【スプリンターズステークス】基本情報・データ

秋のGⅠシーズン初戦となるスプリンターズステークス(以下、「スプリンターズS」)の基本情報、過去データについてまとめる。


1.基本情報

スプリンターズSは中山競馬場・芝・外回り・1200mで行われる。


コースの特徴としては、

①スタート直後に下り坂があるため、ペースが流れやすい(ハイペースになりやすい)
②ゴールから2ハロンが坂になっており、ラスト1ハロンは急坂になっているため、タフな展開になる
③しかしながら、改修や野芝メインで行われることもあり、開催時期的に高速馬場になりやすい

ことが挙げられる。

2.枠順別成績

枠順別成績(過去20年)

過去20年の枠順別成績を見ると、勝率・連対率・複勝率で7枠が最も良い成績ということになっている。

しかしながら、馬場改修後の2015年以降に絞って成績を見ると、7枠で複勝圏内に入ったのは、レッドファルクス(2016年3人気1着)のみである。
また、6枠での複勝圏内はレシステンシア(2021年2人気2着)のみ、8枠での複勝圏内もミッキーアイル(2016年2人気2着)、アウィルアウェイ(2020年10人気3着)の2頭のみである。

このことから、馬場改修後は外枠が不利になっていると言えそうである。

3.脚質別成績

一般的に短距離戦は逃げ・先行有利になりやすいが、スプリントGⅠ・高速馬場ということを考慮するとさらにその傾向は顕著になる。

脚質別成績(過去8年)

しかしながら、スタート直後の下り坂の影響でペースが流れ、前傾ラップになりがちなこのレースでは、逃げ残ることは困難である。実際に、馬場改修後の2015年以降、逃げて勝った馬はおらず、ミッキーアイル(2016年2人気)・モズスーパーフレア(2019年3人気)の2着が最高である。

複系の馬券を狙うなら、逃げ・先行・差しを中心に据え、追い込みはよほどの有力馬でない限り避けてもよいといえるのではないか。

4.前走別成績

主な前走別成績(過去10年)

前走セントウルS組は過去10年で5勝を挙げている。

GⅠ安田記念からの直行組は過去10年で2勝を挙げている。この2勝は2020年のグランアレグリア(安田記念3人気1着)、2017年のレッドファルクス(安田記念3人気3着)といずれも安田記念で好走する実力のあった馬である。

ただし、GⅠからの直行組は前走の大敗から巻き返して複勝圏内に入る場合もあるので注意(2015年サクラゴスペル、2017年レッツゴードンキ、2022年ナランフレグでいずれも1200m~1400mで重賞勝ち経験あり)。

5.血統別成績

近10年のうち新潟開催の2014年を除く9年の血統別成績

ミスタープロスペクター系で、スウェプトオーヴァーボード、アドマイヤムーン、キングカメハメハ、Raven's Passと、4頭の種牡馬で5勝を挙げている。ミスプロ系の中で注目したいのは、フォーティナイナーの系統で【3・2・2・9】(3着内率43.8%)と、半数近くが馬券に絡んでいる。

高松宮記念同様、非主流血統が好走しやすいレースではあるが、馬場改修後の2015年以降はサンデー系の好走も増加傾向にある。

父、母父に米国型血統を持つ馬の好走率が高い。


                                以上



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