①/②『みなさんのおかげです 木梨憲武自伝』

①/②木梨憲武氏著『みなさんのおかげです 木梨憲武自伝』読了。

今回は私の大好きなとんねるずの木梨憲武さんの自伝的エッセイを読みました。読んで感じたことをまとめていきます。項目は以下の通りです。


①「おかげさまです」の精神

②お笑いを見ることに求められるリテラシー

③企業家としての木梨憲武、とんねるずというイノベーション

④石橋貴明氏の存在


今回は①②を扱います。


①「おかげさまです」の精神

今回、木梨憲武さんが本著を書こうと思ったのは、人生を振り返って今までにお世話になった人に感謝したかったかららしいです。これだけ成功をおさめて、トップスターでありながら、「今の自分がいるのは支えてくれた皆様のおかげ」とはっきり言える謙虚さに改めて惚れてしまいました。成功者が、自分の功績を自分の努力と才能のおかげだとし、社会の分断が進む中、常に謙虚でいられる成功者の木梨憲武さんをこれからも応援したいです。そんな社会の分断を問題視した書籍は以下より。


マイケル・サンデル氏著『実力も運のうち 能力主義は正義か?』

 


②お笑いを見ることに求められるリテラシー

前々回に包括的性教育を扱った太田啓子氏著『これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン』



には、アダルトコンテンツに触れる場合には、きちんとそれがファンタジーであることを教えて、当事者のリテラシーを高めなくてはいけないと書いてありました。これはお笑い番組でも同じだと思います。木梨憲武さん自身も「もともとお笑いというのは、意外性や驚き、常識から逸脱したところから生まれてくるんじゃないかな」と言っています。リテラシーが必要だと思ったのは、本著に「買うシリーズ」の話が出てきたとき。「買うシリーズ」とはバナナマンやおぎやはぎなどのとんねるずの後輩芸人が、とんねるずとともに高級店を訪れ、高級品を買うか買わないかその場で決断を迫られるシリーズです。当時、リアルタイムで見ていた私は後輩芸人たちが慌てふためく様子を見て笑いが止まらなかったのですが、視聴者からは「パワハラだ」などの苦情が相次いだそうです。しかし、この企画は事前にターゲットとなる芸人とは打ち合わせをし、今買おうか悩んでいるものをヒヤリングし、最後の一押しをとんねるずにしてもらいたいというところまで合意できていたみたいです。芸人さんもプロですから打ち合わせしてるのに、聞いてないふりをして本気で驚いていた演技をしていたみたいです。つまり、この企画もプロたちによって作られた「ファンタジー」だったのです。テレビで流れるものは「ファンタジー」。この点はお笑い番組を見るにあってのリテラシーを養うために知っておきたい大事な点だと思います。


今日はここまで。


以上

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