrp6bQ7P08 pic.twitter.com/h0KGrbLr0G