目標管理制度がなぜ上手くいかないのか?
人事制度として、目標管理制度はよく導入されている。期初に目標を立てて、その達成度で人事考課をつける、というものだ。
目標管理制度の目的の一つに、組織の戦略を実行まで落とし込む、というのがある。例えば、全社の売上100億円が目標とすると、各部門はその目標達成のため、各自の戦略を立てる。それを個人レベルまでブレイクダウンしたものが、各自の目標となる。
逆に辿れば、全員がブレイクダウンされた目標を実現すれば、会社目標を実現できるのだ。
だが、実際には各自が一生懸命目標を立て、歯を食いしばり目標を達成しても、会社の業績はちっともよくならず、まるで人事考課のための目標管理制になっていないだろうか。
問題の一つは、上司の課題設定力にあると思う。ただ上から降りてきた目標をそのまま部下に伝えていないだろうか?
経営層から末端の社員まで、それぞれのレベルで戦略&戦術があるが、それをつなげるには何が課題かを突き詰めて考えなければならない。
上の例では売上100億円という全社目標に対し、各部門の戦略を考え抜いたうえで、実現する戦術を部下とすり合わせしていくべきなのだ。
いくら各自が自分の目標を頑張っても、会社業績工場につながらない戦略のもとでは、徒労に終わると思う。そうして会社全体が疲弊していき、目標管理制度も人事考課を決めるだけの制度になってしまう。
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