④/⑤ 『幸せの女神は勇者に味方する 人生の新しい扉を開く50の提言』


④/⑤ 布袋寅泰氏著『幸せの女神は勇者に味方する 人生の新しい扉を開く50の提言』読了。



今回も私の大好きな布袋寅泰さんの本を紹介します。


今回も、私の印象に残ってる部分を引用して、引用した文章のそれぞれに私の感想をつらつらと書いていきたいと思います。長くなってしまったので、全5回に分けて投稿したいと思います。今回はその4回目です。


リスクを厭わず夢を追って勝負するという人は、大多数の安定志向の人がいるからこそ、自分が勝負できることを知っておいたほうがいいだろう。夢を追い求められることを幸せと感謝し、それは多くの堅実な人がいるという社会のベースが前提だということを頭の片隅には置いておいたほうがいいかもしれない。

幸せの女神は勇者に味方する 人生の新しい扉を開く50の提言


→布袋さんがこういう考えを持っていることにすごく嬉しさを感じました。というのも、私の座右の書の一つであるマイケル・サンデル氏の”The Tyranny of Merit”(邦題『実力も運のうち』)で書かれているように、現代社会の分断は「勝ち組」の「自分の成功は自分の努力と才能のおかげによるものだ。だから、それに相当する報酬や社会的地位を得る権利がある。」という驕りや勘違い(hubris)が原因だとサンデル氏は指摘しています。そして、彼はどんな人も必ず他人のお世話になってるし、運という要素からも逃れることはできないということも言っています。例えば、サッカー界のスーパースターであるメッシ選手はたしかに才能もあって、努力も相当して実力で今の地位を獲得し、相当な報酬ももらっています。しかし、サンデル氏はここで疑問を投げかけます。「もし、メッシがルネサンス期に生まれてたら、つまりサッカーがまったく知られていない時代、社会に生まれていたらどうだろうか」と。つまり、人が成功する時には努力や才能も関係するかもしれないが、絶対に他者に助けられてることもあるし、自分の成果を評価してくれる時代、社会に生まれたという運も絶対に関係している。だからこそ、サンデル氏は現在の分断を克服するためには「勝ち組」が驕りを捨て、謙虚になることが必要だと説いています。これは日本語ていうところの「おかげさまで」の精神だと思います。その観点でいうと、布袋さんの発言からは成功をおさめていても、決して驕らず、周りに、しかも自分とは直接関わっていない人にまで感謝をしていることがわかります。違う業界だと、ダルビッシュ有選手もインタビューで、「今の自分があるのは運のおかげです。」とはっきり仰っていました。成功していながらも周りの人への感謝を忘れなかったり、謙虚でいる人はカッコいいですよね。そんな大人になりたいものです。


"The Tyranny of Merit" 


『実力も運のうち』



以上

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