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NeurIPS2024に参加してきました

投稿者のプロフィール
- 東大工学部四年
- NeurIPS workshopに採択されたので本会議の方も合わせて参加してきた
- 参加期間はカナダ現地時間で12/10~12/14
- 海外は8年ぶりだった

Vancouverについて

NeurIPS2024の会場となったバンクーバーはカナダの西海岸側にある都市です。カナダといえばトロント大学なのですがそちらは東の五大湖側にあるので, かなり離れている場所にあります。
時差は17時間で, 初日は公演を聴いているのか寝てるのかわからないぐらい苦しみました。
カナダは公用語が英語とフランス語なので, 空港では2つの表記がなされていました。これはかなり面白かったです。

午前10時ぐらいのバンクーバー
超でかいクリスマスツリー
午前7時くらいのバンクーバー, とても暗い, 奥にMicrosoftが見える

あとマックは美味しかったです。魚と肉は何を食べてもハズレはありませんでした。

マック, 1300円ぐらい, 美味しかったけど意外と量は日本と同じだった
夜ご飯1
夜ご飯2
夜ご飯3

あと僕はベンチプレス100kgを挙げるほど巨漢なのですが, 朝ごはんをモリモリ食べていたらホットサンドの差し入れをもらいました。人の温かみを知ることができました。

モリモリ食べてた朝食, ソーセージが美味すぎた
なんかもらった(with no extra costs)

モンスターも結構飲みました

レッドブルブルベリー味, これは日本でもぜひ欲しい

NeurIPS2024の流れ

West会場
East会場

なんと恐ろしいことに, この2つの建物を丸ごと使って行われます。

日程

12/10: 開会式とかInvited talkとかAffinity Event, 18:30以降は懇親会もあるんですが, 万単位の人が参加するイベントなのでめちゃくちゃ混雑します
12/11~12/13: 本会議
12/14, 12/15: Workshop←自分が発表したのはここ

本会議中の1日の流れ


10時まで: Invited talkなどがある
10:00~11:00: 分野ごとにOral presentation
11:00~14:00: ポスターセッション
15:30~16:30: 分野ごとにOral presentation2
16:30~19:30: ポスターセッション2

これらが全てではなく, これらの合間に企業ブースがあったりだとか, 合間にInvited talkが挟まったりしたりだとかします。基本的に自由です。
非常に大きい学会なので一日中ポスターセッションを回っていたりすると1日が終わる頃にはクタクタです。自分は時差ボケがなかなか治らなかったこともあり, ホテルに帰ったらすぐ倒れてました。

開会式ではBest paperの表彰がされます。写真を撮り忘れたのですが, Not All Tokens Are What You Need for Pretrainingというpaperもawardを取得していたので是非みてください

Best paper
Test of Time: Ilya sutskever, 混みすぎて自分は立ち見になった

Invited TalkではIlya sutskeverによるTalkも聞けました。生で見れて感動しました。

あとJeff Deanの「AI will Reshape Chip Design — Jeff Dean at NeurIPS 2024」もみてください

ポスターセッションは会場が本当に広いです。論文を見るのに夢中になっていたので会場の写真は撮れていないため, 記事を執筆中にXで適当に検索してヒットしたものを貼ってみます。
自分は今の研究分野にも関係する
1. Multimodal
2. Medical Application
3. speed-up or reduce memory footprint
の3つをテーマに主にポスターを回っていましたが, 数歩あるけば絶対にテーマにヒットする論文があり, それを真面目に見て質問していたら気がついたら4時間は経っていました。熱意があり, 濃い空間でした。

Visual Decoding and Reconstruction via EEG Embeddings with Guided Diffusion

↑あとこのポスターの発表をしてくださった方, 自分が医療系でECG(not EEG)を扱っていることもあり, 詳しく説明やinspiredされた論文, valuable insightsを与えてくださりありがとうございました。好きな分野にかける熱意は言語の壁を越えることを実感しました。

企業ブース

企業ブースでは名だたるスポンサー企業が勢揃いしていました。こんなに豪華なブースを観たのは初めてかもしれません。
企業ブースでも時間によって企業で取り組んでいることの発表などが行われていました。
かなり日本に在住している人的には驚くべきことに日本ではビックテックと呼ばれる企業もHiring eventをしていました。かなりの割合でminimum qualificationがPhDではあり, 日本でのポストはなかったので当てはまるものは少なかったですが….

Tesla ロボット

Teslaのロボットも見れました。この企業ブースに世界中の技術が集まってると思うと感慨深くなりました。

Alibaba cloudはなぜかここでポスター発表をしていました。
あとは色々なSwagももらえました。

NeurIPSサーモス
sakana.ai bag

本会議に参加して感じたこと

とにかく今まで参加してきた学会の中で学生, 企業の熱意が非常に高かったです。学生側は万単位の聴衆の中何時間も質問攻めを切り抜けていますし, Oralの発表後も「The authors will be on the job market.」と締めくくる発表があり, 研究職に就きたい野心的な態度の学生が多く, 非常に刺激的でした。

論文を読むだけなら別に海外にいかなくても日本国内で良いだろと思っていた時期もありましたが, 実際に現地にいくべきです。論文を検索している際, 知らず知らず検索ワードによるフィルタリングが行われており, 本当に欲しい論文が出てきていない可能性が大いにあります。
NeurIPSという万単位の人が参加する国際カンファレンスでランダムなポスターをランダムウォークすることは全研究者にとっても必要だと考えます。

悲しいことに, 会場内にいたNeurIPSで発表している日本の大学の大学生は非常に少なく, 3桁もいない気がします。国際社会での日本の大学のプレゼンス低下がだとかまで主語目的語をデカくするつもりはないんですが, あまりに日本の大学の学生が参加しておらず危機感を覚えました。日本語が苦手なので上手く表現ができないんですが, 体感的には日本で扱っている手法や常識をよりブラッシュアップさせてくれる経験がNeurIPSにはありました。

それでもNeurIPSに投稿されたネタは2024年5月のネタなので, 今の本当の最先端はさらに進んでいるものなんだと思われます。まだまだ発展していく分野ではあると思うので, 引き続き研鑽していきたいです。

あとはNeurIPSなどの特別な学会を通してHiringもするなどといったルートが海外のPhDには開かれている気がしました。日本でもこういったポストが増えればPhDに心置きなく進める学生も増えるのではないかと思うのですが, これはあまりに浅はかな思考でしょうか

LecunのLinkedIn

あとは会場で公式の懇親会、ポスター以外で周りの人の雑談に混ざれなかったのが少し心残りですね。 彼らの雑談の中から今本当の最新のAI情報が生まれていた気がします。 そういうのを吸収すべきという点でも対面で参加するメリットを感じました

見てきた発表一部抜粋

見てきた発表でメモしていたものをコメントがあるものはコメント付きで公開します。


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