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学生帽に対するこだわり。

学生帽が好きである。今年32歳になったにもかかわらず、僕は着物を着た上に袴を履いて学生帽をよく被っている。我ながらかなり恥ずかしい行為だと思う。流石に学生服は着られないが、学生帽だけなら、いざとなったら頭から外せば良いだけだから、気が楽なのである。

ただ学生帽であればどんなものでも良いというわけではない。勿論、早稲田大学の学生帽や帝国大学の学生帽も好きなのだが、僕があくまで好んで被るのは旧制高校の白線帽なのである。

旧制第一高等学校の白線帽
早稲田大学の学生帽
帝国大学の学生帽

早稲田大学や帝国大学の学生帽は所謂角帽である。1960年代辺りまではこうした角帽を早稲田大学や国立大学の大学生が学生服姿に被っていたらしいが、僕は平成生まれなので当然その時代は知らない。しかしである。24歳か25歳の時に私は山田洋次監督のダウンタウンヒーローズという映画を観て、旧制高校の存在を知り、バンカラという文化に触れて、学生帽の魅力にハマってしまったのだった。

は元々黒が好きだからという事もあるかもしれないが、学生帽のデザインにまず惹かれたのだった。文句なく黒マントに高下駄を履いて白線帽を被る旧制高校生は私にとってはカッコいいのだ。
僕はいつしかこのダウンタウンヒーローズの聖地である愛媛県松山市へ旧制高校生の格好をして行こうと思い始める程だった。

バンカラの旧制高校生

だが生憎僕は都内で育った為に学生服は学生時代に着用していなかったので、持ってはおらず、仕方なく着物姿に学生帽を被って2022年の春に松山市へと旅立ったのである。

ダウンタウンヒーローズの撮影場所となった宇和米資料館にて

当時はまだコロナ禍という事もあってインバウンドの観光客もなく、悠々自適に旅を楽しめた記憶がある。しかしながら、旅の最中はせっかく学生帽を被ってきたのに、汗が頭に溜まって仕方ない為、よく頭から外していたものだった。学生帽は汗を吸わない事が何よりも難点であると思う。

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