東京パフォーマンスドール「SURVIVAL!!」
noteに書く内容は思い付きなのだが、どうもアイドルの楽曲のレビューばかりになってしまっている。どこに需要があるのかは分からないが、こういう記事を飽きるまで投稿できるのもこのnoteの良いところだろうか。飽きたらずこれもまたアイドルの曲の話です。
タイトルにある「SURVIVAL!!」は東京パフォーマンスドール(TPD)の4枚目のシングル、「逆光×礼賛」の初回限定C盤に収録されていた。表題曲ではなくあくまでカップリング曲であるものの、以前の記事で書いたBRAND NEW STORYと並んでライブでは欠かせない曲になっている。
地面から響いてくるような低音からこの曲が始まる。TPDのライブ、500人規模のライブハウスでこのイントロを聴くと、体の奥に音が響いてくるような気持ちよさと、いつものこの曲が始まる、という高揚感を覚える。ギター以外打ち込みで構成されている曲なのだが、ドラムっぽい音が曲のリズムを引っ張っていっている。僕は指でピアノのように動かして曲のリズムをとることが好きなのだが、この細かい音符の刻みは、指で合わせるのにちょうどいい。実際のライブに行っても腕を下に垂らしながら人知れず拍を取ったりしている。
ドラムの激しさに合わせるかのように、振りも体全体を使った激しいものになっている。イントロではメンバーがギターを強く弾いているかのように腕を鳴らす。続いて何かをつかみに行くかのような前傾姿勢へと続く。一転、歌唱パートになるとと手を上に掲げる振りが多くなる。手を挙げるくらいならファンも振りの真似をするのがやりやすく、またメンバーとともに手を挙げることでポーズとしても一体感を得られる。
TPDはアイドルというくくりではあるものの、パフォーマンスレベルが高い。難しい振りなんていくらでもできそうなものだが、この曲で単純な振りを入れてくれるのはファンからするとありがたい。
この「SURVIVAL!!」、どういうわけかCD収録の原曲とライブバージョンで一部違うところがある。2番サビからラスサビへのつなぎ、オリジナルでは勢いが落ち、落ちサビのような静かな雰囲気になっているのだが、ライブバージョンでは打ち込みによるドラムのようなリズムがより激しく打たれ、ラスサビまで勢いを落さないまま繋げていく。動と静のメリハリをはっきりとするという意味ではオリジナルバージョンも良いのだが、ライブバージョンのほうがメンバーへのコールを遠慮せず入れることができ、最後に向けた盛り上がりが小休止ないままに一層強くなるから好きだ。実際、このライブ動画でも、この部分には大きくコールが入れられ、盛り上がりに一役買っている。
この動画だと2:20くらいだろうか。
こんなかっこいい曲を持ちながらも、最近のTPDの楽曲の傾向は少し趣が違う。
これまでリリースされた曲を見ると、BRAND NEW STORYやSURVIVAL!!などの初期に多くリリースされた力強い曲がある一方で、最近はアイドルらしいといおうか、親しみやすい曲が多くリリースされている。これまで2枚のアルバムを出したが、初期の曲が多く収録されている1枚「We Are TPD」と2枚目の「Hey, girls」ではジャケットから雰囲気が対照的である。メンバーが着ている衣装を見てもその差は大きい。1枚目では全員が白に統一されたナポレオンジャケットを身に着けていたのが、2枚目では各メンバーごとに違ったカラフルな私服っぽい衣装に変化している。曲の雰囲気も併せ、モノトーンから色彩鮮やかに、という変わりようが見られる。もちろんどちらも良いのだが一辺倒にならないのもこれまた素晴らしい。また、楽曲や衣装が多彩になることで、ライブやそのセットリストも豊かになっている感がある。一見対極にみえる力強い曲とかわいらしい曲は融合することでその振れ幅を大きくし、次にどちら側の曲が歌われるのだろうかという楽しみが生まれる。序盤で新しめのガーリーな曲が来ても、終盤にかけて突き進んで行くような初期の曲が流れると、ライブ前後半がまったく違ったものに見える。
そんなTPD、9月14日(木)にオンラインライブを開催する。これで第二弾だろうか。個人的にはファンの掛け声あってこそのライブと思っているので、それがないオンラインライブには物足りなさをイメージしてしまっている。そのため、6月に開催された前回のライブは見ていなかった。しかしかれこれ半年以上もTPDを観ておらずTPD不足になり始めているのと、そうは言うもののオンラインライブはいかがなものか、実際には楽しめるんじゃないかという興味もわいてきているので、チケットを買うことにした。最近は個人での活動が増えてきているTPDだが、グロスとなったときの魅力を感じられるのはやっぱりライブでしかない。いつものノンストップライブということだが紹介したSURVIVAL!!はやってくれるのだろうか。セットリストや演出も含めて今から楽しみである。
※動画リンクをうまく貼れていなかったので再掲しました。