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北アルプス 燕岳から槍ヶ岳

登山・写真紀行2


 平成17年9月28日、長野県中房温泉を早朝出発、温泉の湯の香を感じながらの登山口。つづら折りの急坂を進みながら休憩用のベンチが所々にある樹林帯の静けさに靴音を響かせながらの登山道、私の一番気持ちの休まる時間である。今回撮影ポイント3ヶ所に決めていて、この季節紅葉はどの位進んでいるのか、はやる気持ちで一杯である。登山口から2時間余り、食堂、売店だけの合戦小屋に着く。おしるこを注文し、餅が少し硬かったのを今でも覚えています。登山開始も変わらずの急坂のザラザラした花崗岩が露出した足場を進み、ようやく森林限界を超えて展望が開けてきた。今日の第一ポイントだ。表銀座稜線越しに槍穂の写真だ。幸い天気もバッチリ。紅葉の色も鮮やかにフィルターを交換して早速何枚も撮る。第一ポイントの撮影に満足して第二ポイントの燕岳頂上だ。燕山荘に寄らず頂上到着10時5分。槍ヶ岳、小槍も素晴らしい雄姿だ。三脚にカメラを設置した所で、軽い食事、パン、菓子を食べゆっくりと辺りの眺望360度、息を飲む絶景である。頂上は狭いのに10人程の登山者がいて私に遠慮しているような感じだったが、それでも撮りまくったのです。いよいよ3番目の期待一番のポイント燕山荘から間もなくの稜線左側の台地に陣取り撮影開始。表銀座稜線の紅葉、西方面の槍ヶ岳、左に並んで大喰岳、中岳、南岳とすっかり写すことが出来たのです。


 今日のポイントヶ所は山岳雑誌、山岳ガイドブック等のグラビア、写真集を拝見していて、こんな写真いつか撮りたい、と思っていたのです。技術的には素人でも晴天に恵まれれば私だけの写真は撮ることが出来るんだと強く心に決めていたのです。この時の槍ヶ岳2枚の写真は玄関に掲示しています。

                   柳田 武男  83歳


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