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なぜ日本ではバレンタインデーにチョコを贈るのか?発祥は神戸の「モロゾフ」から

なぜ日本ではバレンタインデーにチョコを贈るのか?発祥は神戸の「モロゾフ」から

日本で「バレンタインデー=女性が男性にチョコを贈る日」という習慣が定着した背景には、神戸の洋菓子店「モロゾフ」が大きく関わっています。その歴史を振り返りながら、どのように現在の文化が形成されたのかを解説します。


1. モロゾフとバレンタインデーの起源

1932年、神戸で創業したモロゾフは、ロシア人実業家フョードル・モロゾフによって設立された洋菓子店です。このお店が日本で初めてバレンタインデーにチョコレートを贈る文化を提案しました。

  • 1936年:モロゾフが「バレンタインデーにチョコレートを贈ろう」という広告を新聞に掲載。これが日本初のバレンタイン商戦の始まりとされています。

  • 当時はまだ一般的ではありませんでしたが、神戸を中心に徐々に認知され始めました。


2. 戦後のバレンタイン文化の広まり

第二次世界大戦後、日本に再び西洋文化が流入し始めました。

  • 1950年代:製菓メーカーが「恋人にチョコを贈る日」としてバレンタインデーを広めるマーケティング活動を展開。

  • 1958年:メリーチョコレートが伊勢丹で「バレンタインセール」を開催。これが本格的な商業イベントとして定着するきっかけとなりました。


3. なぜ女性から男性へチョコを贈る文化に?

日本独特の「女性から男性へ」という形は、製菓会社のマーケティング戦略が大きな影響を与えました。

  • 背景:戦後の日本では、まだ男性優位の社会が強く、女性が自分の気持ちを表現する機会が限られていました。そのため、「バレンタインデーを使って女性が意中の男性に想いを伝える」というコンセプトが受け入れられました。

  • また、「義理チョコ」「友チョコ」といったバリエーションは日本独自の発展で、職場や友人間での交流を重視する文化に基づいています。


4. 神戸がもたらした洋菓子文化

神戸は古くから港町として海外との交流が盛んであり、洋菓子文化が根付いた地域です。モロゾフのほかにもゴンチャロフやユーハイムなど、バレンタインに関連する洋菓子店が数多く誕生しています。これらの企業が中心となり、バレンタインデーを「チョコレートの日」として発展させました。


5. 現在のバレンタインデー

今日では、バレンタインデーは恋愛だけでなく、職場や友人間のコミュニケーションの一環として楽しむイベントへと進化しました。チョコだけでなく、クッキーや手作りスイーツを贈る人も増え、多様な形で愛や感謝を伝える日となっています。


まとめ

日本でバレンタインデーにチョコを贈る習慣が生まれたのは、神戸のモロゾフが発端でした。その後、製菓会社のマーケティング戦略や日本独自の文化によって発展し、現在では日本の大切な年中行事のひとつとなっています。このような歴史を知ることで、バレンタインデーがより特別な日になるかもしれません!

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