ふとした瞬間に
遮断機が上がるのを待つ車内。
枝分かれした道を歩くおじいちゃんがいた。
左手に少し重そうなビニール袋を、右手に杖を持ってゆっくり歩いていた。
大丈夫かな
ふらついてはいないかな
どんな人生を歩いてきたんだろう
今はどんな気持ちなんだろう
いろいろと思ってしまった。
もしも、辛い思いをしていても今の自分には何もできないなと感じたら目の前が霞んだ。
高校生の頃、当時仲が良かった子と帰るとき先に靴を履いて、その子の靴も一緒に出して待っていた。
自分の中では自然にとった行動だった。
でもその子にとっては、自分でできることなのに、とそう思っていたと後から知った。
良かれと思ってとった行動は、相手からしてみれば迷惑になることもあると考えさせられた。
同時に考えるあまり、行動できなくなっている自分がいるのも事実だ。
すごく難しい。
最終的には、そのときそのとき自然にとった行動が最善なのかなと今の自分は思う。
本当の気持ちを知れるかは分かりませんから。