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ロミーシュナイダーのシャツとデニム姿が語ること

*旧ブログexciteblog 「M's」2020年 06月 17日付、より移動。

ロミー・シュナイダーと言えば、元祖シャネルのアイコンで有名。ブレードの縁飾りがグルリと取り囲んだ襟なしのショートツイードジャケットに、膝丈スカート姿のロミーシュナイダーは完璧だ。20代の頃。若く瑞々しい。

もっと自分の年齢に近いロミーが見たい。ネット検索では晩年のシャネルスーツ姿は見つからなかった。代わりに、白いシャツとデニムのロミーが目を引いた。

シャツとデニム、ロミーが女優として活躍した50年代-80年代から現代まで、人びとはかなりの確率でシャツとデニムあるいはその他のパンツを身につける。男も女も老いも若きも、スカート人口がグッと減っている分、シャツとデニムやパンツ姿は増え続けている。

金持ちも貧乏人も、身分が高い人も庶民も、各アイテムの質の違いはあれど、ともかく多くのひとがシャツとパンツを着る。そんな誰でも可能なスタイルで、だからこそと言うべきか、個人の資質や雰囲気が際立つ。

ロミーの場合、70年代っぽい裾がやや広がったジーンズに白シャツと幅広のベルトというパターンが多い。ともかく、こんなにも端正なシャツとジーンズ姿があるなんて、と息を呑んでしまった。忘れ難くて、ブログに数度に渡って同じようなことを書いている。

ロミー・シュナイダーは婚約者のアランドロンと破局後、2度の結婚と離婚、破産、子供の事故死を経験する。1982年43歳で自宅で亡くなっているところを発見された。ヴィスコンティ映画を始め多くの名作に出演したキャリアも去ることながら、浮き沈みの激しい波乱の生涯に注目されることも多い。老いたロミーのシャツとデニム姿は永遠に見ることができない。


※ 肝心のロミー・シュナイダーのシャツ姿は、普段着のせいかメジャーなファッションサイトではなかなか見つからない。ランダム検索では多く散見される。


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