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冬の吐息

忙しいと泣きそうになるのは何故だろう。
心の中に小さな不安や不満が
積もり積もっていくからだろうと、その時
ふと思った…。

自分ではどうにもできない――いや、本当はどうにかできるはずなんだ。でも、それを一人で背負うのは無理だ。力不足だと痛感した。

頑張っても、その頑張りには限界がある。
全力を出したところで、どうにもならないことだってあるのだ。でも、それでいいじゃないか。自分なりに精一杯やれたのなら…。

追い立てる声がどこから聞こえてきたとしても、
その声がどれだけ大きくなっても、体はひとつ、心だって限られた力しか持たないんだ。

胸の奥からこぼれた溜息が空気に紛れて
消えた…。





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