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車椅子おばあちゃんのひとり旅?その1

初めて一人旅をしたのは、2018年春のことです。
長女は自立して単身生活、次女はカナダ留学の準備中でした。

「子離れして、一人で人生を楽しまなくちゃ!」
「娘たちに安心してもらえるように・・・」

という口実で一人旅を計画。
まず、最初から完全な一人旅はハードルが高すぎるので
車椅子で参加できる「ユニバーサルツアー」を調べてみました。
障害のある方向けの安心なプランで、当時は「クラブツーリズム」さんや「HIS」さんなどで扱いがありました。

「おひとり様参加OK」
「ふむふむ、追加料金有かぁ、まあいいや」
フルタイムで働いていて、気が大きくなっていたようです。
ツアーの一覧を見てみるといろいろありました。
海外ツアーもあります。
「そんなに休めないし、料金高すぎ!」
国内ツアーでも、よく見ると宿泊ホテルにユニバーサルルームがないプランもあります。
「なるほど、なるほど」
一般のお部屋でも使える方もいらっしゃるからですね。

私は一人参加なので、ユニバーサルルームは必須です

ユニバーサルルーム有
リフト付きバス移動
2泊3日くらい
集合場所、費用等々、条件に合うツアーを探していたら

「淡路島、大塚美術館を巡る旅」というツアーが目につきました。
2泊3日です。
東京駅に集合し、新幹線で神戸まで、そこからは車いすのまま乗れるリフト付きの観光バスで淡路島に渡ります。
行ってみたかった「大塚美術館」もゆっくり廻れるようです。
ホテルはリゾートホテルでユニバーサルルームがありました。

「よし、これがいい!」

早速、申し込みました。旅行会社へ障害の状況等を細かくお知らせして、料金を振り込んで、さあ、楽しい予定ができました!

さてさて、集合場所の東京駅まで一人で行かなくてはいけません。
初めて一人で電車に乗ります。

最寄りの駅まではタクシーを予約しました。最初に乗る駅で東京駅までのルートを伝えて乗り換えの案内をお願いします。

こうしておくと、乗換駅で駅員さんから次の駅員さんまでリレーで案内してくださるので迷わず目的地まで行かれます。
こういう時車椅子って便利だなぁとつくづく思います。
乗り換え駅でまごついたり、駅員さんを探して教えて頂いたりしなくて済みます。(ラッキーです!)

旅の荷物は、無印で一人用のキャリーバッグを買って、楽しい旅支度。
事前に宅急便でホテルへ送りました。
手荷物はリュックに入れて車いすの背中にかけ、貴重品はポシェットに入れて首から下げます。

この頃はまだ腕の力があったので電動車いすではなく手動のくるまいすでした。駅構内の長距離移動は親切な駅員さんが押してくださいます。
感謝です。

「ドキドキ、一人旅って!」
「どうしよう、大丈夫かなあ」
出発に日が近づく程に楽しさよりも不安な気持ちが広がってきます。

しかし、どうしようもこうしようもありません、もう当日です。
行くしかありません。

「えいやっ!」です。
迎えのタクシーに一人で乗り込みましたが、
本当はとっても心細い、車椅子おばあちゃんでした。

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